ホースメン [2009年10月に観た映画]
『ホースメン』
“HORSEMEN” (2008・カナダ=アメリカ) 1h30
監督 : ジョナス・アカーランド
出演 : デニス・クエイド、チャン・ツィイー、ルー・テイラー・プッチ、クリフトン・コリンズ・Jr、パトリック・フュジット、ピーター・ストーメア
デトロイトで起きた連続猟奇殺人事件。
ネタバレ有り。
聖書にまつわるエトセトラが事件解決の重要なヒントになりますが、そこらへん全く疎いのでなんのこっちゃよく分からず。
それでも映画は事件解決に向けて着実に進んでいきます。
今イチ乗り切れないままクライマックスへ辿り着きましたが、なんとも驚愕のクライマックスでした。
そのクライマックスを迎えた瞬間。近くに座っていたカップル、二人同時に「えっ?」と驚きの声。
ネタバレ有り。
かつて無かったサイコサスペンスファミリードラマ。
それまでのサイコサスペンスはなんだったんだ?と思えるほどの心温まるファミリードラマで幕を閉じる。
このかつて無いニュージャンル。それに挑んだ事を賞賛するべきなのか、そんなトンデモ映画を観せられる事を憤怒するべきなのか。
悩める所ではありますが、まぁお金の掛かった珍作を観れた。って事で良しとするべきなのかと思います。
チャン・ツィイーの年齢不詳っぷりが気になりました。
8歳で養女に来て、それからしばらくして妹が生まれたという事。現在、その妹が多分10代前半。
って事はチャン・ツィイーは20そこそこの設定。
西洋人には東洋人は幼く見える。って事だからあんまり気にしなかったんだろうか?
しかし、同じ東洋人から見るとチャン・ツィイーの実年齢(1979年生まれ)通りに見えてしまい、どうにも不自然。
若く見せるためのお下げ髪もなんか不自然だった。
一方、犯人一味のパトリック・フュジット。
どっかで見た事有るなぁ。と思ったら、『あの頃ペニーレインと』の主役の少年でした。
少年の印象だったのですが、その当時ですでに18歳。
27歳となった現在も変わらず若く見える。
女の子ものがたり [2009年10月に観た映画]
『女の子ものがたり』
(2009・日本) 1h50
監督・脚本 : 森岡利行
出演 : 深津絵里、大後寿々花、森迫永依、福士誠治、奥貫薫、板尾創路
全ての女の子たちに贈る応援映画。
ほぼ不幸自慢の物語。
不幸自慢ってあまり好きじゃない。
でも最後の方の女の子たちへの応援メッセージにはジーンとしました。
全ての女の子たちには輝ける未来への道が必ず有るはず。
でも現実は厳しくて、その道を見つけられた者、見つけられなかった者とで分れてしまいますが、そのどちらの女の子にも愛情が注がれている。
そんな映画として観るべきなのだろうと思います。
不幸自慢をしている割に、出てくる女優さんが全員可愛いのが現実味に欠ける。
映画だから致し方無い所では有りますが、もっと普通っぽい人たちの方が良かった気がする。
旧シネ・アミューズ最終日に観ました。
最後は赤の部屋でした。赤の部屋、もう一回見ておきたかったので良かった。
赤の部屋で思い出す事といえば、客席内が真っ赤かなのは勿論として、後ろの方に空調直撃の席が有って、夏場にそこに座ろうものなら凍えるくらいに寒かったのが思い出深い。
ワイルド・スピードMAX [2009年10月に観た映画]
『ワイルド・スピードMAX』
“FAST & FURIOUS” (2009・アメリカ) 1h47
監督 : ジャスティン・リン
出演 : ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースター、ジョン・オーティス
ワイルド・スピード2と3の間。
シリーズ4作目だけど、物語は2作目と3作目の間だった。
3作目としっかり繋がっている。3作目は駄作の評価高めなので、無視されるものだとばっかり思っていただけに驚きだった。どっちかと言うと2作目の方が無視されてる。
監督が3作目と同じジャスティン・リン監督なので、自作を無視する事はできなかったんだろうか。
最初で3作目と繋がっていたので、最後で2作目と繋がれば面白かったのに。エヴァ・メンデスが登場して、ポール・ウォーカーとジョーダナ・ブリュースターと三角関係になるとか。
