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ファンタジア、ビバリウム [映画]

ファンタジアを観た。1940年、アメリカ、2時間6分。
クラシックの名曲がディズニーアニメのイマジネーションで彩られる。

長年、もう何十年と観ようと思いながらなかなか踏ん切りがつかなかったのをリバイバルで劇場公開されたので観た。
劇場公開されてからも目に入ってきた感想をチラッと読むと名作と言われながらも必ずしも絶賛だけというわけでもないのでまたいつもの様に踏ん切りがつかなくなったりもした。
前にシルク・ドゥ・ソレイユの映画(3Dだったか?)を観た時に自分には全然合わなくて途中退場したのを思い出したりもして。
今回はシルク・ドゥ・ソレイユの再現とはならなかった。80年前に作られたとは思えないほどのハイレベルな手描きのアニメーションでさすがディズニーだった。
音楽とアニメのシンクロもびっちり合ってる。それは丁寧に計算して設計すれば出来るのかもしれないけど約2時間、実写部分を除いて1時間50分くらいそれをやりきるというのも面倒臭がりで雑な人間には到底出来ない仕事。

曲ごとに異なるイマジネーションで彩られるがそれぞれその前に解説がつくので抽象的なシーンでも何が起きてるのかが理解出来るのが親切で良かった。芸術的には親切過ぎるのかもしれないけど全ての人に分かりやすくするのがディズニーでもあるのだろうし。

クラシック音楽を普段は全く聴かないが不朽の名曲ともなるとどこかで耳にしてしていて、それに意識していなくても旋律が記憶に残っていて大体の曲を曲名は知らなくても耳馴染みのあるものだった。
初っ端(曲名忘れた)は嘉門達夫さんの替え歌代表作の一作「鼻から牛乳」で違う意味で耳馴染みがあった。しかしある世代には不朽の名曲を「鼻から牛乳」で刷り込ませてしまった嘉門達夫さんの功罪はいかほどのものなのか。
本作で使用されたのは7曲か8曲くらい。本作で使われたもの以外に沢山有ると思うが続編が作られなかったのは何故だろう?と思ったら続編が1本、ファンタジア2000が作られていた。

アニメに限らず昔の映画はなんか怖い。特別に恐怖演出が有るわけでもないのにナチュラルに怖い所が有る。本作ではギリシャ神話のゼウスが怖かった。地上で他の神々が楽しくやっている所に笑いながら雷を放つ。雷を放つ理由が分からなくて恐ろしかったし、その事に笑いながら協力している他の神もいて怖かった。 ただの神の戯れなのか。神にとっては暇潰しの戯れかもしれないけどそれが他の神々にとって一大事なら人間なんかだったらひとたまりもないわけで。恐ろしい。

上映時間を調べるとウィキペディアだったりallcinemaだったりIMDbだったりでそれぞれ違う。どうやら色々なバージョンが有るらしい。途中でちゃんと休憩が入るのも有るみたい。今回観たのがどのバージョンなのかは分からない。

追記
あれから「鼻から牛乳」の事について色々と考えて思い出したのがクラシックの旋律に乗せた「鼻から牛乳」のフレーズは嘉門さんの以前から有って、小学校か中学の給食の時間に誰かが牛乳を飲んでる時に笑わせて牛乳を吹き出したら「鼻から牛乳」を歌っていた。誰が始めたのかは不明だけどなんとなく広まっていた。それから何年か後に嘉門さんが拾い上げてコミックソングにした。といった所だったと思う。なので始まりでは無いけど世間に広めていったのは嘉門さんという認識。
それと「鼻から牛乳」は替え歌ではない。個人的嘉門さん替え歌代表作は「カツオ風味のふんどし」で間違いない。



ビバリウムを観た。2019年、ベルギー/デンマーク/アイルランド、1時間38分。
新居を探す若いカップルが郊外のある物件を訪れる。その住宅地にはカップル以外に人のいる気配すら無く同じ様な家が建ち並んでいた。

「ビバリウム」の意味は「生き物の住む環境を再現した空間」との事。
カッコウ人間が支配する空間に囚われたカップルの恐怖。
他の種に自分達の種を育てさせるカッコウの性質を持ったカッコウ人間。
カッコウ人間は生き物全てが持つ本能、種の保存がすべての行動原理であってそのシンプルであるが故に強固な本能の前にカップルは為す術もなく支配される。
何故カップルはそんな目に遭ってしまったのか。その理由は無い。不条理なのはホラー映画だから当たり前。

種の保存の本能に従うという事は種を受け継ぐ次の世代が育てば今の世代は御役御免でさっさと退場しろという事にもなんの疑問も持たずに受け入れなければならない。そこに疑問を持ってしまうと信念の強固さは失われてしまうのかも。
もし続編が有ったとしたら(多分無いが)カッコウ人間にその疑問を持たせる事でアイデンティティが崩壊して人間に反撃のチャンスが訪れるんではないだろうか。
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ショウビズトゥデイ 1993年4月17日 [ショウビズトゥデイ]



全米映画興行成績ベスト10
"THE SANDLOT" 『サンドロット/僕らがいた夏』
"INDECENT PROPOSAL" 『幸福の条件』(番組中では「しあわせのじょうけん」と言われているが「こうふくのじょうけん」)
の2本が初登場。


映評
『幸福の条件』

インタビュー
新作『THE SANDLOT』 トム・ガイリー、マーティ・ヨーク
ガブリエル・バーン 『アサシン』
新作『ベニー&ジューン』"BENNY & JOON"(邦題『妹の恋人』) メアリー・スチュアート・マスターソン、エイダン・クイン、ジョニー・デップ
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