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ヤギと男と男と壁と [2010年8月に観た映画]


Los hombres que miranban fijamente a las cabras / The Men Who Stare at Goats

『ヤギと男と男と壁と』
“THE MEN WHO STARE AT GOATS” (2009・アメリカ) 1h34
製作・監督 : グラント・ヘスログ  製作・出演 : ジョージ・クルーニー
出演 : ユアン・マクレガー、ジェフ・ブリッジス、ケヴィン・スペイシー、スティーヴン・ラング








’70年代。ラブ&ピースな軍隊を夢見る男たちがいた。
現代。ラブ&ピースな思想を形を変えマインド・コントロールに悪用する輩がいる。



夢破れた男たちの物語。
その夢、ラブ&ピースな軍隊はなんともノー天気な夢で。でも実現していたら素敵な事で、今の世界は大分変わっていたんじゃないだろうかと思えます。
キラキラ目で敵の戦意を喪失。まだアメリカがアメリカの魅力に自信を持っていたという事だろうか。

アメリカが自信を失い疑心暗鬼に陥ってくると世界は混沌とし、男たちのノー天気な夢などはゴミ屑かの如く捨て去られる。
夢破れていく様をもっとシリアスに描けば、『ハート・ロッカー』級の高評価も得られたのでは。
と思えますが、本作はあくまで脱力系コメディに徹する。そこが良かった。面白かった。
夢破れた男たちがいて、世界は相変わらず混沌としているけど、でもまだ世界は終わりじゃない。そんな風に思える。

内容からすると、ベン・スティラー、ウィル・フェレル、スティーヴ・カレル、オーウェン・ウィルソンといった面々でも出来そうですが、そっちの方が興行的には成功したのかも。
その面子だともっと笑わせよう。という意識が前面に出てきてしまいそう。ちょっとおかしな人をかなりおかしく演じる。
本作の4人は、ちょっとおかしな人を真面目に演じている。
真面目に演じれば演じるほどズレが生じてきて独特な面白さが生まれる。
ジョージ・クルーニー、ジェフ・ブリッジス、ケヴィン・スペイシーのオスカートリオがその微妙なズレを見事に表現していて面白かった。
そんなちょっとおかしな人たちに時に共感し時にツッコミを入れる、一人だけオスカーノミニーもまだ(意外)のユアン・マクレガーも良かった。
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コメント 3

hash

>ベン・スティラー、ウィル・フェレル、スティーヴ・カレル、オーウェン・ウィルソン
このキャストでも、ちょっと観てみたいです。
by hash (2010-08-20 01:03) 

テンプラ・ソバ・ニーロ

hashさん、こんばんは。
妄想キャストで心配なのはウィル・フェレルでしょうか。いつもみたいに暴走してぶち壊しかねない。と、また妄想してしまいます。
ウィル・フェレルの刑事モノの新作は面白そうですね。日本での公開は難しそうな気がしますが。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2010-08-20 20:41) 

テンプラ・ソバ・ニーロ

もももんががさん、niceをありがとうございました。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2010-08-20 20:42) 

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