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トラブル・イン・ハリウッド [2010年9月に観た映画]


What Just Happened?: Bitter Hollywood Tales from the Front Line




『トラブル・イン・ハリウッド』
“WHAT JUST HAPPENED” (2008・アメリカ) 1h44
製作・監督 : バリー・レヴィンソン  製作・出演 : ロバート・デ・ニーロ
出演 : ロビン・ライト、キャサリン・キーナー、ジョン・タートゥーロ、マイケル・ウィンコット、ブルース・ウィリス、ショーン・ペン、スタンリー・トゥッチ






ハリウッドにおける映画作りの実情と、敏腕プロデューサーと呼ばれる人の実態。



敏腕プロデューサーの実態は資金調達役とトラブル処理係。との事です。製作者と言うより世話役、調整役。
今じゃ映画製作の実権を握っているのはスタジオの偉い人たちで、彼らの目的は良い作品を作る事ではなく、売れる商品を作る事。
売れる商品を作るには観客のニーズに合ったものが最優先で、そこには製作する人たちの芸術性やオリジナリティや主張は邪魔になる。
って事のアンチテーゼとしてこの映画では、ラストに一発逆転のハッピーエンドも可能でありながらそれを良しとしなかった。その結果この映画自体が興業的にコケたのは皮肉な事で。まあハッピーエンドにしたらヒットしたのかどうなのかは分かりませんが。 
しかし、実はコケた事にも意味が有る映画なのではないだろうか。何故コケたのか、やはり観客のニーズを最優先するスタジオが正しかったのか。それでいいのか。って。

プロデューサーが実権を持てなくなったのはそれまでのツケが回ってきたからじゃないだろうか。
才能が有ると思われる監督やスターに大金を賭けるプロデューサー主導によるある意味博打的映画製作。当たれば大きいけど、コケれば存続自体の危機に立たされるスタジオ。実際潰れたスタジオもありましたが。
そんなの繰り返していれば、あんな奴らに任せてられん。って事にスタジオ側も気付くもので。保険会社の介入なんかもありそうな。
好き勝手やってればいつかは規制が入る。その典型のような。



映画としてはデ・ニーロの久々の単独主演作といった感じ。デ・ニーロが映画を引っ張って、それに豪華な脇役が花を添える。ってのがファンとしては単純に嬉しい作品でした。

ブルース・ウィリスは奇人化された本人役。相当な困ったさんですが、ああいう人がいてこそ映画って面白くなるんじゃないだろうか。
ショーン・ペンも本人役でしたが、こちらは昔の事を思うとかなり大人でした。

もう随分とデ・ニーロの単独主演はなかった印象。長らくは脇に回って存在感だけ見せつける。みたいなのが多かったような。
そんなデ・ニーロの日本公開最新作は『ストーン』。10月30日よりシネパトス他全国順次公開。
100913-1.jpg
http://www.stone-movie.com/
シネパトスだけど2年寝かせずに公開なので良かった。
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hash

>『トラブル・イン・ハリウッド』
東京限定公開みたいなので、DVD待ちになりそうです。

>『ストーン』
「Machete」を差し置いて、先にこちらが公開ですか。
>シネパトス
デ・ニーロ作品は初でしょうか。

by hash (2010-09-13 21:39) 

テンプラ・ソバ・ニーロ

hashさん、こんばんは。
『トラブル・イン・ハリウッド』は色々考えさせられる映画でした。コメディの出来としてはそれほどでしたが、デ・ニーロの主演作品として満足でした。

『ストーン』の前、『ボーダー』がロードショーとして初シネパトスだったかと。
シネパトスはハリウッド映画で今イチだった作品の専門館、ニッチな映画館としてこの先も存続してほしいです。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2010-09-14 21:09) 

テンプラ・ソバ・ニーロ

tomomomoさん、niceをありがとうございました。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2010-09-14 21:10) 

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