プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂 [2010年6月に観た映画]
『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』
“PRINCE OF PERSIA: THE SANDS OF TIME” (2010・アメリカ) 1h57
監督 : マイク・ニューウェル
出演 : ジェイク・ギレンホール、ジェマ・アータートン、ベン・キングズレー、アルフレッド・モリナ
王の座めぐって大騒動。
アクションアドベンチャーとしては、これといって印象に残るアクションシーンが無かったのが残念。
プリンス&プリンセスストーリーとしては、めでたしめでたしで良かったような気がする。
本作の特色は「時間の砂」。最後でその脅威の力を見せつけ、第三王子がその力を最大限に利用する。
未来に起きた出来事を活用し未来を変える。『恋はデジャ・ブ』みたいで面白かった。
第一王子の人。観ている間カール・アーバン(『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのエオメル)だとずっと思ってた。
Kids Retrun キッズ・リターンとソナチネ [2010年6月に観た映画]
『Kids Retrun キッズ・リターン』
(1996・日本) 1h48
監督・脚本・編集 : 北野武
出演 : 安藤政信、金子賢、モロ師岡、石橋凌、寺島進
『ソナチネ』
(1993・日本) 1h33
監督・脚本・編集・出演 : 北野武
出演 : 国舞亜矢、大杉蓮、寺島進、勝村政信、渡辺哲、矢島健一、南方英二
北野武監督作2本立て。早稲田松竹にて。
今まで気付きませんでしたが、この2本は対を成しており北野映画と北野武さんにとって重要な2本なのだと思いました。
今回一緒に観た事によって分かりました。早稲田松竹に感謝。
『キッズ・リターン』は事故後、『ソナチネ』は事故前の作品。その間にビートたけし監督名義の珍作『みんな~やってるか!』を事故前に挟んで。
2作品には共通点が多々有り、しかしながら『ソナチネ』は死へと向う話し。終わりを望んだ男が望み通り終わりを迎える。
『キッズ・リターン』は人生はままならぬと知る話し。ままならぬと知っても、それで終わりと決め付けんな。まだスタート地点にすら立ってねぇじゃねぇか。
と、人生哲学みたいなものがガラリと前向きに変化している。
あの事故が起こってしまった事と、そこから生還した事。それが北野武さん、ひいては北野作品に多大な影響を与えているのだと思いました。
『キッズ・リターン』は実はボクシング映画でも有り。
しかしながら『3-4×10月』が実は元々野球映画だったように、『あの夏、いちばん静かな海。』が実は元々サーフィン映画だったように一筋縄ではいかないボクシング映画になっている。
学生役でクドカン出演。しかも2シーン。今回初めて知りましたが、クドカンエピソードとしてはかなり有名なんだろうか?
『ソナチネ』は「世界のキタノ」以前の作品群の集大成的作品。
暴力と笑いのバランスが見事に取れていて面白い。
「世界のキタノ」となった『HANA‐BI』以降は暴力表現のための暴力。という感じで不快な方向に行ってしまい、そこに笑いの入る余地はなくなってしまった。暴力とはそういうものなのだという事なんだろうけど。
新作『アウトレイジ』はかなりの暴力映画らしいので覚悟して観ます。