行きずりの街 [2010年11月に観た映画]
『行きずりの街』
(2010・日本) 2h03
監督 : 阪本順治
出演 : 仲村トオル、小西真奈美、南沢奈央、石橋蓮司、窪塚洋介、菅田俊、江波杏子
東京から逃げた男。十数年の時を経て、逃げざるを得なかった状況に再び向き合う。
ネタバレあり。
結構面白かったですが。すげぇミクロの範囲で事件起こってんなぁ。という事はあまり気にせず。
思いのほかハッピーエンドだったのは少し残念な気がしましたが。ハッピーエンド好きなのでそれはそれで良かったりもしましたが。
あのハッピーエンドは、過去の出来事に向き合い、ボロボロになりながらも男が掴み取ろうとしたもの。それは権力でも金でもなく、ささやかな愛だった。
という事だったのだと思います。
そこで重要だったのはボロボロではなかったのだろうか。ボロボロ、血みどろ、満身創痍。それぐらいの状況で掴み取らないと映画としてのカタルシスは得られなかったのかもしれない。
『モナリザ』ってうろ覚えですが、主人公が最後に掴み取るハッピーエンドにカタルシスが有った様な。
ボブ・ホスキンスはボロボロにはなってなかったような。でも、誠に失礼ながらチビ、ハゲ、デブのボブ・ホスキンスがハッピーエンドを掴み取る。そこにカタルシスを感じた。ような記憶です。
ある状況で小西さんが鼻歌で歌う歌は、
パフィーの『これが私の生きる道』。状況的には無くは無いですが、またパフィーがどうこうでもなく、またそれを殊更どうこう言うシーンでもないですが、そこでパフィーが出てきてしまう。それがこの映画なのかと。
窪塚さんは相変わらず見ているだけでハラハラします。体調面とか、演技の不安定具合に。
本作のようなインテリヤクザ(風)な役ははまってて良かった。
ぼんぼちぼちぼちさん、niceをありがとうございました。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2010-12-01 20:53)