SSブログ
2009年4月に観た映画 ブログトップ
- | 次の15件

ハリウッド監督学入門 [2009年4月に観た映画]


ハリウッド 【ドアポスター】
『ハリウッド監督学入門』
(2008・日本) 1h13
監督・出演 : 中田秀夫
出演 : ハンス・ジマー、一瀬隆重、清水崇




『ザ・リング2』をハリウッドで撮った中田監督。
その時に直面したハリウッド式映画製作の裏側を描くドキュメンタリー。

メジャースタジオのハリウッド式の裏側、漏れ伝わってくる裏話などでそんな感じだろうなぁ。とは薄々分かっていましたが、本作では新たに分かった所と、そこまで知りたくなかった所がありました。



映画製作の最高責任者だと思っていたプロデューサー。そのプロデューサーにあまりにも権限が無い事に驚き。
インタビューに登場する中国人(?)プロデューサーの目の死にっぷりは何かを物語っているかのよう。

映画製作を工場に例えるなら、ハリウッド式ではプロデューサーはあくまで工場長。最終決定権は工場を持っている会社のエライさんのもの。
「それ作るのストップ」と上から言われたら工場長お手上げ。みたいな。
ならば監督はと言うと、単に工場の一つのラインの現場責任者ぐらいのもの。

大物プロデューサーとなるとそれ相応に権限も有るのでしょうが、実際持っているのは撮影所のエライさん。
本作の日本語訳では「撮影所」となっていましたが、英語ではどうも「スタジオ」と言っているような。
なんか「撮影所」のエライさんだと丸眼鏡でちょび髭、撮影所の中の小ぢんまりとした建物の2階の日当たりの悪い部屋にいる。
みたいなイメージですが、そうではなくてワーナーやユニバーサルなどのメジャースタジオを傘下に持っている大企業のエグゼクティブ、ビシッな髪バリッとスーツで、大都会の高層ビルの最上階のゴージャスルームに鎮座する方たちを指しているのかと思います。

大企業が映画を作るとなれば、それは作品ではなくて商品。
商品の開発には必要以上に時間を掛け、絶対に売れる商品を作り利益を出さなければならない。
それが『ザ・リング2』や企画に上がりながらも実現しなかった数本の映画製作において、中田監督が直面し困惑したハリウッド式映画製作の問題点なのかと思います。



今や映画の収入源はDVDが40%を占めているのだとか。対して映画館は25%(数字はうろ覚え)。
映画館での興行はDVD販売のいい宣伝になっているのだとか。ちょっとショック。

映画館25%という事は、全米での興行で5億ドル以上稼ぎ出した『ダークナイト』って全体ではどれほど稼ぎ出したんだろう?単純に計算して20億ドル。
シリーズモノですから前作『バットマン・ビギンズ』のDVDも少なからず売り上げを伸ばしたと思われ、それ以前のマイケル・キートン版、ヴァル・キルマー版、ジョージ・クルーニー版、ひょっとすると『キャットウーマン』にまでも波及効果はあるのではないかと勝手に想像します。
もしそうならシリーズモノが増えるのも致し方ない。全てはDVDのため利益のために。

Batman [VHS] [Import]Batman Returns [VHS] [Import]Batman Forever [VHS] [Import]Batman & Robin (1997) [VHS] [Import]Catwoman (2004) (Dol) [VHS] [Import]











現在のハリウッド式においては、映画の企画が何百何千何万とあっても実現するのは僅かなものだそうで。
それはもはや映画になった事自体が奇跡に近い。出来上がった映画が例え駄作珍作であったとしても。
そんな中でも時に現れる名作傑作映画、それはとんでもない奇跡。

駄作珍作、普通作。名作傑作、問題作。その全てが奇跡ならば、分け隔てなくもっと有り難く思って観なければいかんなぁ。と思いました。
とは言え、珍作においては度を越さなければそんなに嫌いではないのですが、駄作においては自分の持つあらん限りの罵詈雑言を叩きつけてしまうかもしれません。

ドラえもん 04.jpg
まだまだ修行が足りん・・・
nice!(2)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

フィッシュストーリー [2009年4月に観た映画]


フィッシュストーリー

『フィッシュストーリー』
(2009・日本) 1h52
監督 : 中村義洋
出演 : 伊藤淳史、高良健吾、多部未華子、濱田岳、森山未來、大森南朋、渋川清彦、大川内利充、石丸謙二郎



良かったです。ネタバレしてます。



井坂幸太郎さんの小説は『ラッシュライフ』を読んだ事があるような。
井坂作品原作の映画の方が観ています。

観た限り読んだ限りであれですが、その数も少なくてあれですが、記憶も曖昧なのであれですが、井坂作品は複数のエピソードが展開されてそれらが最後で結実する。というのが特徴の様な気がします。
本作もその特徴どおりの作品。
でも他の作品よりも結実した時の爽快感がありました。

先ず3つ(4つ?)のエピソードが語られますが、それらは謎を含んでいるためどこか消化不良のままで一旦終了。
そして全てのエピソード、この物語の出発点が語られるわけですが、このエピソードがビシッとはまった瞬間、それまで消化不良でバラバラだった各エピソードがひとつの物語として流れだし、それらが収束し結実する。
結実した先にはちょっとしたサプライズも有りでこの爽快感には感動すらしました。

