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チリの闘い [タ行の映画]



『チリの闘い 第一部 ブルジョワジーの反乱』
"LA BATALLA DE CHILE: LA LUCHA DE UN PUEBLO SIN ARMAS - PRIMERA PARTE: LA INSURRECIN DE LA BURGUESIA" (1975・チリ・1h36)
監督 : パトリシア・グズマン

1970年に選挙によって誕生したチリの社会主義政権。1973年3月に行われた議会選挙によって右派は過半数の議席を獲得するが政権奪取までには至らなかった。そして政権の転覆のため実力行使へと移行する。



チリの歴史について全く不勉強のまま、しかも寝不足状態で3部作の一気観を。
メガシャキを用意して映画の途中で初めてメガシャキを飲んだら効き目が有った。目がシャッキリとまではいかなかったけど眠気は無くなって一応ちゃんと観れた。



チリがかつて社会主義国だったという事も知らずに観たので最初は内容がちんぷんかんぷん。どっちが右派でどっちが左派なんだか。そもそも右派と左派の意味がよく分かってなくて(今も分かってない)どうなる事かと思ったけど、次第になんとなく薄らぼんやりではあるものの、社会主義と資本主義による東西冷戦が背景にあって、政権転覆には裏でアメリカ(CIA)が暗躍しているという事が描かれているのも分かってきた。

社会主義政権以前に苦しめられてきた労働者たちが社会主義を支持し、それまで恩恵を享受してきたブルジョワたちが反対している。そこにアメリカは揺さぶりをかけてくる。

選挙による右派の政権奪取には失敗したけど、過半数の議席獲得がその後じわじわと効いてくるのが政治の世界だなあと思った。
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『チリの闘い 第二部 クーデター』
"LA BATALLA DE CHILE: LA LUCHA DE UN PUEBLO SIN ARMAS - SEGUNDA PARTE: EL GOLPE DE ESTADO" (1976・チリ・1h28)
監督 : パトリシア・グズマン

1973年6月に軍によるクーデター未遂事件が起きる。政府は今後の対策をとるが思うようにはいかず3か月後の9月11日に再びクーデターが起こりピノチェト将軍による軍事政権が生まれる。



第二部でも最初はちんぷんかんぷん。次第になんとなく分かった様な気にはなったがそれは怪しい。
第一部は社会の状況や動静をチャプター毎に描く構成だったけど、二部では軍部を中心に不穏な空気が高まり、やがてそれがクーデターへとつながってゆく様を映し出している。

映画の最後、社会主義国であった時の大統領、アジェンデ大統領のスピーチがとても良い事を言っていたような気がするんだけど、全然憶えてないという。



途中、メガシャキをちびちび投入。
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『チリの闘い 第三部 民衆の力』
"LA BATALLA DE CHILE: LA LUCHA DE UN PUEBLO SIN ARMAS - TERCERA PARTE: EL PODER POPULAR" (1978・チリ・1h19)
監督 : パトリシア・グスマン

1970年の社会主義政権誕生から苦難の道のりは続くが政権を支持する民衆は団結して苦難を乗り越え、理想の社会を自分たちの手で作ろうとしていた。



第二部の終わりで軍事政権となり、その後どのような事が起きたのかが映し出されているんだろうと思ったが、軍事支配のもとでそういった映像を記録する事が自由に出来るはずもなく。この第三部では社会主義政権の誕生と、そこで生きる人たちの姿が映し出されていた。



本作の映像を観る限りでは誰もが平等な理想の社会は作り出されようとしていたんだと思える。社会主義に全く問題が無いとは言えないんだろうけど、とりあえずそこで生きる人たちには希望が有って。それを握り潰したのがアメリカであると。
一方の大国であるソビエトはその時何をしていたんだろう。というのは気になる所。



インタビューに答えるチリの人たちが社会の事や政治の事について皆が自分の意見を持っているのがすごいなあと思った。意見を持っている人がインタビューに選ばれているだけなのかもしれないが。
女性の意見が少ないのは当時がまだそういう時代だったという事で。

3作品を通して何かを訴える時には話術がとても大切なのが分かった。
言葉ははっきり明確に、大きな声で、言いよどむ事無く。それだと内容が理解出来なくても聞き入ってしまい納得したような気分になってしまう。



メガシャキ投入しなくても大丈夫だった。



3作品の一気観で内容はあまり理解出来ていないが、それぞれ別々に観てたらもっと分かんなかっただろうと思う。
一気に観たという事だけを今後憶えてるのかもしれないが、そういう作品も滅多に無いし、有ったとしても観なかったりするだろうし、とりあえず観て良かった。
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