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『ザ・タワー』『蘇える金狼 4Kデジタル修復版』『野獣死すべし』『12日の殺人』 [映画]

『ザ・タワー』 2022年、フランス、1時間29分。を観た。
フランス。団地の一棟の周囲が暗闇に包まれ電波も届かず何もかもが遮断される。団地に存在する様々なコミュニティはそれぞれで結束し、そしてそれぞれと対立し始める。

SFとして観たかったがヒューマンドラマとして描かれていた。
ラストは藤子・F・不二雄先生のSF(少し不思議)作品の一編にも有ったような感じだった。終わる時ってあんな感じなのだろう。
不条理SFとも言えるがSFだから不条理という事ではなく現実でも不条理な事は多々有る。宇宙で起きる事なんて人間にとってはまだまだ想像も理解も出来るものではないだろうし近年の異常気象もこれから起こるかもしれない事のほんの一端に過ぎないのかも。その一端の時点で大きなダメージを受けてしまうけど。



『蘇える金狼 4Kデジタル修復版』 1979年、日本、2時間11分。を観た。
東和油脂に勤務する朝倉哲也は真面目な勤務態度により同期の中でも出世を見込まれていた。しかしその裏では金のためならどんな非道な事も厭わない別の顔を持っていた。

k's cinema。"生誕75周年記念特集上映 角川シネマコレクション 松田優作の狂気"にて。角川と大映の出演作の上映?
この特集上映が角川シネマ有楽町で上映されていた同時期に丸の内TOEIで東映の出演作11作品が特集上映された"東映classics松田優作"が有ったけどそちらには行けなかった。9月が誕生月なのでその頃にまた何かしらの上映が有るだろうか。

昔は地上波のゴールデンタイムでテレビ放送もされていたがその時にはちゃんと観た事は無かった。映画、テレビドラマで優作さんの出演作をちゃんと観たものと言えば『ブラックレイン』くらいかも。むしろ竹中直人さんの物真似の方が印象が強かったと言ってもいい。竹中さん以前にも優作さんの物真似をする人はいただろうけど竹中さんのそっくり具合はそれまでに見た事の無いレベルだったと記憶している。あとブルース・リーとかも。ブルース・リーは形態模写か。顔真似でいうと遠藤周作、芥川龍之介、松本清張。あいうえおを感情を込めて言う人、笑いながら怒る人も斬新だった。

優作さんカッコ良かった。会社勤めの時の真面目な男を装っている時でもカッコいい。
優作さん以外の方たちもカッコ良かった。役柄的にはカッコ良くはないけど。ミッキー、小池朝雄さん佐藤慶さん。千葉ちゃんが主役以外で出てるのはあんまり観た事が無いので新鮮だった。

ハードドボイルドなのかなと思っていたけどピカレスクだった。己の欲望だけが行動の理念。
なので画面にはおっぱいがいっぱい。昔の日本映画、日本だけに限った事ではないかもしれないがおっぱいは必要不可欠だった。お金とおっぱい、そういった欲望を最優先させ、それがいくらかは許されていた時代の作品。



『野獣死すべし』 1980年、日本、1時間58分。を観た。
通信社の記者として数々の戦場を経験してきた伊達邦彦。日本に戻ってからは銀行強盗を企むが一人で行うには無理と判断しこれと思った人物に接触を試みる。

k's cinema。"生誕75周年記念特集上映 角川シネマコレクション 松田優作の狂気"にて。

『蘇える金狼』とはまた違った大スターの風格を持っていながら個性的な演技派でもある優作さんの魅力が見れる。
時代は日本が平和ボケと言われるようになった頃だろうか。1980年の時点で戦後から35年。『蘇える金狼』でも描かれていた利己主義な人間が増えてそこに伊達邦彦は鉄槌を喰らわそうと思ったのだろう。そのやり方にかなり問題が有ったけどそのやり方しか出来ない伊達邦彦もまた利己主義な人間だったと。

室田日出男さんがカッコ良かった。観ていてジョシュ・ブローリンと重なって見えた。優作さん、ミッキー、室田さんら鬼籍に入られた方が多い。皆さんもう少し長生きしてほしかった。渋くてカッコ良くて面白いおじさんたちの系譜が続いていたら現在の日本映画も大分違うものになったのだろうと思わずにいられない。



『12日の殺人』 2022年、フランス=ベルギー、1時間54分。を観た。
山あいの町の道端で焼死体で発見された女性。他殺の可能性が高く警察は抜かりない捜査を続けるが犯人を特定出来ずにいた。

警察が犯行を明るみにして犯人を捕まえるためには執念、執着心が必要なのだろうと思う。その執着心を生み出すのには心に刻まれる様な忘れられない事件が必要なのではないか。解決未解決に関わらず。そういう刑事ドラマの見すぎでドラマチックに考えすぎなのかもしれない。
本作はドラマチック性を抑えめにして刑事達の日常、人間性も描かれていて良い映画だった。
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シネマ★シネマ★シネマ 1998年 26 [シネマ★シネマ★シネマ]



作品紹介

"DR. DOLITTLE" 『ドクター・ドリトル』
監督 : ベティ・トーマス
出演 : エディ・マーフィ、オシー・デイヴィス、オリヴァー・プラット
声の出演 : ノーム・マクドナルド、アルバート・ブルックス、クリス・ロック、ポール・ルーベンス

