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オーストラリア [2009年3月に観た映画]

オーストラリア 卓上万国旗
『オーストラリア』
“AUSTRALIA” (2008・オーストラリア) 2h45
製作・監督・原案・脚本 : バズ・ラーマン
出演 : ブランドン・ウォルターズ、デヴィッド・ガルビリル、ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン、デヴィッド・ウェンハム、ブライアン・ブラウン



ネタバレあり。



二部構成。「第一部・牛追い編」と「第二部・戦争編」。
予告を見た感じだとシリアスな作品かと思っていましたが、「牛追い編」のはじめの数分でこれはシリアスじゃねぇなと気付きました。
古き佳きハリウッドのアドベンチャーロマンス西部劇をオーストラリアを舞台に甦らせた。といった趣。 

第二次大戦が大きく影を落とす「戦争編」では当然シリアスモードに入りますが、どん底のシリアスモードという感じではなく、やはり古き佳きハリウッドの戦争ロマンスアドベンチャーな趣。

バズ・ラーマン監督の趣味爆発。好きなこと好きなだけやってます。な感じ。



それとは別に「牛追い」と「戦争」を合わせた全てがアボリジニの少年の“大人になるための儀式”であったのでは。
それまでのアボリジニの”儀式”は多分自然と共に生きる事を学ぶ。的な感じなのではないかと思われます。
しかし本作の時代(1940年代)に生きたアボリジニの少年は、人種差別と向き合わなければならなくなり、アボリジニ以外の人たちとも触れ合わなければならなくなり、そして戦争を体験せねばならなかった。
それらの事が“大人になるための儀式”に変えられてしまった。

アボリジニの“儀式”をその様に変えてしまったのは外国人(日本人も含む)。
そんな事してごめんなさい。というのが裏テーマ。



悪役は『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのファラミア役デヴィッド・ウェンハム。
ファラミア、映画ではもひとつ目立たなかったですが、原作『指輪物語』ではかなりカッコイイ。性格的にも時にちょっとだけ傲慢になるアラゴルンより慎み深くて好きなキャラ。
なのでファラミアが悪役というのはいささか寂しいですが、デヴィッド・ウェンハムが悪役似合い顔なので致し方ない。

もう一人の悪役ブライアン・ブラウン物凄く久し振りに見ました。
元々出演作は『F/X引き裂かれたトリック』『カクテル』の2本ぐらいしか観ていないので、印象もおぼろげになってしまい顔を見ただけでは気付きませんでしたが、エンドロールでブライアン・ブラウンだったという事にようやっと気付きました。
なんだかすっかりおじいちゃん。


F/X 引き裂かれたトリック [DVD]ブライアン・ブラウンと言えば『F/X』で共演したWブライアンのブライアン・デネヒーも最近ご無沙汰。
デ・ニーロ、パチーノ共演の残念ながらあまり話題にならなかった話題作『Righteous Kill』に御出演なされているそう。


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ヂュヌヴィエーヴ・F・ビヂョンド

DSilberlingさん、niceありがとうございます。
by ヂュヌヴィエーヴ・F・ビヂョンド (2009-03-24 05:52) 

hash

こんばんは。
>アボリジニの少年の“大人になるための儀式”
なるほどです。
少年と爺さんが必要以上に目立っていた訳がわかりました。
by hash (2009-03-25 00:44) 

ヂュヌヴィエーヴ・F・ビヂョンド

hashさん、niceとコメントありがとうございます。
爺さんイイ味出してました。
少年の命を狙うデヴィッド・ウェンハムめがけて槍を放つシーンでの焦らし具合。放ちそうでなかなか放たないあの間合いがたまりませんでした。
by ヂュヌヴィエーヴ・F・ビヂョンド (2009-03-25 20:53) 

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