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男はつらいよ 26作目から30作目 [男はつらいよ]

男はつらいよ 寅次郎かもめ歌
旅先でさくら、おいちゃん、おばちゃん、博、タコ社長、源公の出てくる夢(柴又村の悪代官退治)を見た寅さんが柴又に帰ってくる。さくら一家が潜水艦みたいなアパートから中古の一戸建てに引っ越した事を知った寅さんは源公に大枚を借りて祝儀を出す。それをきっかけにひと悶着有り再び旅に出る寅さん。
旅先の北海道でテキヤ仲間が亡くなった事を知り奥尻島まで香典を届けに行った寅さんは亡くなったテキヤ仲間の一人娘すみれと知り合う。
高校を中退してしまった事を悔やみ東京で働きながら定時制の高校に通いたいというすみれの想いを知った寅さんはすみれの親代わりとなりとらやで世話をする事に。とらや一同の応援も有り東京での新しい生活を始めるすみれ。親代わりと言いつつもすみれに惚れている事が周囲にはバレバレの寅さん。すみれの学校生活には常に寅さんの姿が有り、もはや授業は受けない生徒同然になっていた。
ある日すみれの元に別れた恋人が札幌から訪ねて来る。
寅さんが旅に出た後、学校嫌いの寅さんが定時制高校の雰囲気を気に入っていた事をさくらは知る。

1980年12月27日公開、100分。
オープニング江戸川土手のシーンの津嘉山正種さんはボクサー。
すみれの東京での就職先はセブンイレブン。1980年当時のセブンイレブンはまだ紙袋。店内で掛かっていた曲は順子。
すみれの定時制高校の同級生役の田中美佐子さん(当時は田中美佐)も美人だった。先生役は2代目おいちゃんの松村達雄さんで寅さん、さくらとの共演シーン有り。
本作のマドンナすみれ役はランちゃん。同時上映の土佐の一本釣りにはスーちゃんが出演で元キャンディーズの二人が出演の番組編成。
赤ん坊時代から満男役で出ていた中村はやとさんは本作で最後。新居の2階に行ったきり。



男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎
旅先でさくら、博、タコ社長、源公、マドンナの出てくる夢(浦島寅次郎)を見た寅さんが柴又に帰ってくる。とらやに帰って早々タコ社長と喧嘩になりまた旅に出る寅さん。旅先の瀬戸内海の小島で大阪から祖母の葬儀のために帰郷している浜田ふみと出会いほんのわずかな時間ながら意気投合する二人。
大阪の知り合いの宿で宿賃を滞らせながら商売をする寅さんはふみと再会しふみが大阪で芸者をしている事を知る。別の日、宝仙寺にデートに出掛け会話の中でふみには20年間会っていない弟ヒデオがいる事を知った寅さんは今から会いに行こうとヒデオの職場へと向かう。
その夜、ふみは酒に酔い寅さんの宿泊先を訪れる。二人同じ宿に泊まるが翌日の早朝ふみは置手紙を残して去っていく。別れの手紙と理解した寅さんも宿賃の払い残しがあるまま柴又へと帰る。
失恋のショックからなかなか立ち直れない寅さんだったがある日ふみがとらやを訪ねて来る。
しばらくして旅に出て寅さん不在のとらやに宿屋のオヤジも大阪からやって来る。

1981年8月8日公開、104分。
本作から満男役は吉岡秀隆さん。テレビドラマ北の国からの純役とは同時期。どちらも代表作になるのがすごい。
マドンナは松坂慶子さんで愛の水中花のリリースからは2年後。
新居に移ってとらやとの距離が離れたという事でさくらが原付に乗る。結構スポンサーとか出演CMの関係とかで商品がクローズアップされる事が有るのでこの時もそうだったのだろうか。
お盆公開作品なので御前様がラフな格好で境内に水まき。
オープニング江戸川土手の津嘉山正種さんはサイクリスト。