"SMOKE SIGNALS" 『スモーク・シグナルズ』
監督 : クリス・エアー
出演 : アダム・ビーチ、エヴァン・アダムス、アイリーン・ベダード

"THE X-FILES: THE MOVIE" 『X-ファイル ザ・ムービー』


全米興行成績トップ10

"MULAN" 『ムーラン』

"THE X-FILES: THE MOVIE" 『X-ファイル ザ・ムービー』

の2本が初登場。
遂にあの大ヒット映画がベスト10圏外に。半年近く居座ったけどまたどこかでひょっこり現れるかもしれない。


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エディ・マーフィそっくり。
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シネマ★シネマ★シネマ 1998年 25 [シネマ★シネマ★シネマ]



作品紹介

"THE X-FILES: THE MOVIE" 『X‐ファイル ザ・ムービー』
監督 : ロブ・ボウマン
出演 : デヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン、マーティン・ランドー、アーミン・ミューラー=スタール

"HAV PLENTY"
製作・監督・脚本・編集・出演 : クリストファー・スコット・チェロット

"SIX DAYS SEVEN NIGHTS" 『6デイズ/7ナイツ』


全米興行成績トップ10

"DIRTY WORK" 『ダーティ・ワーク』
監督 : ボブ・サゲット
脚本・出演 : ノーム・マクドナルド
出演 : ジャック・ウォーデン、チェヴィー・チェイス

"CAN'T HARDLY WAIT" 『待ちきれなくて・・・』
監督・脚本 : ハリー・エルフォント/デボラ・カプラン
出演 : ジェニファー・ラヴ・ヒューイット、イーサン・エンブリー、ピーター・ファシネリ

"SIX DAYS SEVEN NIGHTS" 『6デイズ/7ナイツ』

の3本が初登場。


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WOWOWの映画情報番組ハリウッドエクスプレスが3月30日放送分で最終回を迎えていた。最近はネット配信でニュースとランキングだけを見ていたので最終回の回も最終回と知らずにのん気に見ていた。
https://twitter.com/wowow_movie/status/1773651345708572854
山ちゃんは前身のシネマアトラクション、シネマ★シネマ★シネマから30年以上ナレーションを担当されていたとか。
これの録画しているビデオテープも残り5本くらい。ハリウッドエクスプレスとして始まったのは2003年からなのでそこまで到達は出来ない。
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『荒野の用心棒』『フォロウィング 〈25周年/HDレストア版〉』『アイアンクロー』 [映画]

『荒野の用心棒』 1964年、イタリア=スペイン=ドイツ、1時間40分。を観た。
二大勢力が争い支配する小さな町に一人のガンマンが現れる。抗争の巻き添えでその数を減らした町の住民たちに荒みきった現状になす術はなく、ガンマンにもこの町で生きて金儲けがしたいならどちらかの勢力に入るべきと勧めるのだった。

セルジオ・レオーネ監督、クリント・イーストウッド主演、エンニオ・モリコーネ音楽によるドル三部作の始まりの作品は黒澤明監督作品『用心棒』(1961年)を許可なくイタリアで西部劇としてリメイクしたもの。
著作権についてもおおらかな時代だったとも言える。しかし世界的に大ヒットしたおかげで東宝にもバレて裁判沙汰になり東宝もそれなりの収入を得る事になる。

後の二作品と違って主人公の名無しの男(ジョーとは呼ばれている)に正義感が有る様な。西部劇の主人公らしさでもあるんだろうけど。台詞も多いし。マカロニウェスタンとしては正義感よりも己の信念とか流儀に忠実な後の二作品の方が合っていると思う。そういった人物設計は後のアメリカンニューシネマに影響を与えたのだろうか。

ドル三部作に話の繋がりは無いが主人公の名無しの男は薄っすらと繋がっている。本作の怪我によって次作でモンコ(スペイン語で片腕の意味)になったのかなあとも想像出来る。

実子のスコット・イーストウッドにもうちょっと渋味が出てきたらドル三部作のどれかのリメイクとか有るだろうか。THE男の作品だから今の時代には無理か。娘さんの誰かの方が可能性は高いのかも。



『フォロウィング 〈25周年/HDレストア版〉』 1998年、イギリス、1時間10分。を観た。
作家志望で無職のビルは題材探しと暇潰しで目についた通りすがりの人物の後をつける事に没頭していた。いつもの様に見知らぬ男の後をつけカフェに入るとしばらくして男はビルの近くに座り直しビルが後をつけていた事に気付いていたと言う。

シネマロサにて。

クリストファー・ノーラン監督のデビュー作。デビュー作から既に手が込んでいて一貫している。監督自身も気難しい人のイメージが有ったけど、数多くインタビューしている渡辺麻紀さんが書いている記事等を読むと本人は礼儀正しくて作品とは違って素直な好人物らしい。意外と言っては失礼だろうか。

主要な出演者は本作以降見かけないなと思っていたがビルを演じたジェレミー・セオボルトとファム・ファタールのルーシー・ラッセルは本作以降も役者を続けていてクリストファー・ノーラン監督作品にも数は少ないが何本か出演している。ビルに尾けられた男コッブを演じたアレックス・ハウの映画出演作は本作だけみたい。元々が建築を学んでいて、そして役者ではなく建築家になったらしい。



『アイアンクロー』 2023年、アメリカ、2時間10分。を観た。
日本マットでも活躍した鉄の爪フリッツ・フォン・エリックには四人の息子がいた。自身が果たせなかったNWA世界王者の夢を息子たちに託し厳しい指導を行っていた。

