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ロスト・チルドレンマッドマックス魔法にかけられてノー・カントリーモンゴル妻の愛人に会う [2008年4月に観た映画]

『ロスト・チルドレン』  DVD(レンタル)
“LA CITE DES ENFANTS PERDUS” (1995・フランス) 1h53
監督・脚本 : ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ
出演 : ロン・パールマン、ジュディット・ヴィッテ、ドミニク・ピノン、ダニエル・エミルフォルク

[カチンコ]レンタル店でDVDが安く借りれる日でした。ならばなんか観なきゃ損だという事で店内をウロウロした結果、そういえばこれ観てなかったなぁと思い観てみました。

[カチンコ]圧倒的映像で見せるダークファンタジー。

[カチンコ]映像は素晴しかったです。造形、色使い、光と影(主に影ですが)のコントラスト。
この映像世界に影響を受けた人はかなりいるだろうと思います。

CGのモーフィング(ある形が別の形に変形する様を見せるCG技術。『ターミネーター2』のT‐1000、最近では『ライラの冒険』のダイモンが姿を変えるシーンで使われていました。)が見れますが、1995年当時でここまでの技術があったのかと驚くほどよく出来ていました。今見ても全く遜色ありません。

[カチンコ]お話しはファンタジーと割り切って観れば面白いんだろうと思いますが、正直その面白さがよく分かりませんでした。
冒険活劇的要素も有ります。そっちを前面に出してくれれば自分ももう少し楽しめたと思います。
パッケージの裏面のあらすじに、「“一つ目族”に弟をさらわれた怪力の大男が少女とともに弟を救出に向かう。」とあり、それを読んでそっち方面を期待しすぎてしまったのかもしれません。
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『マッド・マックス』  DVD(レンタル)
“MAD MAX” (1979・オーストラリア) 1h34
監督・脚本 : ジョージ・ミラー
出演 : メル・ギブソン、ジョアンヌ・サミュエル、ヒュー・キース・バーン、ロジャー・ウォード

[カチンコ]『マッド・マックス』シリーズも観た事が無いので観てみました。

[カチンコ]荒削りなバイオレンスアクションムービー。

本当に荒削りな映画でした。
自分達のやりたい所(バイオレンスとカーアクション)はこだわり抜いて見応えのあるシーンになっていますが、それ以外の興味が無い所はややおざなり。
その荒削りな所が魅力といえば魅力だと思います。

[カチンコ]復讐モノですが、復讐モノは主人公が復讐に至るまでいかに貶められ辛酸を舐めるか(過程)、その辛酸が酷ければ酷いほど復讐を成し遂げた時のカタルシスが倍増する(結果)。という事が有ると思いますが、その過程を容赦なく描きすぎて結果に至るまでに観客を置き去りにしてしまう作品も時にございます。
この映画の場合において観る前のイメージでは、過程も結果もとんでもない事になっているんだろうと思っていました。
確かに両方とも凄惨な事になっています。しかしまだ製作者にそこら辺のモラルが有ったのか、それらの見せ方は現在の映画と較べるとかなりおとなし目になっております。
当時としてはこれでもモラルの一線を越えていたのかもしれませんが。

[カチンコ]M・ギブソンが若い。当然ですが。硬めの演技も若さならでは。
この映画はM・ギブソンの原点なんだなぁと思います。
熱い男ナイス・ガイ・メルが、ある境界線を越えると誰にも止められない残虐な男マッド・メルに変貌する。
熱さと狂気が表裏一体で混在する。その基本キャラでトップスターまで上り詰めた気がします。

最近では、実生活でもそんな人だったんだと思わせるエピソード満載のメルなのでしたぁ~。
平日朝の7時55分ぐらいの感じで終わらさせていただきます。
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『魔法にかけられて』  新宿オデヲン座
“ENCHANTED” (2007・アメリカ) 1h48
監督 : ケヴィン・リマ  製作 : バリー・ソネンフェルド
出演 : エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー、レイチェル・カヴィ、スーザン・サランドン、ジェームズ・マーズデン、ティモシー・スポール、イディナ・メンぜル

