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男はつらいよ 31作目から35作目 [男はつらいよ]

男はつらいよ 旅と女と寅次郎
旅先でさくら、おいちゃん、おばちゃん、博、満男、タコ社長、源公の出てくる夢(舞台・佐渡金山一揆のその後)を見た寅さんが柴又に帰ってくる。
とらやでは満男の小学校最後の運動会の準備の最中。寅さんが当日仕事で行けない博の代わりに満男の応援を買って出た事が問題に。
寅さんの次の旅先は新潟。商売をしている目の前の公会堂では人気演歌歌手京はるみの公演が予定されていた。
翌日寅さんは港町に場所を移すが商売にならず漁船の船長が佐渡ヶ島に帰ると言うと寅さんも一緒に船に乗っけて欲しいと頼み、そばで話を聞いていた女性も同乗して佐渡ヶ島へ向かう。
同じ宿に泊まり一人旅をする女性の悩み事を聞き、女性が口ずさむ歌声にあんた歌上手いねえと感心する寅さん。後になって宿の老婆から女性が京はるみだと教えられた寅さんだったがはるみの事情を察して知らない振りをする。
翌日島でデートのような時間を過ごす二人。すっかり気分転換出来たはるみは仕事に戻る決意をする。
とらやに戻った寅さんははるみへの恋心を忘れられず気もそぞろで皆に心配をかけていた。そんな時とらやに大スター京はるみが訪れ柴又がパニックに。

1983年8月6日公開、101分。
冒頭江戸川土手のシーンに細川たかしさんが特別出演。矢切の渡しが大ヒットしていた頃。
寅さんのウォークマンの持ち方が面白い。
よく見るとウォークマンではなく東芝のウォーキーという商品だけど後のウォークマンのこのCMに寅さんが与えた影響は有ったのか無かったのか。




男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎
旅の途中、さくら、おいちゃん、おばちゃん、博、タコ社長、マドンナ(写真)の出てくる夢(熊さんの男はつらいよ)を電車の中で見た寅さん。うなされる寅さんを心配して声をかけてきた子供連れの工事現場作業員の出で立ちの男と束の間旅を共にする。
とらやでは博とタコ社長が朝日印刷の経営方針を巡り対立していた。そこに寅さんから電話。現在、博の父飇一郎の故郷備中高梁(びっちゅうたかはし、岡山県)にいるので三回忌の墓参りをしたいから寺の名前を教えろとの事だった。
墓参りを済ませた寅さんは帰り道で寺の和尚と和尚の娘朋子と出会い朋子に一目惚れし寺に居着く事に。
和尚には大学生の息子一道もいたが折り合いは悪かった。
博、さくら、満男が飇一郎の三回忌法要のため高梁へとやって来る。博の兄姉と久し振りに顔を合わすがこちらも色々と折り合いが悪かった。
法事の席に坊主の格好をした寅さんが現れ気が気ではないさくらだったが朋子の姿を見てその理由を理解する。
一道はカメラマンになる夢を追いかけ東京に旅立つ。寺の跡取り問題で寅さんの名前が出てきている事、朋子にもその気が有る事を寅さんは知り今後の事について身内と相談したいと柴又へ帰る。

1983年12月28日公開、105分。
和尚役は2代目おいちゃんの松村達雄さん。
博の長兄の娘役は森口瑤子さん(旧芸名の灘洋子での出演)。本作がデビュー作。
工事現場作業員役はレオナルド熊さん。夢のシーンにも出演。石倉三郎さんも蕎麦屋の出前持ち役で出演。コント・レオナルドが人気絶頂の頃だろうか。
御前様のお説教
御前様 1.jpg
御前様「んんー、仏教における修業とは煩悩を断ち切るための命懸けの戦いです。寅のごとき煩悩が背広を着て歩いている様な男がどうして修業が出来ますか」
おいちゃん「ごもっともで御座います」
御前様「本人のたっての願い故、修行の真似事をさせてはみましたが三日で音を上げる始末」
さくら「申し訳御座いません」
おいちゃん「くくく、三日坊主とはこの事で御座いますね」
おばちゃん「へへへ」
御前様「冗談を言ってる場合ですか! 困った人たちだ。当分寺への出入りを差し止める。さぞ申し伝えなさい」
その直後とらやを出て参道で美人とすれ違う御前様
御前様 2.jpg
御前様「いかん。修行が足りん」



男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎
旅の途中でタコ社長、源公、マドンナ、トニーの出てくる夢(ギャングの復讐劇)を見た寅さん。
とらやでは満男が中学生になり吹奏楽部に入部してフルートを担当。タコ社長の娘あけみの結納を終え寅さんの噂をしていた所に寅さんからの小包が届く。中身は満男への中学入学祝いで岩手、盛岡よりとあった。
岩手から青森に北上した寅さんは昔の舎弟、登と何年か振りに再会する。堅気となった登との再会に喜ぶ寅さんだったが舞い上がる登に渡世人と堅気とは住む世界が違うんだぞとたしなめる。
更に北上し北海道釧路に移動した寅さんは理髪店で職探しをしている女性に出くわす。名前は風の子で風子(ふうこ)、周りからはフーテンの風子と呼ばれていると知った寅さんと意気投合し根室まで旅を共にする事に。
東京でサラリーマンをしている福田栄作も何故か加わり福田の用事に付き合い福田は東京に帰っていった。
根室に着いた寅さんと風子。風子は理容師としての職を見つけサーカスのオートバイショーの花形スター、トニーと知り合う。
寅さんの旅にこれからも付いて行きたいという風子に寅さんは真面目に地道に働いて幸せになるべきだと言って去っていく。
柴又ではあけみが題経寺で挙式。とらやに福田が訪れ丁度帰ってきた寅さんと再会する。福田は東京で風子に会い金の無心をされたと言う。風子が東京で辛い思いをしているに違いないと心配する寅さん。
トニーの東京でのアパートで体調を崩し寝込んでいた風子をとらやに引き取った寅さんはトニーと渡世人同士の話し合いをする。