息子たちの身に起きた事から呪われた一家とも呼ばれていた。呪われているとかそんなオカルトな事ではなくてはっきり言って現実的に異常な事だと思う。実は兄弟はもう一人一番下の弟がいるのだとか。長男は幼い頃に亡くなっているので六男という事になる。プロレスラーとしてはフォン・エリック兄弟の五人目。その五人目の方も…。
そういう異常な事態になった原因がきっと有るはずで、本作を観てもなんとなくこの人が元凶なんだろうなとは分かるけどこの映画の中で糾弾される事は無く、なんとなく全てがいい思い出になっていて(家族と共にいたいという夢が実現出来ていたという意味で)、それでいいのだろうか?と思わないでもない。それが家族を愛していた長男(実際には次男)の優しさなのかもしれないけど。
プロレスをそんなに熱心に見ているわけではないけどプロレスという職業、職業と言っていいのか分からないがその道で生きるのはとても厳しい事なのだろうとは常に思ってはいる。トッププロレスラーとなれば、そしてトップで居続けるためには常に観客を驚かせる様なパフォーマンスを見せなければならずそのためには肉体も酷使しなければならないし精神的にも疲弊するだろうし。それを家族という近い距離の人間関係の中で強いた事が悲劇を生んでしまったのだろうか。

プロレスのシーンは思っていたより少なかった。出演者がみんな肉体を鍛え上げていただけにもっと見たかった。
伝説のプロレスラー、フリッツ・フォン・エリックをはじめフォン・エリック兄弟の実際のプロレスを見た記憶は無いのでどんなファイトスタイルなのかも知らないが一家に共通する決め技が代名詞であるアイアンクローだとしたらそんなに派手な感じでは無いような気がする。実力は当然有ったんだろうけど。
全日本のマットでフリッツ・フォン・エリックと激戦を繰り広げたジャイアント馬場さんのアイアンクローを封じるための秘策がこめかみを掴まれない様に顔の前で拝手の形を取るというものだったけど、そしたら腹を掴まれてそれがストマッククローの始まりだったとビートたけしさんが漫談のネタにしていたのは覚えている。本当の話なのかは分からないが。

昨年11月16日にオープンしたkino cinema新宿にて。半年近く経ってようやっと。トイレはポパイがお出迎え。
新宿文化シネマ、新宿ガーデンシネマ、角川シネマ新宿、EJアニメシアター新宿と館名は変遷したけど映画館の雰囲気は新宿文化シネマの頃からそんなには変わっていない。ロビーが小綺麗になっているくらいか。
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シネマ★シネマ★シネマ 1998年 24 [シネマ★シネマ★シネマ]



作品紹介

"SIX DAYS SEVEN NIGHTS" 『6デイズ/7ナイツ』
製作・監督 : アイヴァン・ライトマン
出演 : ハリソン・フォード、アン・ヘッシュ、デヴィッド・シュワイマー、ダニー・トレホ

"MULAN" 『ムーラン』
監督 : バリー・クック/トニー・バンクロフト
声の出演 : ミンナ・ウェン、エディ・マーフィ、B・D・ウォン、パット・モリタ

"HOPE FLOATS" 『微笑みをもう一度』


全米興行成績トップ10

"A PERFECT MURDER" 『ダイヤルM』

"THE TRUMAN SHOW" 『トゥルーマン・ショー』

の2本が初登場。


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F先生生誕90周年記念アイテム 未来デパート篇

クッション。表裏違うデザイン。
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陶製コースターとガラスマグ。
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目出たいのは当然だけど90周年でなぜこんなに大々的にお祝いされているのか謎ではある。100周年に向けての予行?100周年がどんな事になってしまうのか。99周年から何かが始まるのかも。QQだけに。今の時点でもQちゃんの権利問題は緩やかにクリアになってきている様な感じだし。
今から貯蓄をしておかなければ。書籍的にはもう出尽くした感が有る気がするが残るは原画の豪華複製版だろうか。


その前に2028年には手塚先生の生誕100周年。
手塚先生の破天荒エピソードが好き。


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『デストラップ/狼狩り』『オッペンハイマー』 [映画]

『デストラップ/狼狩り』 2020年、アメリカ、1時間33分。を観た。
狩猟を生業にしている一家。毛皮を売る事で生計を立てているが年々買取価格が減少していた為生活は苦しく日々の食べ物にも困る事が有った。それに加え人間を襲う狼が現れ家族の緊張が高まる中、更には足に重傷を負った見知らぬ男も現れる。

池袋シネマロサにて。

ポスターやチラシと予告でどういった内容なのかは薄々分かった上で観て、サスペンススリラーとしてこの先どうなるのかも予想しながら観ていたが全く予想していなかった所に着地した。ホラー映画だった。
ハンター+狼+サイコパスによるサスペンススリラーという事前の情報が無かったらはじめは自然の中での生活の困難が描かれそこに狼が現れて家族と狼との戦いが描かれるサバイバルアクションと思っただろう。地味と言えば地味なんだけど退屈ではなくて家族の生活がしっかりと描かれていて個人的には良く出来た映画だなと思っていた。
監督の意図としてはサバイバルアクションと思わせる事が狙いだったのか。もしそうなら日本での宣伝方法は監督の意図するところとは違うのかもしれないが、着地点が強烈過ぎて予めこれはサバイバルスリラー(本当の所はホラー映画)であると告知する必要が有ると判断されたのか。それはある意味正しいのかもしれない。個人的には意外な着地が面白く思えたがそれはホラー映画への耐性が一応は有るからで、ホラー映画だとは思わずに観てこんなの観たくなかったと思う人もいるかもしれないし、自分でもなんにも知らないちびっ子たちには観せたくないなと思う。本作のレイティングはどうなってるのかは分からないがR18でも妥当なんじゃないだろうか。