[カチンコ]ディズニーのおとぎの国の女の子が現実のニューヨークにやってきて。
正直、女の子と言うにはやや語弊がある感じもしなくは無いですが、それはそれで置いといて。

[カチンコ]もっとディズニーアニメらしいドタバタなコメディを想像していましたが、らしくない方向にお話しは進みます。
かなり意外でしたが、後で製作が『アダムス・ファミリー』『メン・イン・ブラック』のバリー・ソネンフェルドと分かって、そりゃ一筋縄で行かないわ、と納得しました。
でも最後はほぼ全員がハッピーエンドでやはりディズニーらしくて安心します。
公園(セントラル・パーク?)がディズニーランドのパレードと化すシーンもディズニーらしい。

[カチンコ]冒頭のアニメのシーンで出てくる怪物は、恐らくシュレックがモデルではないでしょうか。
『シュレック』で散々ネタにされたお返しをここでしているような気がします。
それでもドンキーを出さない所がディズニーらしい。

[カチンコ]ディズニー系の2本の映画『WALL‐E/ウォーリー』の特報と『ナルニア国物語/第2章』の予告が見れました。
僭越ながらそれについて思う事を。

何故にディズニー系の予告は本編のダイジェストの様になってしまうんでしょう?
予告を見ればその内容がほとんど分かってしまい、本編を観る気がなくなってしまう。
それは予告としていかがなものかと思います。
『WALL‐E』の特報第1弾は素晴しいです。HPで見れます。
しかし、今回の特報第2弾で既にダイジェスト度は高め。12月公開ですからこの先どこまでダイジェストする気なのか?恐ろしいです。
現に『ナルニア』はほぼダイジェスト化しています。
『ナルニア』は原作が世界的に超有名なので、いまさら秘密にしたってどーもこーもないのかもしれませんが、原作を読んでいない者にとっては興ざめしてしまう所も無くは無いです。

余談ですが、個人的に予告で印象に残っているものといえば、『ロード・オブ・ザ・リング』の、

指輪を探せ
指輪を探せ
指輪を探せ

でしょうか。実際には指輪を捨てに行く物語でしたけど。サウロン目線の予告だったのでしょうか?
『指輪物語』の事は全く知りませんでしたが、この予告を見てこれはタダモノじゃねぇなと直感した事を憶えています。
その事を思い出したら無性に見たくなって(予告だけ)DVDを引っ張り出しましたが、
特典映像で入っているのはアメリカ版の予告だけでした。
何やらこの予告はその「指輪を探せ」が内容に反するという事で、原作ファンの方たちの評判が良くなかったようです。
それに配慮したのでしょうか?それでなくても日本公開版は色々と有りましたから。
でもインパクトがあって本編が観たくなる予告だったと思います。
今となっては確認出来ないのが残念です。

それとは別に2002年の台湾映画で『藍色夏恋』という映画がございます。
その予告も素晴しかった。
多くを語らずミステリアスな部分を残し、本編を観ずにいられなくなる予告でした。
本編も予告に負けず、瑞々しい青春映画で良い映画でした。

これらの映画の様に、ディズニー系の予告を作っている方には是非とも予告を見たら本編を観たくなるような予告を作っていただきたく思います。

本当に僭越でした。スイマセン。
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『ノー・カントリー』  新宿アカデミー
“NO COUNTRY FOR OLD MEN” (2007・アメリカ) 2h02
製作・監督・脚本・編集 : ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演 : トミー・リー・ジョーンズ、ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブローリン、ウディ・ハレルソン、ケリー・マクドナルド

[カチンコ]追われる男と追う男。そして追われる男と追う男を追う男。

[カチンコ]追う男たちのプロフェッショナル振りが最高でした。
大金を持ち逃げした男の残した僅かな痕跡で男を追い詰めてゆく殺し屋。
その殺し屋が残した僅かな手掛かりで犯人像を絞り込む保安官。

そんなプロの姿を観察するかのように静かに描き出し、観る者の期待を徐々に上げておいて、
最後はスルッとかわします。
さすがはコーエン兄弟。バリー・ソネンフェルド以上に一筋縄では行きません。

