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大誘拐 RAINBOW KIDSと近頃なぜかチャールストン [岡本喜八監督の映画]


大誘拐 RAINBOW KIDS [DVD]

『大誘拐 RAINBOW KIDS』
(1991・日本) 2h00
監督・脚本 : 岡本喜八
出演 : 北林谷栄、風間トオル、内田勝康、西川弘志、緒形拳、嶋田久作、樹木希林、本田博太郎




大資産家のとし子おばあちゃんの前に突如現れた三人組。誘拐を計画しての事だった。おばあちゃんの音頭による三本締めで誘拐成立。
身代金100億円をぶち上げる誘拐犯ともう一人。
おばあちゃんを恩人と慕う井狩警部率いる和歌山県警と、誘拐犯ともう一人による100億円をめぐる頭脳戦が繰り広げられる。



公開当時に初めて観た岡本監督の作品でした。
映画自体も軽快でコミカルで楽しいのだけど、ミステリーとしては若干分からない所もあるのだけど、そこに昔を懐かしむ感情も相まって感慨深かったのでした。

1991年というと日本映画が変わろうか。という時代だったのかと今になって思う。
寅さん、ゴジラ、ドラえもんが年中行事で相変わらず有り、一方で北野武監督、竹中直人監督などの異業種監督の映画が作られそして評価され、スタジオジブリが一般的にも認知されはじめた。そんな頃だったかと。
http://ja.wikipedia.org/wiki/1991%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%85%AC%E9%96%8B%E6%98%A0%E7%94%BB



本作の成功の要因はなんと言っても主演の北林谷栄さん。当時80歳。可愛らしくてお転婆で、メルヘンのよく似合うおばあちゃん。
1968年の岡本作品『肉弾』でもおばあちゃん役(この時で57歳)でしたが、既に30代の頃からおばあちゃん役も演じていたそう。
ちなみに『となりのトトロ』の勘太のおばあちゃんの声も北林さん。



近頃なぜかチャールストン [DVD]

『近頃なぜかチャールストン』
(1981・日本) 1h57
製作・監督・脚本 : 岡本喜八  脚本・出演 : 利重剛
出演 : 小沢栄太郎、今福将雄、殿山泰司、田中邦衛、堺左千夫、岸田森、千石規子、財津一郎、本田博太郎、古館ゆき



一軒家を独立国家ヤマタイ国と勝手に定めた老人七人。そこに転がり込む事になった若者。
自由気ままに生きる事を標榜するヤマタイ国には何故か保険金殺人、殺し屋、不発弾など様々なトラブルが起こる。



こちらもじいちゃんばあちゃんが主役。七人なのでパワフルさでは上かも。
殿山泰司さんの手ぬぐいギャグ笑った。効果音で面白さ倍増。あのシーンを思い出すと顔がにやけてしまうので人前では思い出さないよう気をつけています。



新文芸坐。《岡本喜八 七回忌 初めての人のための岡本喜八》にて。

この日が最終日。『大誘拐』で初めて観て、それからは新作は観てきたけど旧作にはほとんど手をつけず。
今回の特集で昔の作品をスクリーンで観れて良かった。
岡本監督にとって戦争が大きなテーマだったのが分かった。時に娯楽性の中にその影を忍ばせ、時にシリアスに痛切なメッセージを込め、戦争の悲惨さと、その悲惨な出来事がこの国にも有ったという事実を後世に伝えたかったのではないかと思う。

数を観て行くうち、岡本作品常連の俳優さんを見る楽しみも有りました。
個性的で上手い方が多いのでとても楽しかった。

まだ観ていない作品、観たい作品も有ります。
島根県の美術館で岡本監督の作品が常時上映される企画が有るとの事。
http://kihachi-cinema.jp/
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