『ファイナル・デスティネーション』(2000年)のデヴォン・サワが20年が経った本作ではメル・ギブソンな感じになっていた。『ファイナル・デスティネーション』の頃はメル・ギブソンな感じでは無かったのに。

シネマロサの4月5日(金)から1週間の上映ラインナップは、本作(93分)、『神探大戦』(100分)、『フォロウィング』(70分)となんとも魅力的。本作は無責任にはお勧めしにくく、1日で3本観られるスケジュールにはなっていないけど。



『オッペンハイマー』 2023年、アメリカ、3時間。を観た。
第二次世界大戦中。原子爆弾開発製造チームのリーダーであった物理学者J・ロバート・オッペンハイマー。ナチスの脅威を払い人類の未来のための科学を信じて原子爆弾の開発に成功し「原子爆弾の父」とも称賛された男は後の赤狩りの時代に核兵器による軍拡を否定したためスパイ行為が疑われる。

映画とは時間を描くものだ。と押井守監督も言っていた様な気がする。記憶違いかもしれないが確かにそうだと思う。時間を描くのに最適な表現方法と言えるのかもしれない。監督それぞれの時間の感覚が有りその表現も過去と現在、未来を行ったり来たりと自由に出来る。上映時間的には長過ぎても駄目だし短過ぎてもあんまり良くないと時間の制約は有ったりする。
岡本喜八監督はフィルムのコマ数でカットを割っていたという話も聞く。丁度いいビートが有るらしい。
クリストファー・ノーラン監督は時間を描く事について意識が高い映画監督だろうと思う。全く無意識な監督もいるだろうし。監督作品のほとんどに時間が関係している。本作の様な伝記作品も時代を遡るという意味でもそうだし、作品自体の時間軸も複雑でそこら辺が作品を難解にしているとも言え途中のケイシー・アフレックが出ていた所辺りで何がなんだか分からなくなりかけて危なかった。

本作を観て改めて原子爆弾についての知識が無いなと感じさせられた。それは原子力発電にも繋がるのだろう。
物理、化学についてちんぷんかんぷんだけど聞きかじりの知識と勝手な思い込みで解釈を試みると、物質は原子、分子の繋がりで出来ていて原子、分子レベルで見るとその繋がりは結構スカスカで間を通り抜ける事も可能。『アントマン』でもそんな事が言われていなかったっけか。
空気も酸素、二酸化炭素、窒素で構成されていて原子、分子のレベルでは固体の物質と同じと言える。人間に関して言えば常に体の中を色んな原子が通り抜けてたり留まったりしているのかも。
原子には原子核が有ってその原子核を何らかの手段(中性子がどうとか言っていた)によって爆発(核分裂?核融合?)させると繋がっている無数の原子同士が連鎖反応で爆発し、そしてそれが物質の巨大な爆発となる。という事なのだろうか。その核分裂を爆発させずに熱量エネルギーだけを得ようとするのが原子力エネルギーなのか。その原子核を爆発させるのに適しているのがウランやプルトニウムの放射性物質であって、なので巨大な爆発の後で放射能が飛散拡散してしまうのか。
その点で水素爆弾は水素を原料としているので爆発後に放射能は発生しないという事だけど、水素爆弾として爆発させるのにはとてつもない高熱が必要で、その高熱を生み出すのに原子力爆弾を使わなければならずれそのために1954年のアメリカの水爆実験で日本の漁船第五福竜丸乗組員の方が被曝という事態になったという事。しかし、まだ原子爆弾が理論上のものだった時に大気への連鎖反応が起きたら世界が滅亡してしまうかも。という懸念も理論で押し返して実験に踏み切った。水素爆弾なんか爆発させるのが水素なんだからウランやプルトニウムと違って地球上には圧倒的に多いわけで、そっちの方がより連鎖反応の危険性が高かったんじゃないかとド素人は思う。それでも実験に踏み切ったのは東西冷戦による狂気なのか。
出発点は目の前に見えている様々な物体、物質はそもそも何で出来ているんだろう?という疑問だったんじゃないだろうか。突き詰めていって原子、分子にたどり着き原子力というエネルギーを生み出す事になる。
その純粋な探求心が国家間のイデオロギーの対立に利用され英雄と持ち上げるが、利用し尽くして意に沿わないものになったら非国民扱いされる。それを悲劇としてドラマチックに描くと日本人は反省が足りないと言うがじゃあ日本人は反省しているのかと問われたら反省する以前に忘れているか自分たちの都合のいいように解釈した感動映画が作られたりしている方が問題ではないかと思う。

光や音にも原子や分子が存在するのだろうか。現象だから無いのか。音は空気の振動で、なので宇宙空間には存在しない。光は何なんだろう?火とかも分からない。太陽は何故真空状態で燃えているのか?燃えてるんじゃなくて何か別の現象なのか。
クリストファー・ノーラン監督は時間にも原子や分子が存在するとか考えていそう。ただ無機質に流れて過ぎ去っていくものではなくて。それを映画として形の有るものに残しているのかも。
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シネマ★シネマ★シネマ 1998年 23 [シネマ★シネマ★シネマ]



作品紹介

"OUT OF SIGHT" 『アウト・オブ・サイト』
監督 : スティーヴン・ソダーバーグ
製作 : ダニー・デヴィート
出演 : ジョージ・クルーニー、ジェニファー・ロペス、ヴィング・レイムス、スティーヴ・ザーン、ドン・チードル、デニス・ファリナ、アルバート・ブルックス、ルイス・ガスマン