1984年8月4日公開、102分。
タコ社長の娘あけみが初登場。
夢のシーンでのナレーションは小林清志さん。
寅さんの恋心は惚れた相手に自分以外の誠実な相手と幸せになって欲しいという風に変化してきている。倒錯しているとも言えなく無いがそれが寅さんの美学だとは納得できる。ただ物語として成立させるのにはちょっと難しいと言うか本作ではまだ試行錯誤の段階なのかなあと思えた。なので喜劇としてのオチを強引気味に付けるがその強引さが面白かった。前作のレオナルド熊さんの出演と若干つながってる?



男はつらいよ 寅次郎真実一路
旅先でさくら、博、タコ社長、源公の出てくる夢(車博士VS怪獣)を見た寅さんが柴又に帰ってくる。
とらやではタコ社長の娘あけみが亭主と喧嘩して愚痴をこぼしていた。どうにかなだめすかしていた所に寅さんが現れ台無しにしてしまい寅さんとタコ社長は参道で大立ち回り。その結果おいちゃんも含めて御前様に怒られる事に。
上野の焼き鳥屋でヤケ酒の寅さん。隣の客の口調から九州出身と見抜き、見抜かれた男は名刺を渡し今度また飲みましょうと言い寅さんの飲み代を払って帰っていった。
翌朝さくらの家で朝食をとる寅さんは博にその名刺を見せ、博は会社が大手証券会社で名刺の男富永はエリートサラリーマンだと言う。
寅さんは律義にその会社へ出向き昨夜の礼を言い仕事が終わったら一杯やろうと富永を誘う。
とらやには富永の妻ふじ子から寅さんが今晩富永の自宅(茨城県牛久沼)に泊まると連絡が入る。
翌朝寅さんは富永の自宅で目覚め家の中をうろうろしているとふじ子と出会いようやく自分が今いる場所を理解する。富永は既に朝早くに出社していて毎日朝早くから夜遅くまで働いている事を寅さんは知る。
とらやに帰った寅さんは富永の激務の陰でふじ子が寂しい思いをしているに違いないと語り、タコ社長は寅さんが人妻のふじ子に惚れた事を見抜く。

1984年12月28日公開、107分。
松竹創業90周年番組。
寅さん2度目の飛行機を嫌がらず。沖縄の時に学習したのだろう。
大原麗子さんが2度目のマドンナ。
何作か前までは劇中でどこも不景気だと言っていたがこの頃だとバブル景気の前触れといった感じの様。バブルの恩恵はとらや、朝日印刷には来るのか来ないのか。



男はつらいよ 寅次郎恋愛塾
旅の途中でさくら、おいちゃん、おばちゃん、博、満男、タコ社長、源公、ポンシュウの出てくる夢(姥捨ものがたり)を見た寅さん。
柴又のとらやでは満男が中学校で将来の夢を音楽家と答え担任にもっと現実的に考えなさいと言われ憤慨し博に相談する。現実的な夢とは、そして個性的とはという話から寅さんの話題になったところで寅さんから電話が有り今は長崎にいるという。
テキヤ仲間のポンシュウと五島列島に渡った寅さんは道で転んだ婆さんを助ける。家まで送り届けるとそのまま夕飯を囲み婆さん自慢のお手製のラッキョウを肴に焼酎を飲み楽しい夜を過ごす。
就寝時、婆さんの具合が急変し最期を看取った寅さん。クリスチャンの婆さんの葬儀は教会で行われ寅さんとポンシュウは墓の穴を掘る手伝いをしていた。葬儀のために東京から帰郷した孫娘の若菜。葬儀の途中で退席し俺たちみたいなヤクザがいていい場所じゃないと言う寅さんに祖母が世話になったお礼をし最後の夜の事を聞きたいと東京での再会を約束する若菜。
その夜は島の宿に泊まった寅さんは女中から若菜の家の事情を聞きその身の上を気の毒に思う。
とらやには夫婦仲があまり上手くいっていないあけみが寅さんに会いたいとやって来るが寅さんはまだ帰っていなかった。
その直後に寅さんは帰って来ていつ死んでもおかしくない老夫婦の元気そうな姿を見て安心したと言っておいちゃんおばちゃんを複雑な気分にさせる。
若菜からの手紙が届き早速会いに行く寅さん。若菜の住むアパートの1階では司法試験のため猛勉強をしている青年、民夫がいた。
若菜と仲良くなった寅さんは御前様にキリスト教へ宗旨替えをしたいと申し出て御前様もそれを受け入れていた。
再び若菜に会いに行った寅さん。あいにく若菜は留守だったが民夫の部屋で暇をつぶす事に。民夫も若菜に惚れている事を知った寅さんだったがお前の顔は恋愛向きではない。とバッサリと駄目を出す。
試験勉強が手につかないほど真剣に悩む民夫は大学の教授に相談に行くが解決する事は無く悶々とする日々は続く。
民夫の事を若菜は気にも留めていないと思っていた寅さんだったが実は脈有りだと気付いてしまいそれからは若菜の幸せのために民夫との仲を取り持とうと二人のデートを計画、実行する。

1985年8月3日公開、108分。
大学教授役は2代目おいちゃんの松村達雄さん。
夏場のスキー場のリフトでの愛の告白(寅さんが代弁)が面白い。
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