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2年3組冬菜海 ~謎の男現る~ [トナカイ]

「さあいよいよ次は君の番だよトナカイ君」
いきなり現れたあいつは2組の斎藤と4組の小林をあっという間にのしちまった。ああ見えて共に柔道部では常にレギュラーの二人を。

「どうしたトナカイ君。すっかり怖じ気づいてしまったのかい?」
どうする?いつもならこういう時には何故か必ず三太の奴がいてこの場をピースフルに和ませてくれるのだが今ここに三太の姿はない。
自慢じゃないが逃げ足には自信がある。全速力で走っているとこのまま空だって飛べる気分になるほどさ。…だが。

「ほほう。その目は私と戦う気はお有りの様ですなあトナカイ君!」
ああそうさ。何故だか分からないがいつもの僕とは違うようだ。三太の奴がいないからなのか?今の僕はあいつと戦いたくてウズウズしている。
「トナカイ、トナカイって初対面の人に馴れ馴れしく呼んで欲しくはないな。それに僕の名前は冬菜海だ!」

彼の名前は冬菜海。そして彼の前に突如現れた謎の男。二人は今正に戦おうとしている。
何故二人は戦わなければならないのか。
フィンランド北部クロース地方。見渡す限りの大自然に囲まれたこの地方にもかつて侵略者との激しい争いがあった。
一時は圧倒的に不利な立場に立たされたものの、ある時トウナ村からやって来た二人の男、一人は華麗な鞭さばきで、一人は強力な後ろ回し蹴りで侵略者達を叩きのめし形勢を一気に逆転させた。と、クロース地方では代々語り継がれている。
そんな遠く離れた異国の事を冬菜海は知るはずもなく、そして謎の男と戦わずにはいられない理由がそこに有る事もまた知らずにいたのだった。
続、、、かない。
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