男はつらいよ 寅次郎紙風船
旅先でさくら、おいちゃん、おばちゃん、博、タコ社長、源公、マドンナの出てくる夢(ノーベル医学賞受章)を見た寅さんが柴又に帰ってくる。とらやで満男がコンピューターゲームで遊んでいる所に寅さんが現れ満男への土産として紙風船を渡す。タコ社長に軽口を叩かれ気分を害しとらやを出て行こうとする寅さんをさくら達は柴又小学校同窓会の報せで引き留める。気分を変えて同窓会に出席した寅さんだったが翌朝早くにまた旅に出る。
旅先は大分県夜明(よあけ)。宿で相部屋になった18歳の愛子は静岡から家出してきたと言う。愛子に懐かれ旅を共にする寅さんは商売先でテキヤ仲間常三郎の妻倉富光枝と出会い常三郎が体調を崩し療養中である事を知らされる。
福岡県秋月へと見舞いに訪れた寅さんは常三郎から自分の身に何かあったら光枝の面倒を見て欲しいと頼まれ引き受ける。
愛子に故郷に帰る様置き手紙を残し柴又へ帰る寅さん。愛子は柴又まで追いかけてきてとらやに厄介になるがしばらくしてマグロ漁船で働く兄がマグロ一本を手土産にとらやに現れる。
寅さん宛てに光枝から手紙が届き現在は文京区本郷の旅館で働いているという。早速寅さんは会いに行きその夜晩飯時とらや一同に近々所帯を持つ事になるだろうと告げ、所帯を持つために就職活動も始めるのだった。

1981年12月29日公開、101分。
オープニングの江戸川土手のシーンに津嘉山正種さんの姿は無し。
寅さんの小学校時代の同級生役で出演の前田武彦さんは12作目私の寅さんに出ていた出べそと同一人物なんだろうけど寅さんに対する態度が豹変している。24作目寅次郎春の夢に出ていた棟梁(犬塚弘さん)も多分同一人物。
愛子の兄役の地井武男さんが野性味溢れていてカッコ良かった。



男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋
旅の途中、さくら、博、満男の出てくる夢(襖の雀)を見た寅さん。信州を旅している寅さんは代筆を頼みとらやに絵葉書を出した。葉書には達筆で次は京都へ向かうと書かれていた。
京都で寅さんは老人の下駄の鼻緒の修繕をしてあげる。お礼にと老人は料亭で寅さんと飲み明かし、翌朝寅さんは見知らぬ部屋で目覚め部屋にやって来たかがりと出会う。老人は人間国宝の陶芸家加納作次郎で寅さんは作次郎の屋敷に泊まり、かがりは屋敷で働く女中だった。
翌日も屋敷を訪れる寅さん。昨日の一宿のお礼と作次郎の古びた下駄を見かねて商売物の下駄をお土産に持ってやって来た。かがりが丹後(京都府北部)の出で5年前に夫を亡くし小学生の一人娘を丹後の実家に残して働きに出ている事を寅さんは知る。
作次郎の屋敷に弟子の蒲原が訪ねて来るが、蒲原の不義理に作次郎は怒りかがりにまでその怒りをぶつけてしまう。傷心のかがりは女中をやめ丹後へと帰った。
その事を後になって聞いた寅さんは作次郎も悪いとたしなめ、作次郎も十分に反省していた。丁度京都を離れる頃合いだと言う寅さんに作次郎は丹後を訪れかがりの様子を見てきて欲しいと頼む。旅の行く先は風の向くまま気の向くままと言いながらも寅さんは丹後に向かいかがりが思いの外元気そうで安心する。その日はかがりの家に泊まる事になった寅さん。翌朝別れ際かがりの寂し気な姿を見ても寅さんはどうする事も出来なかった。
柴又に帰りすっかり恋の病にかかり寝込んでしまう寅さん。時が経ち次第に元気を取り戻しおばちゃんとの口喧嘩を理由に旅に出ると息巻いた矢先かがりがとらやを訪ねて来る。お互い緊張して会話も弾まないままかがりは寅さんにそっと逢引の手紙を渡す。

