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涙するまで、生きる [ナ行の映画]


Ost: Loin Des Hommes

『涙するまで、生きる』
"LOIN DES HOMMES" (2014・フランス・1h41)
監督・脚本 : ダヴィド・オロファン
出演 : ヴィゴ・モーテンセン、レダ・カテブ









フランス領だった頃のアルジェリア。罪を犯した男に裁判を受けさせるため送り届ける事になった男。独立運動が激化する中での道中には危険が潜んでいた。



主人公はアルジェリアに移民してきたスペイン人を両親に持つ白人。自身の生まれ故郷であるアルジェリアに愛着があり、自分はアルジェリアの人間だと強く思いながらフランスからの独立を掲げるアルジェリアからしたら白人という事で同胞とは受け入れられない。
映画の中では描かれていなかったけどアルジェリアの人間という思いが強いから白人社会にも溶け込む事は出来ないのかもしれない。

属する国、地域、社会を持たないという事は寂しいし辛いのかもしれないが、それらに縛られないという事でもあり。
縛られず自由であるから主人公は罪を犯した男に違う生き方が有る事をアドバイス出来たのだろう。

主人公は決して自由である事を望んでいたわけではなくて、地域や社会に属した安住の地を望んでいたんだろうと思う。
自由である事と何かに属するという事は相容れないものであって、望んでも望まなくてもどちらかを手にしたらどちらかを手放して生きていかなければならない。そういう事なんだろう。



ヴィゴ・モーテンセンは本作ではフランス語とアラビア語を話し相変わらずのマルチリンガルぶりを発揮でスゲエなあと感心するしかない。
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