前3作は先ず車有りきな感じだったけど、本作はキャラクター重視。
それが良かったのか悪かったのかは分かりませんが、なんか普通のアクション映画になっちゃったなぁ。という感じ。やってる事は普通じゃないんだけど。
アンヴィル!夢を諦めきれない男たち [2009年10月に観た映画]
『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』
“ANVIL! THE STORY OF ANVIL” (2009・アメリカ) 1h21
監督 : サーシャ・ガヴァン
出演 : スティーヴ・“リップス”・クドロー、ロブ・ライナー
30年以上ロックスターになる事を夢見続ける男たちの姿を追うドキュメンタリー。
良かったです。泣けたです。
ミュージックのジャンルがなんなのか、へヴィーメタルなのかハードロックなのか分からんですが、男たちの長年の苦節を僅か1時間半にも満たない断片でしか知りませんが、それでもラスト泣けたとです。
男たちのキャラクターが良かった。
右側の全裸男(何故か靴は履いてる)がバンド“アンヴィル”のヴォーカル、ギターのリップス。実際はもう少し男前。
左側の半裸男がドラムのロブ。ロックバンドの擬似ドキュメンタリー『スパイナル・タップ』を撮ったロブ・ライナー監督と同姓同名(ROBとROBBで若干違う)なのはただの偶然か、はたまた何かの因縁か。
リップスは激情型。対してロブは常に冷静沈着。
リップスは時に激しすぎるので身近にいて欲しくないタイプですが、それでも基本的にはいい人。
二人ともロックが大好き。
ロックフェスに出演者として出ているのに、他のバンドのファンと化してしまう楽屋でのリップス。その姿、可愛らしかった。
バンドに久し振りにやって来たチャンス。ヨーロッパツアー、新作のレコーディングを追いますが、これ本当にドキュメンタリー?と思えるほどのトラブルがアンヴィルに降りかかる。
それは何かの奇跡の様でも有りました。
実力は他の有名バンドも認めるほどで、一時期はロックスターの座を掴みかけたのに、結局何故か売れなかった。
売れなくなる奇跡が常に降りかかっていたとしか思えない。
でも本人たちは売れない事さえも前向きに捉えている。
「夢を諦めきれない」とは夢にしがみついているようでややネガティブな感じもしますが、本人達は至って前向き。
夢に向かってロックをやっているのではなくて、大好きなロックをやっている先に夢が有って、そこに近づければ幸せ。ぐらいの感じ。
多分若い頃はそうではなかったんだろうけど、年齢を重ねてきてその境地に達したんだろうと思う。その生き方が素敵。
だからアンヴィルにはこれからも売れて欲しくない。売れたらアンヴィルの魅力がなくなってしまいそう。でも全く売れないってのもなんなので、ロックし続けられるぐらいそこそこ売れて欲しい。
都内では上映館数、上映回数共に少ないので千葉のシネマックス千葉まで行ってきました。
初めてでしたがいい映画館でした。
5スクリーン。シネマックス1~シネマックス5。そのネーミングがカッコイイ。
雰囲気はシネコンと昔ながらのいわゆる映画館の中間といった感じ。どっちかと言うと若干映画館寄り。
ワンフロアーではなく各階ごとにスクリーンが有り、移動はエレベーターだけのようでしたが、エレベーターガールがいたのが驚きでした。といっても映画館の係りの方が兼任。
でも映画館でエレベーターガールがいるのってなんか新鮮だった。それだけでいい映画館。
いい映画館でいい映画観れて良かった。
トレインスポッティング [2009年10月に観た映画]
『トレインスポッティング』
“TRAINSPOTTING” (1996・イギリス) 1h33
監督 : ダニー・ボイル
出演 : ユアン・マクレガー、ロバート・カーライル、ユエン・ブレムナー、ケリー・マクドナルド、ジョニー・リー・ミラー、ケヴィン・マクキッド、ピーター・ミュラン
最悪なヤク中生活を抜け出した後には、最悪なフツーの人生が待っている。
最悪人生がとことん描かれているので観ててしんどいですが、本作の果たした役割を考えるとやっぱり重要な作品なのだと思う。