"THE TRUMAN SHOW" 『トゥルーマン・ショー』
監督 : ピーター・ウィアー
出演 : ジム・キャリー、エド・ハリス、ローラ・リニー、ナターシャ・マケルホーン、ノア・エメリッヒ

"GODZILLA" 『GODZILLA』


全米興行成績トップ10

"ALMOST HEROES" 『オールモスト・ヒーローズ/進め!アメリカ横断冒険野郎』

"I GOT THE HOOK UP"
監督・脚本・出演 : マスターP
出演 : アンソニー・ジョンソン、グレチェン・パーマー

"HOPE FLOATS" 『微笑みをもう一度』

の3本が初登場。


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ルイス・ガスマンも痩せてた。
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『ディープ・インパクト』の映像が使われているのだろうか?
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誰かと思えばトビー・マグワイア。
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『スパイナル・タップ』の40年振りの続編の撮影は快調なのだろうか?
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『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』 [映画]

『夕陽のガンマン』 1965年、イタリア=スペイン、2時間12分。を観た。
西部開拓時代、凶悪な犯罪者には生死を問わず賞金がかけられていた。凄腕のガンマンで賞金稼ぎであるモーティマー大佐とモンコ(スペイン語で片腕の意味)と呼ばれる名無しの男は破格の1万ドルがかけられているインディオとその一味の賞金を狙って手を組んだ。

セルジオ・レオーネ監督、クリント・イーストウッド主演、エンニオ・モリコーネ音楽で作られたイタリア製西部劇マカロニウェスタン『荒野の用心棒』の製作60周年を記念して、同じ監督、主演、音楽のトリオで作られた『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』の"ドル三部作"を上映。"ドル三部作"という名称での括りが有るのは知らなかった。
製作年の順番通りに『荒野の用心棒』から観たかったが上映のスケジュールがちょっと合わなかった。
三作品とも以前に観ているとは思うけど映画館で観るのは多分初めてか?
超絶ハンサムのイーストウッドと激渋おじさんのリー・ヴァン・クリーフのバディムービー。対立し騙し合ったりしながら最後、「BOY」「OLD MAN」とお互いを呼び合う。「若造」「おっさん」みたいな感覚なんだろうと思う。師匠と弟子とかではなく年の差は有るけど対等な信頼関係で。作品自体もイーストウッドのワンマンなスター映画ではなくイーストウッドとリー・ヴァン・クリーフの共演作品であった。
後にイーストウッドが激渋おじさん、おじいさんの立場になった映画が自身の手によって作られるがそちらでも若造とおっさんの関係で描かれていたと思う。



『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』 1966年、イタリア、2時間59分。を観た。
各地で戦闘が続くアメリカ南北戦争。そのどさくさに金貨20万ドルを奪いどこかに隠した男を追っている賞金稼ぎのエンジェル。賞金をかけられている犯罪人のテュコとブロンディと呼ばれる金髪の賞金稼ぎもそれぞれ20万ドルの情報を手に入れその場所に向かおうとするが行く先には南軍と北軍が激戦を繰り広げていた。

以前、大分昔に観た時に、大分昔なので3時間ではなく2時間40分のバージョンだったかもしれないがそれでも長いなと思ってその印象のままで現在に至っている。今回は3時間版で観ている間も長いなと思っていたが後半の橋をめぐる戦場のシーンからはとても面白かった。戦場からサッドヒルの墓場へと場所は移りテュコが金貨が埋められている場所を探して走り回るシーン、映画史に残る名シーンとされているが今回観て仰る通りだと納得した。エンニオ・モリコーネの音楽が素晴らしかった。セルジオ・レオーネ監督の撮影方法としてエンニオ・モリコーネが先ず音楽を作ってそれにインスパイアされて撮影するという事らしいがそれが大成功したのがこのシーンではないだろうか。他のシーンでは主に『夕陽のガンマン』でも使われているテーマ曲とも言える音楽が使われているがこのシーンだけで新たに作られた楽曲が使われる。このシーンのためだけに取っておきたかったんだろうなと想像する。
テュコを演じるイーライ・ウォラックの走り方が若干欽ちゃん走りの様にも見えてしまう(欽ちゃん走りが世に出るよりも前?)がそれもまたテュコの愛嬌にも思える。
ドキュメンタリー映画『サッドヒルを掘り返せ』(2017年)でもやっぱりこのシーンが素晴らしいと語られていた。本作を観てから『サッドヒルを掘り返せ』を観た方がよりその事が理解出来るのだろうと思う。

邦題では『続・夕陽のガンマン』となっているが『夕陽のガンマン』との話の繋がりは無いとされている。しかし後半になって名無しの男がある衣装を着る事によって繋がっている様にも思えるのが嬉しい仕掛けだった。

南北戦争時代というのは西部劇でよく描かれる西部開拓時代とはどの様に重なっているのだろう?南北戦争によってアメリカの近代化は始まったと言えるのだろうか。近代化の始まりは西部開拓時代の終わりとも言えるのか。時代が変わっていく中でガンマンたちが自分たちの生き方を貫いて自分たちの流儀による撃ち合いで死んだり生き残ったりする姿が時に無様に、でもそんな姿すらも魅力的に描かれていた。

