SSブログ

ビューティフルドリーマー、ジオラマボーイ・パノラマガール [映画]

ビューティフルドリーマーを観た。
先勝大学映画研究会に古くから伝わり各代で完成に漕ぎ着けようとするが制作途中で必ず頓挫してしまう曰く付きの映画『夢見る人』。
その制作に果敢に挑戦する現役生たちは果たして完成させる事が出来るのか。

『夢見る人』とは、ほぼ実写版『うる星やつら2ビューティフルドリーマー』の事で、映画研究会がそれを忠実に撮影しようとしているのがとても楽しい。と言っても本作の中では『うる星やつら』自体が存在していない世界なのであくまでオリジナルとして撮影されている。
諸星あたるに当たる役を演じている人も素晴らしくてテンちゃんに当たる乳児も可愛いのだけど、なんと言っても特に素晴らしいのがサクラさんに当たる役を演じている秋元才加さん。サクラさん(鷲尾真知子さん)のあの独特の言い回しを完璧に再現している上にアニメではなく現実に存在しても違和感が無い人物に作り上げられている。
※ネタバレ
エンドロール後に予告のようなものが有り"乞うご期待"と有ったのはつまりは今後『夢見る人』が実際に作られるという事でいいのだろうか。スカイダイビングもしているけどあまり期待しないで冗談として受け止めた方がいいのかもしれないが、それでも藤岡琢也さんが素晴らしかった夢邪鬼がどう再現されるのかに期待が高まってしまう。
錯乱坊主は誰?まあああいった役は竹中直人さんになるのかもしれない。

本作の原作は『うる星やつら2ビューティフルドリーマー』の監督である押井守監督。原作では初めは大学の軽音楽部を舞台としていたという事だけどそれだとどういう話になっていたんだろう?文化祭で何か曰く付きの楽曲を演奏しようとする話だったのか?

※ネタバレ
現役生たちは遂に完成に漕ぎ着く(?)のだけど、何故現役生が完成させられたのか、その理由はよく分からない。
そういう話だからと言ってしまえば身も蓋もないけれど、映画、映画に限らず創作物には作者では無くその作品自体の意志のようなもので創られるべき作品というものが存在して、その作品によって創られるべき時代と作者が選ばれたという事なのかもしれない。



ジオラマボーイ・パノラマガールを観た。
ガールとボーイがミーツする。

池袋シネマ・ロサにて。ロサでなんか観たかったのと山田杏奈さんが出ているので観た。
ロサは現在も席の間隔を空けての座席指定なので快適。
山田杏奈さんは可愛くてお芝居が上手。

原作漫画は1989年に発表されたのだとか(ちなみに『うる星やつら2ビューティフルドリーマー』は1984年)。設定を現在に置き換えて映画化。30年前に創作された話でも現在も通用する普遍的物語という事なのだろう。個人的には青春恋愛映画が不得手なので結局何だったのかよく分からなかったけど。

映像では渋谷の現ミヤシタパークとパルコがまだ工事中なので現在と言ってもコロナ以前という事になるのだろう。
ヒューマントラストシネマ渋谷の近くでもロケをしていたけど結構な数の通行人の人たちが映り込んでいて、だけども撮影の様子を気にしている様子の人は全くいなかったように思う。という事は全員がエキストラだったのだろうか。本当に結構な数の人だったけど。
コロナ以降の映画やその他のフィクションは物語の作り方が激変してしまうのかも。まず本作だったら出会いのシーンでお互いマスクをしている可能性が高いので一目惚れが発生しなかった可能性も高い。そうなると話が続かない。
コロナ以降の話ではマスクが必須アイテム。マスクをどう話の中に取り入れていくのか、マスクを外してもいいシチュエーションをどう作るのか。そこが脚本家、演出家の腕の見せ所では。
話は変わるがSFにおいては(SFだけに限った事ではないが)未来の描写がコロナを踏まえた上でのものに変わらざるを得ない。風の谷のナウシカはウイルスでは無く瘴気だけどもマスクをせずに外気を吸い込めば5分で肺が腐ってしまう世界。現実にはそうならない事を祈るしかない。フィクションの世界の未来でももう夢と希望に満ち溢れた世界というのは容易に想像、そして創造出来なくなってしまうのかも。
現実逃避で逆に夢と希望しかない世界になるのか。それは頭お花畑過ぎるかもしれない。
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。