SSブログ

チアガールVSテキサスコップ頑張れ!グムスン恋の罠ヒットマンつぐない譜めくりの女王妃の紋章 [2008年4月に観た映画]

『チアガールVSテキサスコップ』  DVD(レンタル)
“MAN OF THE HOUSE” (2005・アメリカ) 1h40
監督 : スティーヴン・ヘレク  製作総指揮・出演 : トミー・リー・ジョーンズ
出演 : クリスティナ・ミリアン、ポーラ・ガーセス、モニカー・キーナ、ヴァネッサ・フェルリト、ケリ・ガーナー、アン・アーチャー、セドリック・ジ・エンターテイナー

[カチンコ]『ノーカントリー』で激シブの保安官を演じていたトミー・リーがどんな事になっているのか気になったので観ました。

[カチンコ]殺人現場を目撃したため命を狙われる羽目になったキャピキャピでムンムンのチアガール5人組。
彼女達を保護する役目を仰せつかったテキサスレンジャーのオジサンとの間で繰り広げられる世代間ギャップ、と言うよりもはや異人種間ギャップコメディ。

何かと対立するガールズとオジサンですが、そこは映画ですから次第に理解を深め信頼を築きます。
オジサンには一人娘がいて、丁度ガールズと同じ年頃。
父娘の関係は少しギクシャクとしていますが、オジサンがガールズのアドバイスを受けてイイ感じの方向へと向かいます。
ガールズもガールズなりの悩みを抱えていたりいなかったりしますが、オジサンの助けを借りたり借りなかったりで、解決したりしなかったりします。

それらのアットホームなコメディが、シリアスな殺人事件と協調しているかと言うと、そんな事は有るような無いような感じですが、お気楽に観れるアメリカンコメディとして十分に楽しめました。

何よりガールズにキレイどころを揃えているところが良かった。
それとトミー・リーのしかめっ面はコメディとの相性抜群だったり、
セドリック・ジ・エンターテイナーがかつてのマーティン・ローレンスを思い起こさせて面白かったりします。___________________________________________________________________________________

『頑張れ!グムスン』  DVD(レンタル)
“SAVING MY HUBBY” (2002・韓国) 1h31
監督・脚本 : ヒョン・ナムソプ
出演 : ぺ・ドゥナ、キム・テウ、チュ・ヒョン

[カチンコ]ぺ・ドゥナ嬢出演という事で観ました。

[カチンコ]新妻が愛する夫の危機を救うため、赤子を背に真夜中の繁華街を疾走する奮闘ぶりを描くミッドナイト・コメディ。

新妻が走り回る中で様々な人に出会い、助けられたり危機に陥ったりします。
それらのエピソード全てがクライマックスに向かって収束し大団円を迎えれば良かったのですが、
この映画では一応主人公一家に大団円はやってくるものの、後に残されたエピソードはとっちらかった状態。
力技でのハッピーエンドという感じもしなくは無いですが、ぺ・ドゥナ嬢が相変わらずキュートだったので個人的には満足です。
__________________________________________________________________________________

『恋の罠』  シネマート新宿 スクリーン2
“FORBIDDEN QUEST” (2006・韓国) 2h19
監督・脚本 : キム・デウ
出演 : ハン・ソッキュ、キム・ミンジョン、イ・ボムス、オ・ダルス

[カチンコ]実直なお役人だった主人公が官能小説家としての才能に目覚め、稀代の売れっ子作家となるが、その題材に大きな問題が有り。

[カチンコ]軽い感じの艶話のコメディとしてお話しは展開します。かなり面白かったのですが、問題が発覚してから物語は急展開を見せます。
あまりの急展開に艶話とのギャップが大き過ぎてちょっとついていけませんでした。

[カチンコ]ハン・ソッキュ氏演じる作家は王妃と有ってはならぬ関係になってしまったために王様の怒りを買い、罰として王妃付きの官吏(内侍)となることを命じられます。
それは何を意味するのか?
男であってはならないという事です。つまりは、ナニをナニするのです。その場の準備は万端整っています。
この世の人類のほぼ半数がゾッとするシーンです。

さて、作家はどうなってしまうのでしょう?
『オールド・ボーイ』での、あの舌を引きちぎるシーン以上の凄惨なシーンが繰り広げられるのでしょうか?
それは観た者のみぞ知る。という事です。__________________________________________________________________________________