両作品ともお馬さんが賢かった。映画撮影に合わせた訓練をされてその中でも優秀なお馬さんが出演されているのだろうけど、ちゃんと画角の中でいいポジションにきっちりと止まってスッと静止する。乗り手の技術も有るのかもしれない。
画角とか気にしないで自由に動き回った方がリアルという考え方も有るのかもしれないがそれは監督や作品によるのだろう。『乱』のドキュメンタリーを観た時に黒澤明監督はお馬さんをしっかりと導けない役者さんに怒ってたし。
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シネマ★シネマ★シネマ 1998年 22 [シネマ★シネマ★シネマ]



作品紹介

"HOPE FLOATS" 『微笑みをもう一度』
監督 : フォレスト・ウィティカー
出演 : サンドラ・ブロック、ハリー・コニック・Jr、メイ・ホイットマン、ジーナ・ローランズ、マイケル・パレ、ロザンナ・アークエット

"THE LAND GIRLS" 『スカートの翼ひろげて』
監督・脚本 : デヴィッド・リーランド
出演 : キャサリン・マコーマック、レイチェル・ワイズ、アンナ・フリエル、スティーヴン・マッキントッシュ、ポール・ベタニー

"THE HORSE WHISPERER" 『モンタナの風に抱かれて』


全米興行成績トップ10

"FEAR AND LOATHING IN LAS VEGAS" 『ラスベガスをやっつけろ』
監督・脚本 : テリー・ギリアム
出演 : ジョニー・デップ、ベニチオ・デル・トロ、トビー・マグワイア、クリスティーナ・リッチ、キャメロン・ディアス

"BULWORTH" 『ブルワース』(公開2週目)

"GODZILLA" 『GODZILLA』
製作総指揮・監督・原案・脚本 : ローランド・エメリッヒ
出演 : マシュー・ブロデリック、ジャン・レノ、ハンク・アザリア、ケヴィン・ダン

の3本が初登場。


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テリー・ギリアム監督作品への理解が追いつかなくなってきた頃ではあるけど映像は流石だった印象。
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『映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ』劇場版アニメ『名探偵ホームズ』公開40周年記念上映 [映画]

『映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ』2024年、日本、1時間1分。を観た。

10年前、ハッタンタウンの大学の探偵同好会で知り合ったおしりたんていとスイセン。お互いの推理力を認め合い数々の事件を解決してきたがスイセンが突然姿を消す。そして現在、おしりたんていの元に見覚えの有る整った筆跡のメッセージが届く。

お子さまに大人気の謎解きアニメの劇場版。その謎解きの楽しさも有るが大人な内容でもあったと思う。
名探偵のキャラクターとしては多分シャーロック・ホームズからの影響が有るはずで、前作に登場したシリアーティはモリアーティ教授だし。シャーロック・ホームズは天才的な推理力を持っているのと同時に人間としてはかなりの変人であって、そういった所はシャーロック・ホームズだけに限らず名探偵と呼ばれるキャラクターに共通しているのかもしれない。おしりたんていはその変人である所も受け継いでいる。なので普通の人間、『おしりたんてい』の世界観の中で普通の人間が存在するのかは分からないが、いわゆる現実世界の普通の人間が送るであろう人並みの幸せとは無縁、全くの無ではないかもしれないがかなり縁は薄いのではないかと思う。そういう事が描かれていて、タイトルはスイセンからの視点での事だと思うと切なさもあるが作品としては基本的にギャグアニメでもあって、現在のおしりたんていの相棒のブラウンの面白さとかつての相棒のスイセンの切なさのバランスが上手くとれていた。お子さま向けのアニメと言えど大人な内容も含むのは今は子供たちは理解は出来ないかもしれないけど大人の世界や事情を知るのも大切なのかもしれない。

本作の前に『映画おしりたんてい なんでもかいけつ倶楽部 対 かいとうU』(10分)が上映される。前作の『シリアーティ』の時もそうだったけど同時上映作品の話がちゃんと繋がっていながらそれぞれが単独作品としても成立しているのがいいなと思う。



劇場版アニメ『名探偵ホームズ』公開40周年記念上映を観た。
宮崎駿演出話セレクションとして、
『劇場版名探偵ホームズ 青い紅玉(ルビー)の巻/海底の財宝の巻』(46分)
『劇場版名探偵ホームズ ミセス・ハドソン人質事件/ドーバー海峡の大空中戦!』(47分)の計4本。
前者は『風の谷のナウシカ』(1984年)、後者は『天空の城ラピュタ』(1986年)劇場公開時の併映作品。
詳しい事はウィキペディアに書いてあってこれまで知らなかった事も有った。完全に鵜呑みにしてはいけない事も有るのだろうけど。
1984年の時に著作権が切れたのでフリーに使えると思ったら第二次世界大戦の間国交が断絶していたのでその期間分だけ延長されていて、苦肉の策なのかシャーロック・ホームズとは全く別物の作品であるとしなければならなかったという事情は初めて知った。後に改めて正式に原作アーサー・コナン・ドイルがクレジットされシャーロック・ホームズの世界を犬世界に置き変えた作品という事にはなる。

最近になって、『この世界の片隅に』のヒット以降か、当時大学生であった片渕須直監督の脚本や一部のデザインが採用されていて、その功績が語られる様になった。でも宮崎駿監督が画コンテ切ってるし脚本がどれだけ原型を留めているのかは外部の者には分からない所ではある。
後にスタジオジブリ作品『魔女の宅急便』は当初片渕監督の監督作品としてスタートしたけど色々有って宮崎駿監督作品になったという事も有り、御二人の間では愛憎が絡まってんのかなあとか想像してしまう。
スタジオジブリ、宮崎駿監督の元では後進が育たなかったが、ジブリを去ってから頭角を現すケースが見られるのは、結局はスタジオジブリ=宮崎、高畑監督作品を発表する場であったという事なのかもしれない。

