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目撃 [映画]

目撃を観た。1997年、2時間1分。
ベテランの泥棒がいつも通りの周到な計画のもと忍び込んだ豪邸の隠し部屋には予想以上の金品が保管されていた。
住人は使用人を連れて例年通りのバカンスに出掛けているはずだったが予想外の帰宅に泥棒は隠し部屋に身を潜めなければならない状況の中である事件の目撃者となる。

国立映画アーカイブ、"35mmフィルムで見るクリント・イーストウッドの軌跡"にて。

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劇場公開以来という事は無く多分DVDでも観ているはずだけどそれでもかなり久し振りに観た。
イーストウッドにジーン・ハックマンにエド・ハリス、好きな俳優さんの中でも特に好きな俳優さんが揃って出ている作品なので何がどうあろうと好きな作品。ローラ・リニー、スコット・グレン、デニス・ヘイスバードもいい。
リチャード・ジェンキンスが出ていた事に初めて気付いて、ベテラン議員役のE・G・マーシャルは十二人の怒れる男に出ていた人という事にも20年以上経ってようやっと気付いた。
イーストウッドとエド・ハリスのカフェでの共演シーンがとても良かった。二人とも笑顔で。笑顔の裏ではお互いの腹を探り合っていたりするシーンなのだけど、でも二人とも笑顔が可愛い。イーストウッドが映画の中であれだけの破顔と言ってもいい笑顔を見せるのもそんなにはないんじゃないかと思う。

ポリティカルスリラーの物語としてはブライアン・デ・パルマが撮っていても納得が出来る様な気がした。という事はヒッチコック的でもあるのかもしれない。
シークレットサービスを黒でも白でもないグレーな立場として描いている事については4年前の1993年のザ・シークレット・サービスに主演している事から複雑な心境だったりしたのだろうか。シークレットサービスについてかは分からないが原作からは相当変えているという事らしい。
イーストウッド作品ならではなのは最終的に不良な父と良くできた娘との物語に結実する所だろうと思う。これが後にミリオンダラー・ベイビーに結び付いたりするのかもなあとか思ったりもした。
父と娘の物語だから冒頭のシーンに実の娘のアリソン・イーストウッド(真夜中のサバナにも出ていた)を出演させたのかもしれない。
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