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3本 『母べえ』『チーム・バチスタの栄光』『歓喜の歌』 [2008年2月に観た映画]

2008年2月に観た映画。

『母べえ』
『チーム・バチスタの栄光』
『歓喜の歌』

ネタバレ、悪口などもございます。御注意を。

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『母べえ』  新宿ジョイシネマ3
(2008・日本) 2h12
監・脚 : 山田洋次
出 : 吉永小百合、浅野忠信、志田未来、佐藤未来、坂東三津五郎、壇れい、中村梅之助、笑福亭鶴瓶

[映画]静かな反戦映画。
戦中を逞しく生き抜いた母親の物語かと思っていたが、そういう感じではなかった。
戦中、戦後を女手一つで娘さん二人を育てられたのだから逞しい事は間違いないと思いますが、
それがメインの物語ではなかった。

戦争というものは、誰かにとって大事な人をいとも簡単に奪い去ってゆくもの。
という事を全編を通して静かに訴えかける。

[映画]映画を観ている間フト気づいた。
吉永小百合さんの出演作を見るのは今回が初めてかもしれない。

で、家に帰って調べてみたら、一本だけ有りました。
アニメーションの『龍の子太郎』(1979・日本)。声優としての出演作。
観たのは大昔の事なのでその内容はほとんど憶えていませんが。

そんなもんですから吉永小百合さんで思い浮かぶ事と言えば、
もう十何年近くも前の事。明石家さんまさんが“吉田”さんの所に産まれた娘さんの名付け親を頼まれて、
“が小百合”と名付けようとした。
そのこころは、“吉田が小百合”≒“吉永小百合”。
さすがお笑いの人は面白い事思いつくなぁ。と、笑いながら感心しました。

日本が誇る大女優に関してそれしか思い浮かばんのか![ちっ(怒った顔)]と、サユリストの皆さんに怒られそうなので一つフォローを。
この映画で“女優”吉永小百合さんを初めて見た感想は、
さすがお美しい。
年齢を聞くと「嘘ぉっ!」と思えるほどです。

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『チーム・バチスタの栄光』  新宿コマ東宝
(2008・日本) 2h00
監 : 中村義洋
出 : 竹内結子、阿部寛、吉川晃司、池内博之、佐野史郎、玉山鉄二、田口浩正、田中直樹、井川遥、野際陽子、平泉成、國村隼、山口良一

[映画]ベストセラー小説が原作の医療現場ミステリー。
活字離れが著しい自分は当然未読。なので先入観なく見れました。
で、面白かった。

“ローテンション・ミステリー”と名付けたくなるほど映画内温度が低く、その低温がじわじわと面白くなった。
ただ、“ローテンション”の部分は面白かったけど、“ミステリー”としてはどうだろう?
観客一体型の謎解きではないので、その点ではやや面白みに欠けるかも。
しかしその真相の不条理さは、映画の低温と相まってなかなか怖い。

[映画]登場人物は個性的なメンバーが揃っていて、また演じている役者さん達も見事にはまっていてミステリーとしての弱さを充分補っている。

竹内結子さんのちらりと見せるコメディセンス。リアクションの上手さが光っています。
阿部寛さんのゴーマン変人官僚キャラも面白かった。

あと出番は少ないんですが気になる人が一名。
やけに強気なレントゲン技師。演じているのは並樹史朗さん。
レントゲン技師って病院内であそこまで強気でいられるぐらい地位が高いんでしょうか?
それともあの人だけが変わり者なのか?
因みに並樹史朗さんは最近、警備会社のテレビコマーシャルで番犬になって「誰っ?誰っ?」と叫んでおられます。

[映画]全編を通してローテンションのこの映画ですが、何故か主題歌はEXILEのご陽気な曲。

映画が始まる前の休憩時間、エンドレスでその曲が流れていました。
その事を忘れてローテンションに心地良くなっていた時、フト嫌な予感が・・・。
まさかエンドロールであの曲が流れるのでは・・・。

いやぁ~やっちゃいましたね。これぞ世にはびこるKY。KYの真髄を垣間見た気分です。
大人の事情、しがらみ、損得勘定その他もろもろが複雑に絡みあっての事でしょうが、
それが双方にとってこれほど不幸な結果を招く事になるとは。
恐るべしKY。

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『歓喜の歌』  新宿ガーデンシネマ1
(2007・日本) 1h52
監・脚 : 松岡錠司
出 : 小林薫、安田成美、由紀さおり、伊東淳史、浅田美代子、田中哲司、光石研、藤田弓子、でんでん

[映画]立川志の輔師匠の創作落語の映画化。

[映画]自分的にはツッコミ所が多々有る内容でした。
映画だから、ましてや落語が原作だから。と、自分自身に言い聞かせながら何とか乗り切りました。

でも、どうしても納得できない所が一つ。
主にコンサート前日の12月30日の出来事を描いていますが、
その一日が異常に長い。
一日と言ってもフルに24時間ではなくて、お役所仕事なので朝の9時始まり。多分。
そこから日が暮れるまでの間、ありとあらゆる出来事が起こり、登場人物はありとあらゆる場所に神出鬼没に現れる。
『24』も真っ青。
今何時なの?と、観ている間中“?”マークが頭の中いっぱいに広がった。

これは落語ではほとんど問題の無い事なんだと思います。
むしろこれぐらいのエピソードを詰め込まないと落語として面白くないのかもしれません。
ただ、それを映画にそのまま置き換えるとボロボロにほころびが出てきてしまう。
何も1日である事にこだわらず、2、3日に分ければよかったと思うんだけど。

[映画]色々と問題のあるこの映画ですが、“餃子”のエピソードには心打たれました。
やっぱり人の世を生きる上において大切なのは“餃子”です。“餃子”の心意気です。

そうなんです”餃子”なんですよ、So‐netさん。
(これを全て書き直しさせられた恨みと嫌味をこめて。)

[映画]ベテランの笹野高史さん。中堅の田中哲司さん、光石研さん。若手の山本浩司さん。
各年代を代表する名バイプレイヤーが揃い踏み。
その他女優さんも含め現在の邦画界を支えている役者さんが多数出演。
『ジャーマン+雨』の”ゴリラーマン”こと野嵜好美さんもご出演。

[映画]エンドクレジットでママさんコーラスのメンバーと思われる方達の名前が横並びで表示されます。
その名前の9割近くが最後に“子”がつくホニャララ子さん。
そういう時代だったんだなぁ。と、妙に感慨深いものがあります。
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