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ドクター・スリープとTHE INFORMER 三秒間の死角 [映画]

ドクター・スリープを観た。
約40年前のトラウマから立ち直った男。自分と同じ能力を持った少女が別の能力を持った何者かに立ち向かうため助けを求められるが能力を隠して静かに暮らす事を選んだ男は少女にもそうするように忠告する。

ネタバレ有。

1980年製作、スタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演シャイニングの続編。
本作を観る前にシャイニングを観直した。大分前に1度きりしか観ていないけどストーリーはシンプルなのでこんな感じだったなあと思い観ていた。
しかし、映像とジャック・ニコルソンの怪演は今観てもやはり凄かった。キューブリック監督によって完璧にコントロールされた映像の中で一人狂っていくジャック・ニコルソン。本物の様に狂っていくが全ては演技なのであって。それが現わされているのは階段の上にいる妻を狂いながら追っていくシーンではないかと思う。流麗なカメラワークで常にジャック・ニコルソンがセンターに位置されているけど、あれはジャック・ニコルソンの歩調にカメラが合わせているのか、それともカメラの動きにジャック・ニコルソンが合わせているのか。カメラの方にジャック・ニコルソンが合わせているんじゃないかと仮定して、足に怪我をしている設定なので足を引きずり一定の速度で移動するカメラに合わせて動きながら本当に狂ったような演技を見せる。狂気の人間を演じながら頭の中は物凄く冷静という。やっぱ凄えなジャック・ニコルソンと思った。
ラストの写真の解釈は観た人それぞれに有るらしい。映画の中で明確にしていないのでそれぞれの解釈でいいという事なんだと思う。
2001年宇宙の旅の続編2010年(1984年、ピーター・ハイアムズ監督)ってどんな感じだったんだろうか。観た事だけは憶えている。続きがどうこう言う以前に2001年宇宙の旅が理解出来ていないけども。

約40年後の続編は意外な展開だった。意外過ぎてこれはどうなんだ。とも思ったけど前作の謎解きに終始してしまうのはそれは面白くないだろうし、謎解きしてみても特に驚く事も無かったりするのかもしれないし。シャイニングは思わせぶりな謎も込みで完成されている作品という事なんではないか。
意外な展開の先にあの場所に舞台を移して待望の展開が待っているのは面白かった。

原作者のスティーヴン・キングは映画のシャイニングに否定的な立場という事。それを踏まえて本作はシャイニングに敬意を表しつつ原作に忠実に映画化されたのではないだろうか。
シャイニングの原作では最後にホテルが爆破されたという事らしくて、そうなると本作との辻褄が合わなくなるが。原作では爆破されて建て替えられたのか。
ネタバレ有。燃え上っているホテルの前には一人の少女がいて。その少女の父親は自宅で刺殺されていて。ホテルの中には男の死体が有って。その男と同じアパートに住む別の男は別の場所でライフルで自殺している。という事がほぼ一日の間に起きている少女が関連した謎の事件。警察はどう捜査するのでしょうか。

本作の中にもジャック・ニコルソンが演じた人物が出てはいるがCGキャラで声も多分別人。なんだかジャック・ニコルソンに似せたいんだか似せたくないんだかよく分からなかった。妻と子供はちゃんと別の人間の俳優が演じている。
イエスタデイでビートルズのあの人をCGではなくロバート・カーライルが演じたように、本作でも1980年当時43歳のジャック・ニコルソンを現在45歳のレオナルド・ディカプリオが演じてたら面白かったんじゃないかと思う。確かディカプリオはジャック・ニコルソンの物真似が上手いはずなので。

シャイニングでジャック・ニコルソンの妻を演じたシェリー・デュヴァルは同じ1980年に制作されたロバート・アルトマン監督、ロビン・ウィリアムズ主演のポパイ(未見)ではオリーブを演じているのは知らなかった。




THE INFORMER 三秒間の死角を観た。
麻薬組織のボスを逮捕するためFBIに利用される麻薬組織の内部にいる情報屋。しかしFBIは自分たちに危険が及ぶとあっさりと情報屋を切り捨てるのだった。FBIに裏切られ組織には怪しまれる情報屋は最後の賭けに出る。

邦題の三秒間の死角の意味がちょっとよく分からない。原作の日本語タイトルが三秒間の死角という事らしい。しかし映画の原題はTHE INFORMERで意味は情報屋や密告者、告発者。映画の方は情報屋の悲哀みたいなものが描かれていて、ミステリー的な要素の有る何かが起こる三秒間の死角にはあまりこだわっていないように思う。

コモンちゃんがニューヨーク市警の刑事役で出てた。個人的にこれからはコモンちゃんと呼ぶ事にしようと思うがどうだろう。どうでもいいか。
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