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赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道 [2010年7月に観た映画]

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『赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道』
(2010・日本) 1h40
監督・脚本 : 高畑勲
声の出演 : 山田栄子、北原文枝、槐柳二、羽佐間道夫



孤児院からアン・シャーリーがカスバート家へ養子にやって来た。手違いで。



1979年に放送されたテレビアニメ『赤毛のアン』1話~6話を再編集した劇場版。

『赤毛のアン』は所々をチラリと観たぐらいですが、6話をかけて手違いでやって来たアンがカスバート家の家族になる。その2、3日の出来事に費やしたのが凄いなぁと。相当なスローペースだったんじゃないかと思うけど、それをやってのけたのは、さすが高畑勲さんだなぁと。注文をつけるテレビ局を理論でねじ伏せていったんだろうなぁと。
でも再編集されてこうして劇場映画として観ると、1本の映画になってしまうほど重要なエピソードだった事が分かります。
ラストカットが泣ける。

まあアンがよく喋るから時間が掛かる。という事もあるのかもしれない。
それにしてもよく喋る。
空想の世界に入る一つの手段だろうか。
絶望の中、ほんの少しの希望を見つけて空想の世界で何十倍、何百倍に膨らませる。
それが出来るのがアンの才能なのだろう。それが出来なかったのが『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』のケンタとジュン。約100年前のカナダと現代日本。それと男女の違いが大きいのだろうか。

空想の世界で希望を何百倍にも膨らませる。
それは現実に戻った時に絶望も何百倍にも膨れ上がらせてしまう事なのかも。
それを拒否しているのが超現実主義、超常識人のマリラ・カスバートなのかも。
でもそんなマリラでさえもアンの希望に満ち溢れたパワーの前で心動かされてしまう。
そこがいい。
希望に胸躍らせるアンと、それを静かに受け止めるマシュー・カスバート。そんなラストカットが良かった。
『赤毛のアン』は希望の物語。



1979年のテレビアニメという事で、作画・美術は良かったり悪かったり。

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最近これを買って読んだら、当時やそれ以前のアニメーションの製作環境の劣悪さがちょっと分かったりしたので(現在ではどうなんだろう)、良し悪し云々より毎週放送された事自体がもはや奇跡に近かったりしたのかも。と思いました。
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ジジョ

はじめてちゃんと観ました。赤毛のアン。
大人になって、やっとこの良さがわかった気がします^^
マシュー。好きだわ〜☆
by ジジョ (2010-08-04 03:58) 

テンプラ・ソバ・ニーロ

ジジョさん、こんばんは。
1話から6話までの総集編でありながら、1本の映画として成立しているのが良かったです。
羽佐間道夫さんのナレーションも良かったです。
マシューは性格的に社会人としてはどうなんだろう?と心配な人でしたが、人柄はメチャクチャいい人でしたね。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2010-08-04 19:07) 

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