『ヒットマン』  新宿オスカー劇場
“HITMAN” (2007・アメリカ) 1h33
監督 : ザヴィエ・ジャン
出演 : ティモシーオリファント、オルガ・キュリレンコ、ダグレイ・スコット

[カチンコ]仕組まれたロシア大統領暗殺。暗殺を成功させたかに思えたヒットマンが逆に命を狙われ。
当然反撃するヒットマンの前に運命の女性が現れ。
といった、ある種定番のアクションモノ。

アクションは一定の水準はクリアーしていると思います。ただ、残念ながら印象に残るものはあまり有りませんでした。
その中ではロシアの教会(だったっけか?)に最新鋭っぽい軍用ヘリからの機銃掃射のシーンは、『パトレイバー2』だったり、その亜流の『マトリックス』だったりを思い起こさせてカッコよかったです。

ヒットマン同士が四つ巴のバトルを繰り広げるシーンが有りますが、
最初4人がそれぞれ別のヒットマンに銃を突きつけます。ジョン・ウー作品でお馴染みのシーンです。
でもどーゆー事なのか?よく分かりませんでした。    
狙われているヒットマンは1人ですから1vs3の構図になるはずなのに、1vs1vs1vs1に何故なるのか?
しばらく経ってから気付いたのですが、狙う側3人のヒットマンにはそれぞれに「1人のヒットマンを殺れ」の指令が下されていて、で現場に行ってみたらヒットマンが3人もいてビックリ。といった事だったんでしょうか?
指令した側の正確さを欠く指令とトリプルブッキングが生み出したアクションシーンとして思い返してみると結構笑えます。

[カチンコ]長らく映画界の悪役から遠ざかっていたロシアが、現実問題のここ最近の不穏な状況から悪役に復帰。
一方、永らく映画界の正義の味方だったアメリカが事件の裏側で暗躍している得体の知れない存在として描かれているのが、21世紀の世界だなぁという感じがして面白かった。

この映画の中の正義の味方はインターポール(ICPO、国際刑事警察機構)。
日本ではムッシュ・ゼニガメこと銭形幸一警部が所属している組織として有名だと思います。
このインターポールという組織には捜査権や逮捕権は無く、国際事件に関する情報を提供する場でしかない。
と、その昔「水曜ロードショー」で『カリオストロ』を放映する度に解説のコーナーで水野晴郎さんが仰っていたのを憶えています。
その教えを真に受けてここまで生きてきました。
しかしこの映画ではかなり強気でロシアの警察と捜査権を主張しあいます。
どーゆー事だ?と、ウィキペディアを見ましたら、捜査権も無い事は無いみたいです。
と言って、世界各国に出向いて事件を捜査しまくる天下御免のインターポール。と言うわけでもないみたいです。
やはりここは世界の警察にお詳しい水野晴郎さんに解説をお願いしたい所です。
___________________________________________________________________________________

『つぐない』  シネ・リーブル池袋1
“ATONEMENT” (2007・イギリス) 2h03
監督 : ジョー・ライト
出演 : キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、シアー・シャローナン、ロモーラ・ガライ、ヴァネッサ・レッドグレーヴ

[exclamation]ネタバレ度高めになっております。

[カチンコ]無垢な妹がその潔癖さ故に姉とその最愛の人を不幸のどん底に突き落とす。
それがどれほど残酷な事だったかを知った彼女のつぐない。

[カチンコ]この映画はただのメロドラマなのか?それとも第2次大戦を舞台とした大河ロマンスなのか?
その判断が付かず居心地の悪さを感じていました。
それが物語が最終章、と言うより作者あとがきの段階になって、
「なるほどっ!」と、腑に落ちました。
それまで「ンな、アホな。」や「どーゆーこと?」だった事が収まる所に収まる。
それはバラバラだったパズルが一気に完成したかの如くです。

この感覚は『シックス・センス』を思い出しました。
『シックス・センス』ほどのオチの解説が無いのが不親切と言えますが、
観た人がそれぞれの解釈が出来る。という点でより大人の映画になっているのではないでしょうか。

この映画自体全てが作家となった妹が書いた小説『つぐない』そのもの。
その小説の映画化、では無くて映像化。
視覚によって小説そのものを読ませる。という事を目論んだのだと思います。
つまりは元々がメロドラマでも大河ロマンスでもなくて、妹自身が引き起こした事件の顛末と真相を描いた贖罪の小説を読んでいるという事ではないでしょうか。