1990年代、それまでポツポツと良作は出てくるものの、お堅くややもするとダサめの印象が有ったイギリス映画。それが本作で一気に突き抜け、ハリウッド映画とは一線を画すイケてるイギリス映画の印象を与えた。
とか言って、1996年の公開時にはそのイケてる映画。って所だけを毛嫌いして観なかったんだけど。
しかし、本作が出てこなかったら、イギリス映画はハリウッド資本が大幅に入った『007』シリーズで細々と食いつないでいたんじゃないだろうか。
現在観てもなおそのパワー、勢いが感じられる。かどうかは衝撃的な作品だっただけに多くの亜流を生む事となり、それらの亜流にパワーや勢いも吸い取られてしまった。という所も無くは無い感じですが、それらの亜流のオリジナルである。と考えればやはり本作の果たした役割は大きいように思う。
アンナと過ごした4日間 [2009年10月に観た映画]
『アンナと過ごした4日間』
“CZTERY NOCE Z ANNA” (2008・ポーランド=フランス) 1h34
製作・監督・脚本 : イエジー・スコリモフスキ
出演 : アルトゥール・ステランコ、キンガ・プレイス
一人の女性を見続け、やがて密かに近付く男。その行動は愛ゆえに。
ネタバレ有り。
男の想いは女性に届く事は間違っても無い。ってのが悲しい。
その想いを伝えようと男なりの努力をすればするほどドツボにはまる。
最終的には女性と男の間に大きな壁が立ちはだかり、見続ける事さえも許されなくなる。
その壁を前にして男は呆然と立ち尽くすしかなかった。
やるせない映画でした。
“CZTERY NOCE Z ANNA” (2008・ポーランド=フランス) 1h34
製作・監督・脚本 : イエジー・スコリモフスキ
出演 : アルトゥール・ステランコ、キンガ・プレイス
一人の女性を見続け、やがて密かに近付く男。その行動は愛ゆえに。
ネタバレ有り。
男の想いは女性に届く事は間違っても無い。ってのが悲しい。
その想いを伝えようと男なりの努力をすればするほどドツボにはまる。
最終的には女性と男の間に大きな壁が立ちはだかり、見続ける事さえも許されなくなる。
その壁を前にして男は呆然と立ち尽くすしかなかった。
やるせない映画でした。
狼の死刑宣告 [2009年10月に観た映画]
『狼の死刑宣告』
“DEATH SENTENCE” (2007・アメリカ) 1h46
監督 : ジェームズ・ワン
出演 : ケヴィン・ベーコン、ギャレット・ヘドランド、ケリー・プレストン、ジョーダン・ギャレット、スチュアート・ラファティ、ジョン・グッドマン、アイシャ・タイラー
何の罪も無い息子を殺された父親の復讐。
普通の生活を送っていた一般市民が追いつめられ復讐の鬼と化す。
追い詰められる過程がドギツく、嫌になるくらいだったらどうしよう。と思っていたけど、そこらへんは意外とあっさりした感じ。結果的には相当酷い目には遭ってはいるんだけど。
ドギツかったら嫌だなぁと思いながら、あっさりしてると物足りない。
わがままでスイマセン。と、こちらが謝るしかない。
立体駐車場の長回しが良かった。近年では個人的長回しランキング上位入賞。
カメラが動き回るトリック込みの長回し。
隙間をすり抜け、フロアを昇り、ひたすらケヴィン・ベーコンを追い続ける。
締めも決まって最高。
近年のベストは『トム・ヤム・クン!』。
長回しプラス直接打撃のムエタイアクションが凄い。
ブライアン・デ・パルマ監督がこれ見たらさぞや悔しがる事だろうと思う。
戦慄迷宮3D [2009年10月に観た映画]
『戦慄迷宮3D』
(2009・日本) 1h35
監督 : 清水崇
出演 : 柳楽優弥、蓮沸美沙子、勝地涼、前田愛、水野絵梨奈、松尾スズキ
戦慄のお化け屋敷映画。
3D映画の魅力に未だはまれず。
DVDでーた10月号を読むと上映システムには3種類有るそうで。REAL D、XpanD(エクスパンディー)、ドルビー3Dデジタルシネマ。
今回REAL Dで初めて観ましたがこのシステムは体質に合わないのか、3Dに見える所と見えない所が有った。
見えなかった所では画像がぶれたり、左右の目で見る画像が一致しない感じがしたりでちょっと気持ち悪かった。
XpanDで観た時にはそれは無かったんだけど。
アニメと実写での違いも有るんだろうか?
