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白夜行 [ハ行の映画]


映画 白夜行 オリジナル・サウンドトラック




『白夜行』
(2010・日本) 2h29
監督・脚本 : 深川栄洋
出演 : 堀北真希、高良健吾、船越英一郎、福本史織、今井悠貴





昭和55年に起きた一件の殺人事件。犯人とされる女の娘雪穂と被害者の息子亮司。二人だけの秘密。



ネタバレあり。



その殺人事件を引き起こさせた大人のおぞましさが、少女と少年の切ない秘密を作りだしてしまった。
だけど映画としては切なさを敢えて前面に出さなかったような。

映画の表面上だけでは雪穂がモンスターに、亮司はそのモンスターによって人間性を破壊される。という風に思えた。
事件を執念深く追う刑事にもそのようにしか見えなかったんじゃないだろうか。それが船越さんのオーバーアクトに。

後になって考えるとそうではないんじゃないかと。
雪穂の心にはとてつもなく深い、そして真っ暗な暗闇があって、その暗闇に光を当てられるのは唯一亮司だけ。
だけど雪穂と亮司は一緒にいる事は許されない。でも雪穂は亮司とのつながりを求めてある事を繰り返す。
そのある事が下劣で、理由もはっきりしない。考えられるのは社会への復讐だとか貧しさからの脱却だけど、そうじゃなかったんだと思う。
雪穂が求めたのは亮司とのつながりだったんじゃないだろうか。亮司とのつながりは下劣な事を通じてのみ。それだけしかなかった。だからそれを繰り返すしかなかった。
下劣な事でしか二人のつながりは許されない。そういう切なさが有ったんじゃないだろうか。
R&Yは雪穂が亮司とのつながりを求めたその表れなのだと思う。
でも亮司はその求めに次第に応えていけなくなり、結果雪穂の暗闇は永久に暗闇のまま。

切なさが下劣を生み出し。下劣がより切なさを増幅させる。
そんな映画だった気がする。



色落ちした映像がカッコよかった。ナポリタンがソース焼きそばに見えた。
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テンプラ・ソバ・ニーロ

佐々木さん、niceありがとうございました。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2011-03-16 20:15) 

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