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復讐するは我にあり [2008年11月に観た映画]


復讐するは我にあり [DVD]






『復讐するは我にあり』
(1979・日本) 2h20
監督 : 今村昌平
出演 : 緒形拳、三國連太郎、倍賞美津子、ミヤコ蝶々、小川真由美、清川虹子、北村和夫、フランキー堺



今年10月に亡くなられた緒形拳さん。
新宿ピカデリーで追悼上映。
前もって内容は一切知らず、タイトルのカッコよさにだけ惹かれて観ました。



昭和38年、連続殺人犯榎津巌(えのきづ・いわお)の悪の生き様を追うセミドキュメンタリー。

冒頭は時間が交錯するのでちょっと戸惑いました。

昭和38年(1963年)という時代の空気、この事件の事を描こうとした撮影当時の昭和54年(1979年)という時代の空気が影響している作品のように感じました。
登場人物の心理を細かく描く作品ではなく、事実の積み重ねで描く作品なのでその時代を理解できるかどうかで印象が変わる作品のように思えました。



タイトルの『復讐するは我にあり』新約聖書からの一文を引用。
全文では「悪に対して悪で報いてはならない。悪を行ったものに対する復讐は神が行う。」という意味になるそうです。(ウィキペディアより)

そこは全く勘違いしていました。
映画では詳しくは描かれていませんが榎津父子に何らかの確執があり、それに対する復讐心が巌を悪へと導く事となったのかなぁと思っていました。



極悪人・巌。それに対抗する善人が出てきません。
巌の父親は善人だったのか?ちょっと微妙。
巌を逮捕した刑事たちは善人と言うよりお仕事。

何か本作を観ていると人間には本当の善人という者はいなくて、誰しもがそれぞれの悪を抱えていて、その悪が他人に向けられてしまうものなのか、自分の内の中で完結してしまうものかで悪人と善人が分けられるような気がしてきます。
要は基本的に全員が悪人。中でも巌は完全なる極悪人であったということでしょうか。



昔の池袋の文芸座らしき映画館が映ります。
そのシーンはスリリングなシーンで印象に残りました。
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テンプラ・ソバ・ニーロ

ぺん獣さん、niceありがとうございました。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2011-01-20 16:34) 

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