モリアーティ教授の声を担当した大塚周夫さんが最高だった。大塚周夫さんはいつでも最高だった。ブラック魔王、ねずみ男、海原雄山、ビッグマーフィーなど。
ギャグアニメの部分を担当しているのがモリアーティ教授と手下のトッドとスマイリーの悪者トリオ。その原型は『ハッスルパンチ』の悪者トリオに有るのではないだろうか。と『ハッスルパンチ』の動画を観た時に思った。https://youtu.be/S6OIgWJDin4?si=p6-hzZkJ7JX1GX5H


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ピアノとタップ








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『ブリックレイヤー』『導火線 FLASH POINT』 [映画]

『ブリックレイヤー』 2023年、アメリカ=ブルガリア=ギリシャ、1時間50分。を観た。
ギリシャでアメリカ政府による他国への違法な諜報活動の特ダネを掴んだ記者が殺害される。折しもヨーロッパでは反米活動が起こっていた。CIA分析官ケイト・バノンは映像により元工作員ヴィクター・ラデックの姿を発見する。現在はレンガ職人になっているラデックの同僚であったスティーヴ・ヴェイルに捜査の協力が要請された。

アクションシーンが迫力が有っていいなと思っていたら監督がレニー・ハーリンだった。CGだけに頼らないのはやっぱりベテランならではだろうか。

話の方はなんだか分かった様な分からなかった様な。ヴェイルはラデックが差し向けた刺客によってこの事件に関わる事を決めたけど、そもそもラデックはCIAには恨みがあってもヴェイルには無かったわけで。むしろCIAの中で唯一恩義みたいなものは有ったはず。ラデック側に情報が筒抜けである事を現していて、恩義の有るヴェイルも含めてCIAの全てをぶっ潰したいという憎しみと狂気なのか?そうだったとしたらそこら辺はもっと深く突っ込んで描かなければならなかったのかも。

アーロン・エッカートは唇が薄い。ケネス・ブラナーとどちらが薄いだろうか。二人合わせてもアンジェリーナ・ジョリーより薄いかもしれない。



『導火線 FLASH POINT』 2007年、香港、1時間27分。を観た。
中国返還を目前にした香港。香港警察マー刑事は犯罪者の逮捕には行き過ぎた暴力も辞さず上層部からは問題視され遂には警察音楽隊への異動を命じられる。
かねてから追っていたベトナム移民三兄弟の逮捕の目処がつき現場に復帰するマー刑事だったが、三兄弟のもとに潜入捜査をしていたウィルソン刑事の命が狙われる。

新文芸坐にて。ドニーさん監督・主演の『シャクラ』(2023年)との二本立て。本作だけを観た。
『チョコレート・ファイター』と『マッハ!!!!!!!!』もしくは『トム・ヤム・クン!』のタイアクション映画二本立てを観てみたい。
ジージャーの近況をさっぱり追っていなかったがあまり目立った出演作品は無いみたいだけどプライベートでは『チョコレート・ソルジャー』『マッハ!無限大』で共演したカズ=パトリック・タンと再婚して二児の母となっているのだとか。

正に『導火線』の邦題がピッタリな作品だと思う。マー刑事の怒りの着火点に到達するまでの導火線が物語のベースであり、そのベースが有るからこそ着火した時に大爆発する。
西部劇や任侠モノも同じ様な構造ではないかと思う。しかし本作の怒りの大爆発は凄い、ドニーさんは当然凄いけどそれを受ける相手役のコリン・チョウも凄かった。

マー刑事は音楽隊でも真面目に活動していたみたいで、そこら辺の描写は少ししかないけど想像するだけでも面白い。
音楽隊での活動だけを描いたスピンオフが観てみたかったが、マー刑事ではない別の映画でそういった内容の非アクションなのもその内作られるかもしれない。

ファン・ビンビンも出ていたのはすっかり忘れていた。色々と有ったけど現在は芸能活動も再開されているらしい。
ちなみに同じく芸能活動している19歳差の実弟の名前はファン・チェンチェン(日本語表記はチャンチャンだったりチョンチョンだったりする)。

谷垣健治さんもスタントコーディネーターとして参加されているが出演者としてもがっつり出ていた事に今更気付いたのは流石に遅過ぎると自分でも思う。
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F先生生誕90周年記念アイテム

通販で予約していたのが届いた。
ルービックキューブ
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マルチクロス
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https://www.dot-st.com/nikoand/disp/item/2110002/?COLOR_CD=18
150×90という事ですべて広げて写真を撮れるスペースは我が汚部屋には無かった。
およそ畳一畳分。藤子不二雄先生たちの上京後初めての下宿先では2枚広げたらほぼいっぱい。
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『デューン 砂の惑星PART2』『FLY!/フライ!』『ARGYLLE/アーガイル』 [映画]

『デューン 砂の惑星PART2』 2023年、アメリカ、2時間46分。を観た。
惑星アラキスの香料を巡りハルコンネン家の不意討ちにあったアトレイデス家の跡取りポールと母親のジェシカは生き延びて砂漠の民フレメンに匿われる。ジェシカが属する秘密結社ベネ・ゲセリットの真の意図はポールが救世主となりフレメンと共に長きにわたり宇宙を制してきた皇帝と闘う事にあった。女戦士チャニをはじめフレメンと心を通じ合わせたポールだったが救世主と崇められた闘いによって多くの命が失われる事を予知し心を痛めていた。