メガネを外した時の色彩の違いはREAL Dの方がその差は少なかった感じ。本作は暗めのシーンが多かったからかも。
同じ映画で見比べてみないと本当の違いは分からないのかもしれない。しかし、それはかなり面倒臭い。
全ては『アバター』に向けて。なので、もう1種類のドルビーの方のも見てみたい。
3Dに気をとられて話しに今イチ集中出来なかった。
清水監督作品って事でいつもながらに話が入り組んでるので、集中しないと何がなんだか分からなくなってしまう。
かろうじて見失う事はなかったけど、ストーリーを追うのに精一杯で本作が面白かったのか?よく分からず。
本作で3Dと共に気をとられたのが、事件現場の柵。
高い。高過ぎ。あの柵を飛び越えるには、
これぐらいのジャンプ力が必要。
柳楽くん、最初気付かなかった。
画面にしょっちゅう出てくるこの青年は誰なんだろう?と思い、そう言えば柳楽くん出てるんだよなぁ。と思い出して「ああっ!柳楽くんっ!」と気付いた。
『誰も知らない』から較べたら変わっているのは当然として、『包帯クラブ』からガラリと変わっていて驚いた。
モール★コップ [2009年10月に観た映画]
ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT [2009年10月に観た映画]
『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』
“THE FAST AND THE FURIOUS: TOKYO DRIFT” (2006・アメリカ) 1h44
監督 : ジャスティン・リン
出演 : ルーカス・ブラック、サン・カン、ナタリー・ケリー、ブライアン・ティー、バウ・ワウ、千葉真一
ワイルド・スピード・イン・トーキョー
シリーズ最新作公開中。本作は未見だったので観てみました。
劇場公開時はこれは相当なヘンテコ映画だと思って観逃していましたが、実際観てみたら予想通りにヘンテコだった。
でもなんか面白かった。んな事無ぇだろっ。とツッコミ所満載で。
レースシーンはお金が掛かってるから見応えある。
渋谷のスクランブル交差点での人ごみがコーナーを作るシーン、有名な『十戒』(未見)の海が割れるシーンみたいだった。
ルーカス・ブラックの学ラン姿が妙に似合ってた。
『若大将』シリーズも観た事がないのだけれど、なんかルーカス・ブラックが若き日の加山雄三さんを思わせる。主に毛関係。髪型とか胸毛とか。
なのでルーカス・ブラック主演で『若大将』シリーズのハリウッドリメイクとか観てみたくなりました。
本作は全くの番外編でシリーズとは関係無いのかと思ったら最後でちょっと繋がっていた。
実はルーカス・ブラックがポール・ウォーカーの弟だったりして。と思っていたのだけどそれはハズレ。
悪夢のエレベーター [2009年10月に観た映画]
『悪夢のエレベーター』
(2009・日本) 1h45
監督・脚本 : 堀部圭亮
出演 : 内野聖陽、佐津川愛美、モト冬樹、斎藤工、芦名星、本上まなみ、大堀こういち
仕組まれたエレベーター事故。その顛末には悪夢が待っていた。
かなりネタバレ。
密室コメディかのような宣伝をされていますが、前半はそんな感じ。
ですが後半から探偵コメディ、そして次第に悪夢のサイコサスペンスと化し、結末は苦々しく重苦しい。
その意外な展開が面白かった。
密室や夜間のシーンが多かったけど、ラストシーンは晴れ渡った青空。青空の下での何とも言えないモヤッとした結末は『セブン』のよう。
途中に入るスプラッターはちょっと余計だった気がする。堀部監督の趣味だろうか?
