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動乱〈4Kデジタルリマスター版〉、ザ・グラッジ 死霊の棲む家、ザ・ハント [映画]

動乱〈4Kデジタルリマスター版〉を観た。1980年、2時間30分。
陸軍の青年将校達を中心として進められようとした昭和維新は昭和11年(1936年)2月26日未明に遂に決起される。

実話だと思って観ていたが映画の最後に「本作はフィクションである」とテロップが出た。2・26事件は実際に起こった事でその経緯とかはその通りに描かれるが、登場人物やエピソードには創作の部分が多く有るという事でのフィクションという事みたい。
当時の作品への批評として軍国主義を美化しているとの批判も有ったらしい。観ている間はそんな風には感じず正しい志を持った軍人たちの悲劇と思っていたが、そう言われてみれば事件を起こした側も別の形の軍国主義に向かおうとしているのであって(別の形の軍国主義になっていたら別の歴史になっていたのかもしれないが)、本作は悲劇とする事でその部分が上手くカモフラージュされていたのだろうと思う。それに何せ高倉健さんに吉永小百合さんという2大スターの初共演でその華やかさ、作品自体には煌びやかな華やかさは無いのだけどお二人が映るとどうしても華やかになってしまう。そこら辺でも本来読み取らなければいけない部分が上手く隠されていたのではないだろうか。1980年だと今よりもまだ日本映画で描かれる軍国主義や戦争について厳しく批判する風潮が有ったのかもしれない。あれとかあれとか何でもかんでも感動作にしてしまう今はどうなんでしょうか。
とは言いつつ腐敗した政治家とか貧困や格差社会とか現代に通じる部分も有って、それを正そうとする人たちの物語としては共感が出来るし事件実行の一連のシーンは良く出来ていて、しかしそれが悲劇に終わってしまった悲しさも有るし、それにやっぱり何と言っても健さんはカッコよくて小百合さんはとても美人で、お二人以外の出演者も健さんのお父さん役が志村喬さんだったり、他にもあんな人やこんな人たちが出ているのは懐かしく思えて、娯楽作品とまでは言えないけど歴史の1ページを切り取った文芸作品的な所で良く出来ているんではないかと思う。



ザ・グラッジ 死霊の棲む家を観た。
2004年、日本の死霊をアメリカに連れ帰ってしまった女性。以来夫と娘と住む家が死霊の棲家となり呪われた場所となる。

清水崇監督作品、呪怨が2000年代にハリウッドでリメイク(シリーズで3作品)されて今回はそのリブートという事。本作の時代設定が2004年から2006年なのはリメイクが作られたのがその年でリブートとしてそこから一からやり直しという意味も有るのかもしれない。
ハリウッド版にはサム・ライミ監督がリメイクの3作目を除いてプロデューサーとして関わっている。

ジャパニーズホラー特有の派手さは無いがじわじわと本当に怖いという所を丁寧に再現しているように思えてそこは日本人としてなんか嬉しくもある。
ホラー映画として綺麗に終わるラストが良かった。

ジョン・チョーも出演している。ジョン・チョーを見るとネットフリックスの実写版カウボーイ・ビバップがどうなっているのかが気になってしまうが現在は製作は再開されているらしい。




ザ・ハントを観た。
アメリカ各地から拉致された男女十数人のグループが目覚めると見知らぬ土地でさるぐつわを噛まされ突如銃撃を受ける。かねてからその様なゲームを富裕層が行っているとの噂が有った。

富裕層の傲慢な態度を見ているだけで胸糞が悪く、これこのままで終わったら最悪だなと思ったが胸糞の悪さは最後まで引き続くもののそれをひっくり返してくれる面白さも有る。最終的には面白さの方が上回った。
アクションは迫力が有り、その分バイオレンス描写は容赦ない。

ジュリア・ロバーツの姪のエマ・ロバーツの事はあまりよく知らずなんか見た事ある人だなあくらいの感じだった。エマ・ロバーツに詳しい人が観たら驚きと衝撃が凄いんだろうと思う。よく知らなくてもあれは驚いた。
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