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3本 『自虐の詩』『ヒートアイランド』『新・女立喰師列伝』 [2007年11月に観た映画]

2007年11月17日(土)に観た映画。






『自虐の詩』 (2007・日本) 1h55
シネクイント
監 : 堤幸彦  原 : 業田良家
出 : 中谷美紀、阿部寛、岡珠希、丸岡知恵、アジャ・コング、遠藤憲一、西田敏行、カルーセル麻紀

・原作の漫画は、「BSマンガ夜話」(祝!11月27日再開!)でいしかわじゅん氏、夏目房之介氏が大絶賛していたので読んでいた。
自分としては、両氏が何故そこまで絶賛するのかは正直分らなかったので1回しか読んでいない。
その虚ろな記憶で本作を観た。

・コメディと思って観始めたがコメディとしての出来はイマイチ。笑えないコメディほど観ていてツライものは無い。
しかし後半、泣きのドラマになだれ込んでいくのを観て、そこは前フリだったことに気付く。

・残念ながら泣きのドラマとしても惜しい。幸江(中谷)とイサオ(阿部)の愛情の方に重点が置かれているが、泣けるのは10代の幸江(岡)と森田さん(丸岡)の友情の方。
キャスト的にどっちを取るかと言われたら、それは愛情を取るべきだろうけど。

・大人になった幸江と森田さんの再会シーン。漫画を読んでここは泣けた。
映画でも最大の泣かせ所になったはずであろうけど、漫画には遠く及ばず。





『ヒートアイランド』 (2007・日本) 1h46
シネセゾン渋谷
監 : 片山修
出 : 城田優、伊原剛志、近藤芳正、豊原功補、伴都美子、松尾スズキ

・群像劇で犯罪モノ。作る方も難しいだろうけど、観る方も難しい。
登場人物の顔と名前、因果関係、それぞれの思惑、その時々の状況を把握しなければならない。
本作ではよく把握できなかった。

・松尾スズキさん(45才)が伊原剛志さん(44才)に“親父っさん”と呼ばれる。
いくら役の上とは言え松尾スズキさんの心中複雑だった事でしょう。





『新・女立喰師列伝』 (2007・日本) 2h03
シネクイント
監・原・脚・総監修 : 押井守  監 : 辻本貴則、神山健治、湯浅弘章、神谷誠
出 : ひし美ゆり子、水野美紀、安藤麻吹、藤田陽子、小倉優子、佐伯日菜子

・各監督が各々の解釈で自由に作っているが、初めに「立喰師」有りき。
いかに「立喰師」から発展させるか、またはいかに「立喰師」からハズすか。
「立喰師」が基本に有るので、「立喰師」というキャラクター、存在を面白がれるのかどうか。
それがこの映画を面白く観れるか否かの分かれ目だと思う。

・自分的には、ギャグ方面に行ってくれると面白く観れた。神谷監督の「クレープのマミ」の“アイドル陰謀説”は面白かった。
しかし文学的な方面に行ってしまうとお手上げ。ただ時が過ぎるのを待つしかない。

・押井監督の「ケンタッキーの日菜子」は、押井版『ナウシカ』という見方も出来て興味深い。


  


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