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淪落の人と屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ [映画]

淪落の人を観た。
香港。車椅子生活を送る男の介護人としてフィリピン人女性が雇われる。

タイトルの読みはりんらくのひと。淪落の意味はおちぶれる事、おちぶれて身を持ち崩す事とかなり辛辣。


屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカを観た。
1970年代ドイツに実在した連続殺人犯フリッツ・ホンカ。



二作品とも孤独な男性(完全に孤独というわけではない)が主人公で、創作と実話ベースという違いは有るけど善意と悪意両極端に分かれる作品だった。
淪落の人は善意が基本になっている話。フリッツ・ホンカは悪意にまみれている。
善意の方が心穏やかに観られるけど心のどこかで現実にはそんなに都合よくはいかないだろうと思ってしまう。
悪意の方は観ていて不快にも感じるがこれが人間の本性なんだろうなと納得も出来る。
思うに善意は端から見たら都合がいいと思えるくらいに、悪い言い方すればわざとらしいくらいでなければ善意を表面に出せなくて、一方で悪意は何も意識しないでも自然に湧き出てくるものなのではないだろうか。なので一般人は悪意が湧き出てこないように意識しないといけない。フリッツ・ホンカの場合酒が入るとたがが外れてしまって悪意が丸出しになってしまう。酒が入っていないと理性や罪悪感は有る。
二人は何が違うのかと言えば個人の人格や性質も有るが、時代や社会環境が人それぞれに与える影響も大きいのだろう。淪落の人の主人公がフリッツ・ホンカの置かれていた状況にいたとしたら人肉饅頭作ってしまうのかもしれないし。
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