これは間違いなく前作を観直しておかなければならないやつだと思って観直しておいて良かった。じゃなければ2時間40分近くをちんぷんかんぷんで過ごさなければならなかっただろうと思う。作品独自の固有名詞も難しい。

1作目の邦題は『DUNE/デューン 砂の惑星』で2作目が『デューン 砂の惑星 PART2』と変わっている。
本記事の他二本もだけど最近は原題+カタカナ訳の邦題が増えた様に思える。一作目はそれで二作目はその流れに逆らったのか。

ネタバレ有。

2作品合わせて5時間超の大作。だからなのか物語が語られるペースは遅く、こんなゆっくりなペースで終わるのか?と不安にも思いながら観ていた。
皇帝との闘いとしては一応は終わるんだけど何か消化不良にも思える終わり方ではあった。それは皇帝軍が軍隊として弱かったから。
それは皇帝自身としても弱体化していて、だからアトレイデス家が自分よりも力を持っているかもしれないと恐れてハルコンネン家と共謀したのだろう。ハルコンネン家はその事で皇帝の弱味を握ろうとしているというなんともお互いがいやらしい。
皇帝とその軍隊の力は絶大であるとの恐怖のイメージを植え付ける事によって制してきたけど、いざ実際に闘ってみたら砂の惑星という地の利が大きかった事も有るのだろうけどかつてほどの強さは無かったという事だったのかもしれない。
それとアトレイデス家が隠し持っていた核爆弾も戦闘を有利に進めるのに大きかったけど、あれを現実世界の核爆弾と同じものとは考えない方がいいのだろうと思う。爆発時にキノコ雲も無かったし。恐らく核爆弾にも香料は使われていてそれが放射能を抑えているのかもしれない。
惑星間移動の燃料にも香料が使われていてそれによって数日間で移動出来る様でもあった。現在の技術では理論上地球から隣の火星まで200日以上かかるのだとか。
オーニソプター(羽ばたき機)が実用化もされていて、そんなSF世界の技術力や科学力が現実と同じではないはず。でも、そうだったとしたなら"核爆弾"という言い方を変えた方が良かったのかもしれない。強力な爆弾としての分かりやすさで使っているのかもしれないが。

しかし、本作を単純にSF作品として片付ける事にはいかない所はあって、砂漠の民による革命の物語とするとそれは現在起きている中東の国によるテロリズムにも通じるであろうし、そのテロの正当化にもなったりするのではないだろうか。金髪碧眼のキャラクターがいないのは欧米との対立を想起させる事を避けるためなのかも。

ティモシー・シャラメは現在最強のお坊っちゃまキャラであろうと思う。お坊っちゃまでありながらその嫌味さを感じさせない所に好感が持てる。これがディカプリオだったとしたら嫌味がだだ漏れになるのだろうなと思ってしまうのはあくまで個人的な見解。

ハビエル・バルデムとジョシュ・ブローリンは『ノーカントリー』(2007年)の二人。前作の時には気付かなかったのか?二人が同じ画面に収まる事自体は前作とも合わせて少なかったけど仲はいいみたい。
https://www.youtube.com/shorts/HlICsfM57V8



『FLY!/ フライ!』 2023年、アメリカ、1時間23分。を観た。
アメリカ、ニューイングランドの池に暮らすマガモの一家。家長のマックは極度の心配性で本来マガモが行うはずの渡りが危険であるとして通年をその池で暮らしていた。そのマックが一念発起し家族とダンおじさんと共に南の楽園ジャマイカへの渡りを決行する。

面白かった。最初の内はキャラクターデザインがあまり好みでなかったので話しにも入り込めなかったけどなんだかんだで結局面白くなる。流石イルミネーション。
『映画クレヨンしんちゃん』もそうであって欲しいけど今年のもまた感動作になってしまうのだろうか。
本作にも感動要素は有るけど感動がメインではないと思う。あくまで面白いアニメーションである事がメイン。『映画クレヨンしんちゃん』に限らず今の日本映画、映画に限らずフィクションの殆んどが感動メインで反吐が出る。感動メインで反吐が出る(大事なので二度言った)。作詞家の井荻麟さんならそんな歌詞を書くかもしれない。

同時上映の『ミニオンの月世界』(9分)も面白かった。



『ARGYLLE/アーガイル』 2024年、アメリカ=イギリス、2時間19分。を観た。

大人気スパイ小説『アーガイル』の作者エリー・コンウェイ。最新作を書き終えるといつも通りに母親からの意見を聞く。最も信頼出来る読者である母親のアドバイスを素直に聞き入れ追加の最終章の構想に入ろうとするがその作業は一向に進まず母親に直接相談しようと列車に乗ったエリーの前にスパイを名乗る男が現れエリーの命を守ると言う。

スパイミステリー映画。予想外の展開が有ってミステリーとして面白かったが長い。予想外の展開が有る事が分かった上で観たら余計長く感じるかもしれない。

サム・ロックウェルの起用はトム・クルーズを意識しての事だろうか。体型が似ている。

原油まみれの床でのフィギュアスケートアクションが良かった。ジェイソン・ステイサムも油(エンジンオイルだったか?)まみれの床でアクションしてたけど何の映画だったか思い出せない。
『トランスポーター』シリーズのどれかかなあと思っていたが「ジェイソン・ステイサム」「油まみれ」で検索したら『トランスポーター』の1作目だった。
https://front-row.jp/_ct/17524918
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