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ミセス・ノイズィ、夢みるように眠りたい、燃えよデブゴンTOKYO MISSION、Swallowスワロウ [映画]

ミセス・ノイズィを観た。
子育て、主婦業、作家活動の両立と創作でのスランプに悩む女性作家。引っ越し先で隣人とのトラブルが起きるがそのトラブルを題材とした作品が好評を博す。

池袋シネマ・ロサにて。

十何年か前の実話を基にしたフィクション。海外の作品で冒頭に"実話に基づく"と有っても「へーそうなんだー」くらいの感じで気楽に観られるけど、日本での事で記憶に残っている事だと生々し過ぎるし、それにフィクションにしてるとはいえ被害者にも加害者にも当時の事を混ぜ返すのはどうなんだろう。とか考えてしまって気楽には観られない所が有る。また、フィクションにしているからいいのか。そもそもフィクションにしてもいいものなのか。という事も考えてしまう。
当時の事を思い出してみると騒音おばさんが強烈な個性の人という印象だったけど、騒動が収束してから後々になってそれまで出回っていたものとは違う情報も出てきた(その情報が真実なのかは確かではない)という事で本作はそれも踏まえられた上でのフィクションとなっている。本作を観るまでは当時の印象しか無かったのでそれとは違う可能性もあると知れたという点で本作が作られてそして当時の事を知っている人にも知らない人にも観られる意味は有るのかもしれない。



夢みるように眠りたいを観た。
誘拐された娘を救ってほしいとの依頼を受けた探偵。犯人は身代金の受け渡しの前に様々な謎解きを探偵に課す。その謎を解いていく探偵はある未完成の映画の存在に辿り着く。

1986年の作品をデジタルニューマスターでリバイバル公開。
恐らく30年以上前にレンタルビデオで観たのは覚えているが内容の方はほぼ覚えていなかった。
モノクロ、一部サイレントで幻想的な作品。幻想的なのはちょっと苦手だけどお耽美はそれほどでもないので個人的には取っ付きやすい。
映画がそもそも幻想の産物なのだからその表現方法も幻想的になるのは当然と言えるのかもしれない。
大正7年の浅草が主な舞台となっている。映画が作られた1980年代当時の浅草というと現在とは違って繁華街、観光地としてかつての賑わいを失った場所だったかと思う。そういう廃れた雰囲気が幻想的でノスタルジーな雰囲気を作り出すのに最適な場所だったのかもしれない。
今ではそのノスタルジーを感じられる所を活かして観光地としてまた賑わっている(残念ながらコロナ以前の事だけど)のは、映画やドラマとかでそういう風に描かれてきたからではないだろうか。当然地元の人たちの努力が有っての事で。

出演者のクレジットに現在はドキュメンタリー映画作家の森達也さんの名前が有った。ウィキペディアを見ると森太津弥という名前になっているので別の人なのかなあとウィキペディア以外の所で調べてみると、やはり森達也監督本人みたい。当初は森達也監督が主役を演じる予定だったけど怪我のため降板し代役として佐野史郎さんが抜擢されたのだとか。森達也監督もどこかに出ていたのだろう。



燃えよデブゴン/TOKYO MISSIONを観た。
困った人は見過ごせず悪事は絶対に許せない香港警察の刑事。その想いが強過ぎて事件以上の被害を出してしまい捜査の前線からは外され婚約者とも別れる羽目に。汚名を返上するため事件の巻き添えになった日本人を日本へと護送する任務に就くが日本に着いて間もなくその日本人は姿を消してしまい刑事はその行方を追う。

谷垣健治さんが監督という事でかつての香港アクション映画の面白さ、それは日本ネタも含めた日本人から観た香港映画の面白さでも有るのだろう。そのツボを的確に押さえていて面白かった。いい意味での出鱈目さも香港映画の面白さでもあるし。ドニーさんのセルフパロディ(アクション監督としての谷垣さんのセルフパロディでもある)も面白い。
現在の香港警察の立場上、香港を舞台としたアクションコメディは作りづらいので日本を舞台としてそれで谷垣健治監督の抜擢となったのかなあとかも考えてしまうが、観ている間はそんな事は考えずに楽しめる。

セットの作り込みが凄かった。繁華街、新宿歌舞伎町の一角をほぼ丸々作り上げていて、そこで激しいアクションが繰り広げられる。屋外セットだったら光の加減とかでもっと本物に近付いたんじゃないだろうか。



Swallow/スワロウを観た。
裕福な育ちの男と結婚し経済的には不自由のない生活を送る女性。しかし次第に精神的に追い詰められある物を口にする。

彼女が飲み込むのは違法な薬物ではなく、日常に普通に有るちょっとした小物。小石や土とかも。異食症というらしい。知らなかった。
大概の人はやらない事を自分は出来る。というのが達成感や優越感に繋がるのかなあと思う。
わざわざ危険な所へ行って危険な事をするのもレジャーやイベントとして成立しているけど、そういう場合は安全性を確保した上での危険な行為であって。異食症の場合は安全性は確保されていなくて正に身を切って行う行為で異物を飲み込むだけの見た目には地味な行為ながら、何故それをしてしまうのか、それをせずにはいられなくなる心理状態はかなり複雑で奥深いのだろうと思うし、実際本作の主人公のその心理に至った家庭環境は複雑なものだった。
それにしても人間って色々な事をやらかすものなんだなあと勉強にもなる作品だった。

主演はヘイリー・ベネット。若い頃のシャーリー・マクレーンに似ていると思う。なのでロマンチックコメディとか合うんじゃないかと思う。と言いながらシャーリー・マクレーンが出演しているロマンチックコメディをほとんど観ていない。
ヘイリー・ベネットは今の所シリアス路線が本線の様だけど映画デビューはヒュー・グラント、ドリュー・バリモア主演のロマンチックコメディ、ラブソングができるまで。

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