1980年代に入ってアメリカ全体を覆う暴力の影は、もはや前時代を生きてきた保安官の手には負えない所まで覆い尽くされてしまった。
という事なんでしょうか?
それは殺し屋と保安官の直接対決で描き出すことも出来たと思いますが、それを敢えてやらない所がコーエン兄弟らしい。
そのかわし具合がたまらない。と、思う人もいると思いますが、自分としては直接対決を観たかった。

[カチンコ]追う男J・バルデムに注目が集まっていますが、追われる男J・ブローリンも良かった。
一般市民からしたらかなりのワルのはずですが、殺し屋の前では一歩(二歩?三歩?)及ばず。
そのバランスが絶妙だったと思います。

[カチンコ]2007年度アカデミー賞作品賞受賞。
これだけ血塗られた作品が作品賞とは意外な気がします。
それならば『グッドフェローズ』の時にマーティン・スコセッシ監督にあげとけば、『ディパーテッド』で初受賞なんて事にならないで済んだのになぁ。と、思います。
しかし1990年度は相手が悪すぎました。
その相手は『ダンス・ウィズ・ウルブス』。
“映画界のお祭り”でもあるアカデミー賞では、『ダンス・ウィズ・ウルブス』にオスカーゴーズするのが正しいと思います。

219537.jpg
それにしてもスゲェ面子。
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『モンゴル』  渋谷TOEI②
“MONGOL” (2007・ドイツ=カザフスタン=ロシア=モンゴル) 2h05
監督・脚本・撮影 : セルゲイ・ボドロフ
出演 : 浅野忠信、スン・ホンレイ、アマデュ・ママダコフ、クーラン・チュラン

[カチンコ]13世紀、モンゴル帝国を築き上げたチンギス・ハーン。まだテムジンと呼ばれていた青年時代のお話し。

[カチンコ]ロシア人のS・ボドロフ監督、で歴史モノ。
これは絶対に難解に違いない。と思い、チンギス・ハーンの事だけは一応少しだけ勉強して(ウィキペディアを見ただけですが。)から臨みました。

全然難解ではありませんでした。むしろ娯楽大作。
後に一大帝国を築く男。その青年時代、雄大な自然の中で繰り広げられる血なまぐさい合戦を交えて描く一大スペクタクルなお話しでした。

[カチンコ]チンギス・ハーンの事はほとんど知りませんでした。
ウィキペディアで読むと、その半生はほぼ戦いに明け暮れています。
近隣諸国を征服するための戦い。そのモチベーションはどこから来るのか?
それが自分にとっては謎でしたが、この映画ではそこまでは描かれていませんでした。

映画では青年テムジンが愛する家族と仲間を守るために、かつて仲間、盟友であった者との死闘を余儀なくされ、その死闘を乗り越えて部族統一を成し遂げるところまでが描かれています。

その先が知りたかったのですが。
思うに、部族を統一し続けるために近隣諸国との戦いを繰り返していたのではなかろうか?
バラバラであった者たちを一つにまとめるのには、一つの共通する敵を作ることが一番手っ取り早い。
その事を藤子・F・不二雄先生が『イヤなイヤなイヤな奴』という作品の中で描かれています。
それが自分としては一番納得がいきます。
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『妻の愛人に会う』  シアター・イメージフォーラム シアター2
“DRIVING WITH MY WIFE'S LOVER" (2006・韓国) 1h32
監督・脚本 : キム・テシク
出演 : パク・クァンジョン、チョン・ボソク、チョ・ウンジ

[カチンコ]『韓国アートフィルムショーケース2008』最終作。

記録的猛暑の日。
男は妻の愛人に会いに行く。
愛人は男の妻に会いに行きチョメチョメ。
そして男は愛人の妻に会い・・・チョメチョメ。
という艶話なコメディ。

[カチンコ]アートとコメディの相性が悪いのは、北野武監督作品でよーく分かっていましたので、覚悟はしていました。
個人的な感想ですが、やはり相性はよろしくありませんでした。

そもそもこの映画がコメディなのか?アートってなんなのか?
考えても答えは出そうにありません。諦めます。

でも、この映画は自分的には満足です。チョ・ウンジ嬢が出ていたので。
おまけにお宝映像も見れましたので大満足です。
DVDが出たらもしかしたら買っちゃうかも。
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