恐怖の報酬と凸凹フランケンシュタインの巻 [2008年11月に観た映画]
『恐怖の報酬』
“LE SALAIRE DE LA PEUR” (1953・フランス) 2h29
監督・脚本 : アンリ=ジョルジョ・クルーゾー
出演 : イヴ・モンタン、シャルル・ヴァネル、ペーター・ヴァン・アイク、ファルコ・ルリ、ヴェラ・クルーゾー
ネタバレあり。
本作のリメイク版、ウィリアム・フリードキン監督の『恐怖の報酬』(1977)は大分昔に1回だけ観ていました。
本作もいつかは観たいなぁと思っていましたが長らくほったらかし。
この度シネマヴェーラ渋谷で上映されるという事で観に行きました。
シネマヴェーラも今回が初です。
舞台は南米のスラム。そこでくすぶる男たち。
スラムからの脱出を懸けて恐怖のミッションに挑む。
恐怖を目前にして人間の本性がさらけ出されます。
ミッション前にはいきがっていた男がとんだヘタレだったりするのですが、それは戦争の傷跡なのかなぁと思います。
戦争で恐怖を体験したからこそ、恐怖に過剰に反応してしまう。
また恐怖に打ち克った後の人間の本性も残酷なまでに描かれます。
恐怖に打ち克ったからといってあそこまで浮かれちゃったらああいう事になるわなぁ。と思わざるを得ません。
小学生の遠足の時に「遠足は家に帰るまでが遠足。」と先生に言われた意味を本作で痛感しました。
昔の映画なのでサスペンスシーンは期待できないかも。と、失礼な事を思っていましたが、そんな事は一切ありません。
派手なアクションシーンが無くてもサスペンスは成立する。という事を深く思い知りました。
主人公の名前がマリオ。マリオの友達の名前がルイジ。
本作が『スーパーマリオブラザーズ』の名前の由来となった。という説もあるそうです。
任天堂側は違う説ですが。
http://www.nintendo.co.jp/nom/9908/profile/
シネマヴェーラは同じ建物にあるユーロスペースに似た感じでした。
驚いたのが休憩時間から上映に入る際に客席内が一瞬だけ真っ暗闇になります。その暗闇具合が半端じゃなかった。
5センチ前のものも見えなくなるほどの暗闇。暗所恐怖症じゃなくても怖くなるほど暗かったです。
なので途中入場する際にはかなり危険度が高いかと思います。
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『凸凹フランケンシュタインの巻』
“ABBOTT AND COSTELLO MEET FRANKENSTEIN” (1948・アメリカ) 1h23
監督 : チャールズ・T・バートン
出演 : バッド・アボット、ルー・コステロ、ロン・チェイニー・Jr、ベラ・ルゴシ
『恐怖の報酬』との2本立て。
『恐怖の報酬』だけが目当てだったので本作は観ないでもいいかなぁと思っていましたが、せっかく観れる機会だしそれに2本立てで目当ての作品じゃなかった映画の方が面白かった。という話もよく耳にします。
なので観ました。
まぁ『恐怖の報酬』より面白かったという事は無かったですが、ドリフのコントのロングバージョンを見ているようでそれはそれで面白かったです。
ドリフの皆さんやコントを作っていた人たちが本作やその他のコメディ映画を研究、アレンジして『8時だよ』などのコントを作り上げていったのかなぁと思います。
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