瞳の奥の秘密 [2010年10月に観た映画]
『瞳の奥の秘密』
“EL SECRETO DE SUS O JOS” (2009・スペイン=アルゼンチン) 2h09
製作・監督・脚本 : フアン・ホセ・カンパネラ
出演 : リカルド・ダリン、ソレダ・ビジャミル、ギレルモ・フランセーヤ、パブロ・ラゴ、ハビエル・ゴディーノ
アルゼンチン。1974年に起きた一件の殺人事件が関わった人間それぞれに傷跡を残す。
事件の結末は悲しいものでしたが、それとは裏腹に映画の結末がハーレクインロマンスだったのは個人的には残念でした。
観た映画館がデジタルでの上映で、この映画の撮影がデジタルなのかフィルムなのか分かりませんが、とにかく映像が安っぽくてその点でも残念でした。
しかもスクリーンの上下に黒い幕。映画館でそれが出るのって記憶に無い。なんだか非常に残念でした。
しかしながらそんな事よりも何よりも。サッカースタジアムのシーンが素晴らしかった。
ワンシーン・ワンカットと言うよりワンシークエンス・ワンカット。
空撮始まりのスケールのデカさ。シュートとカメラの動きが一致した時点でスゲェと思いましたが、そこから観客席に下りて、どこまで続くんだ?と思ったら最後までいった。スゴイ。
メイキングシーンもアップされていました。それ見たらなるほどと思えるからくりが当然ながら有りました。
CGも有ったし、完全なワンカットとも言えないような。でも、CGの使い方も見事だし、カットのつなぎも分からない。やっぱりスゴイ。
そこで『トムヤムクン』。『トムヤムクン』もやっぱりスゴイ。
ガフールの伝説 [2010年10月に観た映画]
『ガフールの伝説』
“LEGEND OF THE GUARDIANS: THE OWLS OF GA'HOOLE” (2010・アメリカ) 1h40
監督 : ザック・スナイダー アニメーション監督 : エリック・レイトン
声の出演 : 市原隼人、川島海荷、浪川大輔、永井一郎、榊原良子、石塚運昇
伝説のフクロウ戦士の存在を信じる若きフクロウ。世界征服を企む悪のフクロウ組織の存在を知り、フクロウ戦士に救いを求め、そして自らもフクロウ戦士となり悪のフクロウ組織に闘いを挑むのだった。
なんでフクロウ?
という疑問は最後まで残りますが、正統派ヒロイック・ファンタジーとして良く出来ていたと思います。フクロウですけど。
主人公角刈り(に見える)。ってのがなんかツボでした。
両さん?
と言えば『こち亀』、映画になるそうで。ドラマの方。2011年夏。
ドラマチラッとだけ見ましたが、本田をウッチャンがやってたのが驚きでした。
日本の2大角刈りと言えば両さんと藤岡琢也さんですが、と勝手に決め付けて。
藤岡さんは声優としてもお上手な方でした。『ビューティフル・ドリーマー』の無邪鬼だけの印象ですが。
大門団長忘れてた。角刈り。
声優さんの話しで。
ぜひとも字幕で観ようと思っていましたが、映画館(シネコンではなく)の入り口直前、入ろうと思った瞬間に吹き替えでの上映と知ったもののそのまま惰性で入場。
角刈り。
入場してから後悔しましたが、第一声を聞いて一安心。意外と言っては失礼ながら良かった。
メインを旬の俳優さん、脇をベテラン声優さんでがっちり固めるパターン。
角刈り。往年の映画スターは角刈りを経て現在に至る。
そういえば『ガフ伝』も仁義なき戦いだった。
裏切り double cross って映画のタイトルみたい。
乞うご期待 don't miss it はちょっと違うような。
愛の亡霊と戦場のメリークリスマス [2010年10月に観た映画]
『愛の亡霊』
(1978・日本=フランス) 1h48/監督・脚本 : 大島渚/出演 : 吉行和子、藤竜也、田村高廣
19世紀末期、関東の片田舎。密通を重ねる人妻と若い男。いつしか亭主の存在が邪魔になるのだった。
『戦場のメリークリスマス』
(1983・日本=イギリス) 2h03/監督・脚本 : 大島渚/出演 : 坂本龍一、デヴィッド・ボウイ、ビートたけし、トム・コンティ
第二次大戦中、ジャワ、日本軍俘虜収容所。日本軍軍人と英国軍軍人、敵対する同士の中にも心通じる何かが芽生えるのだった。
