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グッバイ、リチャード!、ディック・ロングは何故死んだのか?、2分の1の魔法 [映画]

グッバイ、リチャード!を観た。
大学教授が余命宣告を受ける。

ジョニー・デップにしては珍しくヒューマンドラマ。パイレーツ・オブ・カリビアンに出た時も意外だったけど今後はヒューマンドラマにも出演していくようになるのだろうか。いつかティム・バートンが監督するごく普通なファミリードラマで主演したり。

ジョニー・デップ演じる主人公の親友役はダニー・ヒューストン。ジョン・ヒューストン監督の息子という事を今更知った。
実年齢でジョニー・デップより1歳だけ年上。もっと年上なのかと思った。俳優デビューは遅くて(俳優デビュー以前は監督をしていたのだとか)ジョニー・デップの10年後輩。



ディック・ロングは何故死んだのか?を観た。
スリーピースバンドのピンク・フロイト。バンドの練習後はマリファナをキメて羽目を外すのがいつもの習慣となっているがその日はいつもと違う事が起きてしまう。

ネタバレ有。

スイス・アーミー・マンのダニエル・シャイナート監督(スイス・アーミー・マンはダニエル・クワンとの共同監督)の再び一筋縄ではいかない作品。ディック・ロング役で出演もしている。
一言で言ってしまえばゲテモノ趣味という事になってしまうのだろうけど、そのゲテモノ趣味が事件の発端でありながらファミリードラマ、ヒューマンドラマになり得るのか。という所にチャレンジしたのではないだろうか。その果敢なチャレンジは成功していたと思う。ダークな笑いも交えたヒューマンドラマとして。
女王陛下のお気に入りで一躍評価を高めたヨルゴス・ランティモス監督の様にダニエル・シャイナート監督もいつか一気に評価を高める時が来そうな気がする。

肝心な所を見せないのもヒューマンドラマとして成立させる大事な要因だったろうと思う。
ここで引き合いに出すのに最適な作品と言えばムカデ人間を思い起こすがムカデ人間の監督の場合は例のアレをどうしても直接見せたかったのだろうと思う。しかしそれをやってしまうと一般人にはゲテモノ、キワモノという印象でしかなくなってしまう。

人の趣味嗜好は人それぞれであって他人がとやかく言う筋合いは無いのだけど、あまり度が過ぎる場合には誰にも知られない方が得策という事で。しかし、女性警察官(保安官だったか?)がああいった土地柄でカミングアウトして受け入れられているというのもちょっと前までは有り得ない事だったろうし、いつか誰のどんな事でもオープンに出来る時代が来るのかもしれない。
今はまだちょっと無理という事を本人たちも重々承知していて社会の片隅に追いやられてゆく物悲しさなんかも有ったと思う。



2分の1の魔法を観た。
かつては魔法文明が栄えていたが誰もが簡単に使える科学によって廃れてしまった世界。二人の兄弟が魔法の力を信じて甦らせようとする。

ネタバレ有。

ディズニー・ピクサーの次回作ソウルフル・ワールド(12月公開予定。実写版ムーランの様にどうなるかは不明)のダイジェスト予告が劇場で流されるようになってどんな内容なのか大体分かってしまった。内容が分かった方が安心して観られるのかもしれないけど分かり過ぎてしまうのもどうかと思う。
本作もそういった所が有り、観る前にどういった感じなのかが分かってしまっていて素直に楽しめない所も途中までは有った。
しかし本作には予告では伝えられていないドラマが用意されていてそこがとても良かった。ソウルフル・ワールドもそうであったらいい。
多分兄貴の方はそんなに深くは考えていないナチュラルにああいう人物なのだろうと思う。単に弟想いの兄貴。兄貴が考えていない所に気付けた弟もいい奴で、結局二人ともいい奴だったという事。

クライマックスの盛り上げ方がさすがに上手かった。要所要所でちゃんと前フリをしておいてそれらをクライマックスで盛り込んでくる。

同時上映の短編は無し。
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