この小説がノンフィクション(妹が知っている事や思った事)とフィクション(妹が知らない事、別の人の感情など)を織り混ぜて書かれています。
フィクションでは「?」な部分も多々有ります。
特に姉が恋に落ちる所などはかなり唐突に思えました。
それと戦場での長回しのシーンはかなりよく出来ています。長回しの中に馬の演技を入れるというとんでもない事までしています。しかし何故そこで長回しをしたのかよく分かりませんでした。

でも映画ですので疑問に思っても、小説のように行ったり来たりが出来ません。そこに謎と不満を感じる事になります。
しかし最後で「これは小説なのである。」という事をバラします。
そうする事で、姉の恋心を妹は知らなかったので、それが唐突に起こったとしか思えなかったという事と、
長回しのシーンは戦場の混沌を伝える小説的描写を映像として見せた。という事が分かります。
映画のウィークポイントだと思われる所で謎や不満を感じさせ、そのウィークポイントを逆手にとってラストでそれら全てを解消してみせる。
その計算し尽くされた物語の構成は憎たらしいほどです。

そして、フィクションを織り混ぜた事により、ラストはラブロマンスとして物語を終わらせる。という離れ技をやってのける。
このラスト5分ぐらいでやられちゃいました。オスカーノミネートも十分納得の作品だと思います。
___________________________________________________________________________________

『譜めくりの女』  シネスイッチ銀座2
“LA TOURNEUSE DE PAGES” (2006・フランス) 1h25
監督・脚本 : ドゥニ・デルクール
出演 : カトリーヌ・フロ、デボラ・フランソワ、パスカル・グレゴリー

[カチンコ]ピアノ少女からピアノおばさんへの恨み節。

その恨み節は相当根深いです。
この手の映画には珍しくその原因が冒頭に描かれ、それは傍から見ると何もそんな事であそこまでしなくても。とも思えます。
ですからミステリー、サスペンスとして観ると少し弱く感じます。

この映画で描きたかったところは別に有るのかも。
恐らく少女の恨みを買ったピアノおばさんは、自分が何故恨みを買い、仕打ちを受けたのかは一生分からないと思います。
おばさんにしてみればそれぐらい些細な事でした。
しかし少女にしてみれば、その後の人生を懸けた一世一代の大勝負の場所だったのです。
それをおばさん(と言うより、もう1人とんでもなくデリカシーの無いおばさんがいて、むしろ少女の恨みはそちらに向けられるべきだと思えます。)によって踏みにじられてしまった。
誰かにとっての些細な事は、誰かにとっての一大事件と成り得る。という事でしょうか。

[カチンコ]『地上5センチの恋心』で夢見る夢子オバサマを演じていたC・フロがこの映画では貫禄たっぷりのピアニストを演じていて実際にピアノも演奏しています。
その腕前はド素人目からするとかなりの腕前。

劇中で使われている楽曲は、ストーリーに沿ったものが使われているんでしょうか?
クラッシック音楽に詳しいとまた別の楽しみ方が出来るのかもしれません。__________________________________________________________________________________

『王妃の紋章』  東劇
“CURSE OF THE GOLDEN FLOWER” (2006・中国=香港) 1h54
監督・脚本 : チャン・イーモウ
出演 : チョウ・ユンファ、コン・リー、ジェイ・チョウ、リィウ・イエ、チン・ジュンジェ

[カチンコ]王族の内輪もめ。

歴史に基づいたお話しなんでしょうか?勉強してから観ればこの映画で語られようとしているメッセージも伝わってくるのかもしれません。
全くの不勉強で観た正直な感想は、「どーでもいい」。
ヒガミ根性が過分に含まれていますが、王族の贅を尽くした暮らしぶりが腹立たしい。
ましてそんな中で内輪もめされても「勝手にどーぞ」としか思えませんでした。

可哀相なのは王族の内輪もめの割を食って数多くの兵士が無駄死にをいたします。
しかしそこはめでたい宴席が行われようとしている宮殿の中。
そのおびただしいほどの死体を片付けて宴席のセッティングをしなければなりません。
その際の宮廷使いの方々の仕事ぶりの手際のよさには感動いたしました。

[カチンコ]見所は王妃と宮廷使い女子部の半チチファッション。殿方必見と言えましょう。
___________________________________________________________________________________

三谷幸喜監督最新作『ザ・マジックアワー』今からとても楽しみなのですが、公開は6月7日。
それまではこちらを見て気長に待つことにします。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0