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ア・ゴースト・ストーリーと迫り来る嵐 [映画]

A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリーを観た。
未練を残したゴーストはあの世には行かずこの世に居続ける。

あの世のものとなったゴーストはこの世の時空からは解き放たれるが、未練の残るその場所に執着してただ居続ける事しか出来ない。
よっぽどの事が有るとこの世の物を動かせる事は出来るらしい。

下衆い事で気になるのは主演二人のギャラ。長編映画1本分の報酬だったんだろうか。出演時間からすると短編か中編くらいだけど。
テレビシリーズで使えそうないい方法だと思う。ビッグスター、例えばレオナルド・ディカプリオを1話だけ呼んでそれ以降は白い布を被ったゴースト(セリフ無し)として出演させればディカプリオじゃなくても誰でもいい白い布を被ったものはディカプリオとして見られるわけで。白い布じゃなくても置き物だったりぬいぐるみとかだったりをその人と思い込ませる事が出来る。



迫り来る嵐を観た。
大工場の付近で続けて起こる特徴の似た殺人事件。工場の保安部に勤める男は私的にその捜査にのめり込んでいく。

ミステリーではあるけど、ラスト5分くらいでこの映画で描きたかった事は別の所に有るように思った。
1997年に起きた事件。その11年後2008年に主人公は久し振りにその工場を訪れる。工場は取り壊しが決まっていて今は操業していない。
主人公がかつて会社から優秀社員として表彰された講堂に行くと現在の管理人らしき人物と出会う。主人公がこの場所で自分は会社から表彰されたとやや自慢めいて言うと、管理人らしき人物はそんな事実は無いと完全否定する。
それは主人公の事だけじゃなく、その時代そのものを否定して無い事にしているのではないかと思った。
2008年だとまだ経済大国として大きく発展している途中の中国。それ以前の事は忘れたのではなく無かった事に。
無かった事にしようとしている時代に間違っていたか正しかったかは別としてその時代なりに懸命に生きていた人はいて、そしてその時代に亡くなった人がいたわけで。それら全て無かった事にされるというのはかなり切ない。

ラストシーン、そしてかつての時代を生き残った人たちを乗せどこかに向かおうとしている今風のバスはエンストして動かない。
近代化も著しい中国だけど、それ以前に懸命に生きていた人の中で近代化の波に乗れない人も恐らく多分大勢いるんじゃないかと思う。その人たちを手厚くケアする事はなく、波に乗れないのは置き去りにする。という感じになっているんじゃないだろうか。
迫り来る嵐とは多くの人を巻き込んで変貌していく中国を指しているのかも。
そういう事を大っぴらに言うと表に出されなくなってしまうので、あくまでミステリーのスタイルを借りてやりたい事をやったんではないか。
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きょうのポストカード(ハートブルー その2) [映画のポストカード]

ワイルド・ストームを観た。
カテゴリー5の巨大ハリケーンが発生。それを見越した犯罪計画が始まる。

ほぼワイルド・スピードと言っていい内容。監督はワイルド・スピード1作目を監督したロブ・コーエンなので全く意識していないという事は無いと思う。
ドル箱の大作シリーズとなったワイルド・スピードにケンカ売って(あくまで勝手な想像)。その結果、興行的には惨敗。という事にはなっているけどアクション映画として面白かった。
ハリケーンの迫力が凄かった。凄過ぎて見たくない人たちもいたのかもしれない。

いつどこで起こるか予測の出来ないハリケーンを犯罪計画の中心に据えている事が有り得ない事ではある。そこは主犯の人が「ハリケーンが起きるかどうかは一か八かの賭けだった」と、一言で済ましてたけどそれで納得するしかない。一言有るか無いかの差は大きい。

本作で活躍した兄弟と女性のワイルド・スピードシリーズへの参加もヴィン・ディーゼル次第で無くは無いんじゃないだろうか。

ワイルド・スピードシリーズは10作品で終わるらしいので残るは後2作品。
最後は最初の監督ロブ・コーエンに。という事で本作はその布石なのか。1作目へと還って円環を描いて正に大団円。とか勝手に妄想したりして。
ワイルド・スピードの1作目はほぼハートブルーなので、キャサリン・ビグロー監督でキアヌ・リーヴスが出演とかもついでに妄想したりして。
ハードブルー (2).JPG
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