1982年8月7日公開、110分。
全体的にしっとりとした雰囲気。その分とらやでのドタバタがいつも以上に弾けていて面白い。
マドンナはいしだあゆみさん。吉岡秀隆さんとは北の国からでは母子の関係。
満男の野球帽は恐らく地元の少年野球チームの帽子。球団マークは"SF”とあるが柴又ファイターズなんではないかと予想する。
津嘉山正種さんが江戸川土手のシーンではなく作次郎の弟子蒲原役で出演。セリフも有り。江戸川土手のシーンでは聞く事は出来ないがやっぱりいい声。
写真撮影の場面で「バター」は無し。
御前様が源公にゲンコツお見舞い。
冒頭の夢のシーンの空飛ぶ雀のアニメーション制作は白組。



男はつらいよ 花も嵐も寅次郎
旅先でさくら、おいちゃん、おばちゃん、博、満男、タコ社長、源公、ジュリー、SKDの出てくる夢(ブルックリンの寅VSスケコマシのジュリー)を見た寅さんが柴又に帰ってくる。帰って来て早々とらやの店先で向かいの江戸屋の娘桃枝と久し振りに再会しお互いに軽口を交わす。その事がハレンチだとおいちゃんは気に入らず寅さんに冷たく当たり、晩飯時にもつい調子に乗る寅さんにおいちゃんは出て行けと言ってしまう。それを言ったらおしまいよと寅さんも売り言葉に買い言葉で出て行く素振りを見せるが頼みのさくらには引き止めてもらえず寅さんはまた旅に出る事に。
大分県湯平温泉(ゆのひらおんせん)では東京の大丸デパートに勤める螢子(けいこ)とゆかりが二人旅をしていた。今夜の宿を決める際そばを通りかかったハンサムな男と同じ宿に決める二人。その宿は寅さんのその地での常宿で寅さんもやって来る。
亡くなった母の遺骨を故郷に納骨するために車を走らせ大分まで来ていたハンサムな男三郎は用事を済ませ東京に帰る途中螢子を見かけ行き先まで送ると声をかける。ゆかりと寅さんも姿を現し4人で行動を共にしサファリパーク、遊園地と仲良く遊び別れの時が来る。螢子は仲良くなった寅さんに東京でも会いたいと言い、三郎は螢子に恋の告白をするがあっさりと振られてしまう。失意の三郎に恋のアドバイスをする寅さん。東京の動物園で働きチンパンジー相手の方が得意な三郎は螢子との間を取り持ってもらおうと寅さんを車で東京まで送ると言う。
とらやに着いた寅さんと三郎はすっかり疲れ果て寅さんの部屋で二人で眠りこける。おばちゃんの晩ご飯を食べ帰り際三郎は螢子との事を寅さんにお願いした。
数日後寅さんと螢子は再会し話題は三郎の事に。螢子が三郎を振った理由が分かり、三郎に「断られました」と伝えると三郎の落ち込みぶりに居たたまれなくなった寅さんは騙し討ちのお見合い作戦を決行する。

1982年12月28日公開、106分。
寅さんの「断られました」の言い方が面白い。
オープニングの江戸川土手のシーンはアパッチけんさん。



寅さんの片想いが実らないのではなく、マドンナも好意を持っているが寅さんがしり込みしてしまうパターンが見られるようになってくる。それは25作目ハイビスカスの花でのリリーとの一件が寅さんの心情の中で大きく後を引いているんじゃないだろうか。それ以前にもしり込みしてしまう事は有ったけど。

満男役が吉岡秀隆さんに代わったがさすが天才子役で上手い。そして可愛くて面白い。世に天才子役と呼ばれた子たちもそれなりにいただろうけどその中でも飛び抜けた存在なんではないかと個人的には思う。
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