1曲の歌、色んな想いが込められた歌が、ちょっとした誤解もありながらその後の人の人生に作用し、やがては地球を救う事となる。
素敵なお話しでした。
歌が直接関連するのは一つのエピソードだけ。他のエピソードにも深く関連していたらもっと面白かったのかもしれませんが、十分面白かったのでそれは贅沢すぎ。

こんな物語、そしてそれをより面白くする話しの構成。よく思いつくよなぁ。と感心するしか他にありません。
原作は短編の様です。読んでいませんが。
原作を忠実に描きつつ映画としての肉付けもされ、それが上手くいった好例の様に思いました。
原作読んでいないのであくまで勝手な思い込みですが。



チビノリダーのイメージがいまだに残り、テレビで拝見するキャラクターから伊藤淳史さんがバンドリーダーというのは意外でした。しかもパンクバンド。
でも普通にしっかり者のバンドリーダーで良かった。

他のバンドメンバーも良かった。
欲を言えばバンドがどうなって2012年には何をしているのかを見たかった。
2012年には全員60歳ぐらい。まだパンクやってたりして。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

フロスト×ニクソン [2009年4月に観た映画]


Frost/Nixon (Full) [DVD] [Import]

『フロスト×ニクソン』
“FROST/NIXON” (2008・アメリカ) 2h02
製作・監督 : ロン・ハワード
出演 : マイケル・シーン、フランク・ランジェラ、マシュー・マクファディン、サム・ロックウェル、オリヴァー・プラット、レベッカ・ホール、ケヴィン・ベーコン



ウォーターゲート事件後のニクソン前大統領。英国生まれのチャラい奴、デヴィッド・フロストがテレビインタビューでニクソンとウォーターゲート事件に迫る。

それはルール無し(制約はいっぱい有り)のインタビューによる決闘。
ニクソンが勝てば政界復帰への足掛かりとなり、フロストは道化者としてテレビ界から抹殺。
フロストが勝てばテレビ界での輝かしき未来が待ち、ニクソンは政治生命を絶たれる。
どちらかがどちらかを蹴落とし栄光を掴まんとする。
上昇志向ハンパ無しの男2人がどっかの人んチのリビングでいざ激突!



ネタバレ有り。



A Few Good Men [DVD] [Import]


予告を見たら『ア・フュー・グッドメン』な感じ。
『ア・フュー・グッドメン』、好きなので期待していました。
観たら実際『ア・フュー・グッドメン』。
ニクソン陥落のシーンではジャック・ニコルソンに重なりました。


面白要素は完璧で実際面白かったのですが、観終わっての爽快感は『ア・フュー・グッドメン』ほどには有りませんでした。
それは何故か?と思うに、一応悪役のニクソンをただの悪役にせず、人間ニクソン、政治家ニクソンとして公正に、時に魅力ある人物として描いていたからかと思います。
さすがオスカーノミニーのフランク・ランジェラの名演もあって魅力倍増。
なもんでニクソンが悪役としての機能を果たしていない。途中までは完璧に果たしているのですが終わってみるとなんかこう、ニクソンが単純に悪い人には思えず、「残念だったねニクソンさん」という気持ちになってしまう。

Movie Masterpiece  ロッキー3 ロッキー・バルボア イタリアン・スタリオン版 (1/6スケールフィギュア)Movie Masterpiece - 1/6 Scale Fully Poseable Figure: Rocky IV - Apollo Creed

敵もまたあっぱれ。という事で『ア・フュー・グッドメン』より『ロッキー』の方が近いのかも。

ロッキーとアポロ・クリードの関係の方に。





政界の巨人ニクソンに対してフロストはチャラい。物事が逼迫していても常にチャラい。けど憎めない。
それは『忠臣蔵』大石内蔵助の如く味方をも欺く作戦なのか?と思いきや本気でチャラかった。
チャラさを反省して一夜漬けの猛勉強での最終決戦。というのはお気楽過ぎ。とも思いましたが映画として面白かったので良しです。

本作のノンフィクションとしての信頼度はどれぐらいなんだろう?ニクソンからフロストへの電話などちょっとフィクションっぽい所もありました。
チャラ造フロストも実際は敵も味方も現在に至るまで欺き通しているのかも。
だとしたらフロストもの凄くカッコイイ。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと [2009年4月に観た映画]


Marley & Me


『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』
“MARLEY & ME” (2008・アメリカ) 1h58
監督 : デヴィッド・フランケル
出演 : オーウェン・ウィルソン、ジェニファー・アニストン、アラン・アーキン、エリック・デイン、キャスリーン・ターナー



とりあえずオーウェン・ウィルソンが元気そうで良かった。



ドタバタアットホームコメディ、ラストでお涙頂戴。な映画かと思っていました。
実際は「僕らの暮らしの中にやんちゃな犬がいたよ。」といった感じの映画でした。
原作がエッセイらしいので映画もそんな感じ。とりとめもなく犬と暮らした日々を綴るエッセイ映画。最後に教訓らしきものも入れたりなんかして。

観終わってしばらくしたら『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』に似てたなぁと思いはじめました。
あれの犬バージョン。



私がウォシャウスキー [DVD]The Wrestler








なんか久し振りに見たキャスリン・ターナーがドえらい事になっていました。
体型がミッキー・ローク。髪型もミッキー・ローク。顔は微かにキャスリン・ターナー。
オープニングロールでキャスリン・ターナーの名前が有ったのを思い出して、やっと彼女がキャスリン・ターナーだという事に気付きました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画
- | 次の15件 2009年4月に観た映画 ブログトップ