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グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告、JUNK HEAD [映画]

グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告を観た。2020年、アメリカ、1時間34分。
同居する事になった祖父の為に自分の部屋を明け渡す事になった少年は自分の権利を守るために戦う事を選択し祖父もそれを受け入れる。他の家族には知られない事と迷惑を掛けない事をルールとして二人だけの戦争が勃発する。

少年が日本だと中学一年生という事もあって生意気盛りでも有るけどまだ無邪気さも残っていて、祖父との関係も憎しみだけのギスギスしたものではない所が観ているこちらも荒んだ気持ちにならないので良かった。それにおしゃまだけど少年よりも更に無邪気で祖父との関係も相思相愛な妹の存在が映画の癒しになっていて良かった。
祖父と孫だけに限らず身近な関係の間での争いを描く作品というのもこれまでも数多く作られてきたかと思うが、本作のケースではお互いの中でルールを作ってそのルールの中で容赦の無い戦いを繰り広げる。描かれるのは二人だけの小さな戦争だけどそれによって大規模な国と国との戦争の本質も描かれているのだろうと思う。
戦争を終わらせる秘訣も描かれていて当事者の方々にも大変参考になるのでは。しかし少なからず遺恨というものは残ってしまうもので第二次祖父・孫戦争の火種はどこにでも燻っていてそれもまた戦争の本質であるのだなあと。

デ・ニーロとユマ・サーマンの共演は1993年の『恋に落ちたら・・・』以来。チーチ・マリンとは2010年の『マチェーテ』以来(同じシーンでの共演が有ったかは分からない)。そしてクリストファー・ウォーケンとは1978年の『ディア・ハンター』以来。それだけ皆さん長い間厳しい業界で活躍されていたという事で。
ベテランも子役も撮影中は和気あいあいでした。と、本編後にその模様が映される。気難しいイメージ(最近では特に前大統領に対して)のデ・ニーロも作品のジャンルにもよるだろうけど穏やかになってきたのだなあと思うとどこかちょっと寂しかったりもする。



JUNK HEADを観た。2017年、日本、1時間55分。
医療の進歩によって長寿を得たが代償として生殖機能を失った人類。このままではいずれかは絶滅を免れない人類はかつて自分達が創造した生命体が地下深くで独自の繁殖を続ける事に目をつけ自分達が失った機能を取り戻すための調査をするべく地下へと潜る。

池袋シネマ・ロサにて。

監督が長い年月をかけて独力で作り上げたストップモーションアニメ。
その独自のビジュアルセンスと造形の完成度の高さ、アクションの面白さは賞賛するしか無いが、物語や語り口も独特な所が有って万人に分かり易いものとは言い難く、なんかよく分からないものがよく分からないままに終わってしまった。よく分からないものを良しとする映画なのかもしれない。
監督が語っているところではどうやら三部作構想らしい。一作品作るのに7年掛かったという事だけどキャラクターやセットは出来るだけ使い回せば次は7年は掛からないのかもしれない。それでも新しいキャラクター、新しいセットの新規造形は有るだろうからそれなりの年数は掛かるか。
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