新文芸坐 《検証・日本映画(9) 大島渚ラディカル 根源を揺さぶる》にて。
大島監督の作品は『御法度』しか観た事がありませんでした。
『戦場のメリークリスマス』を観たかったので、今回2本立てで上映されたので2作品観ることに。
大島監督作品は「大人」のイメージ。
『愛の亡霊』はやっぱり「大人」だった。
「大人の日本昔ばなし」。ただの「日本昔ばなし」なら12、3分で終わりますが、「大人の日本昔ばなし」だとそうはいかず。人間の情やら欲やらを執拗にと言うかしつこく、ねちっこく見せつける。
『戦場のメリークリスマス』は何かを壊したかったのか、何か壊れてる。
壊れてると感じたのは異色なキャスティングによる所が大きい。それは良い方にも悪い方にも作用したような。
良い方はたけしさん。良いと言うかおいしい。この映画は何をおいてもラストシーンのたけしさんだと思う。ラストシーンが全てと言っても。
そのたけしさんが後に映画監督になり、日本映画(界)を壊す事になるのは何かの因縁を感じずにはいられない。
TSUNAMI -ツナミ- [2010年10月に観た映画]
『TSUNAMI -ツナミ-』
(2009・韓国) 1h47
製作・監督・脚本 : ユン・ジェギュン
出演 : ソル・ギョング、ハ・ジウォン、パク・チュンフン
韓国有数のリゾート地を津波が襲う。
よくぞここまでの津波パニックシーンを作った。と評価した方がいいのかもしれない。
韓国ドラマ・ミーツ・津波パニック映画。
韓国ドラマ的な前半。それを津波が全て飲み込む。
町を破壊しつくした津波が去った後、我々に残されたものは何か。
それは韓国ドラマだ!ってゆう。
サブウェイ [2010年10月に観た映画]
『サブウェイ』
“SUBWAY” (1984・フランス) 1h44
製作・監督・脚本 : リュック・ベッソン
出演 : クリストファー・ランバート、イザベル・アジャーニ、リシャール・ボーランジェ、ジャン=ユーグ・アングラード、ジャン・レノ
『サブウェイ』と言ったら、クリストファー・ランバートがタキシードでライトサーベルみたいなの持ってる。のイメージ。
『グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-』公開に伴いかなりの小規模ながらリバイバル公開されたので観ました。
地下鉄駅構内に住み着く事になった主人公。そこには他にも不思議な人たちが住み着いていた。
雰囲気重視。
当時のおしゃれ雰囲気が感じられる。それが現在もおしゃれなのかっつったらどうなんだろう。
雰囲気重視が故に物語は有って無い様な物。
なんとなくかっこいい。なんとなくおしゃれ。
これがリュック・ベッソンの原点だったとしたら、今現在リュック・ベッソンが作り出している映画にも納得がいく。
パンドラム [2010年10月に観た映画]
『パンドラム』
“PANDORUM” (2009・アメリカ=ドイツ) 1h47
監督・原案 : クリスティン・アルヴァルト
出演 : デニス・クエイド、ベン・フォスター、アンチュ・トラウェ、カム・ジガンデイ、カン・リー
西暦2174年。増え過ぎた人口のため人類は滅亡の危機を迎えていた。
巨大宇宙船エリジウム号で人類生存可能の惑星タリスを目指すが、エリジウム号内部で一人の男がパンドラムを起こしてしまったため人類は新たな滅亡の危機に立たされる事になるのだった。
ネタバレあり。
宇宙SF・モンスター・パニック・アクション・サスペンス。という趣きで映画は展開します。アクションシーンの動きがさっぱり分からないのが非常に残念。
意外にハッピーエンドなので、軽い映画だったなぁと観終わった直後は思いましたが、よくよく考えてみるとSFとして壮大・深遠な作品のように思えてきました。
西暦が終わり、人類の新たな歴史タリス暦が始まる。
タリス暦でも生命の始まりは海からだった。とか。
実は地球での人類の始まりも他の星からやってきて始まった。滅亡の危機を迎えては移住しての繰り返しだったりして。とか。
タリス暦ではヒトはサルからの進化では無いという事なんだろうか。とか。
そんな事を色々考えたり想像出来るので観終わってからの方が面白い。