エレベーター内の狭い密室の撮り方が上手かった。
壁の一面を取り払って撮影しているんだろうけど、カット毎にあっちの壁取り外し、こっちの壁取り外し。ってのはかなり面倒臭そう。
事前にちゃんと計算してから撮影しないと現場も混乱しそうだし。
内野さん良かった。コメディからシリアスな役へと振り幅が大きな役だけど、両方ともしっかりと演じきれるのはさすが。
関西弁も上手。関西出身かと思って調べたら神奈川県生まれ。
関東出身者ではかなり上手いと思う。
『ショコキ!』なんていう同じエレベーターを使った密室モノが有りましたが、内容全然憶えてない。
そちらにもモト冬樹さんが出ていたのも全く憶えてない。
本作のキャスティングはエレベーターつながりで。という事も有ったんだろうか?
タレントさんの初監督作となると有名人のお友達出演が有りがちですが、本作には無かったような。
元相方の須間さん(パワーズ)や勝俣さん(K2)も出ていない。
そこらへん映画作りにストイックな感じがして好印象。
プール [2009年10月に観た映画]
『プール』
(2009・日本) 1h36
監督・脚本 : 大森美香
出演 ; 小林聡美、伽奈、加瀬亮、シッテイチャイ・コンピラ、もたいまさこ
脱しがらみ人生。
『かもめ食堂』『めがね』と同じように現実離れしたフワフワとした感じ。監督は別の人だけど。
周りを顧みず自分のやりたい事だけやってればいいじゃん。の思想の下、しがらみから脱する事に成功した主人公。
現実問題としてそう上手くはいかないんじゃないかと思いますが、この世界のどこかにしがらみのない楽園がある。と夢見るのも映画だから有りなのかなぁと思う。
小林聡美さんがプールサイドでで歌うシーンが有りますが、正直な所観てて若干恥ずかしかった。
しっかり本気モードなのに「本気じゃないのよーん」な雰囲気を醸し出しているのがこそばゆい。
『おとなり』にも軽い感じを装いつつしっかりと歌いきる感じのシーンが有ったけど、やっぱり観てて恥ずかしかった。
普段の生活の中でしっかりと歌いきる事ってそうは無いよなぁ。と思ってしまってなんか恥ずかしい。
揚げバナナは美味しいんだろうか?食感はサクッとしていて美味しそう。
↓こちらは出来上がりがやや微妙な感じ。
超熟のCMは焼きバナナトーストに変わりました。
その前のイングリッシュマフィンが美味しそうだった。
しかし、ニンジンのサンドイッチはいかがなものかと見る度に思っていました。ナポリタンと勘違いして食べたら往年のクリス・ペン並にブチ切れしそう。
超熟サイトhttp://www.pasconet.co.jp/chojuku/media/index.html
ココ・アヴァン・シャネル [2009年10月に観た映画]
『ココ・アヴァン・シャネル』
“COCO AVANT CHANEL” (2009・フランス) 1h50
監督・脚本 : アンヌ・フォンテーヌ
出演 : オドレイ・トトゥ、アレッサンドラ・ニヴォラ、ブノワ・ボールヴールド、マリー・ジラン
シャネルの恋の物語。
本作の評判が良い。と、どこで耳にしたんだろう?勘違いだったのかもしれない。
本作の前に『ココ・シャネル』を観て凡庸な作品に思えましたが、本作もそれに負けないくらいの凡作。
に思えたのはシャネルにほとんど興味が無いのが原因なのかと思う。
ようやっと『トキワ荘の青春』がDVD化されますが(10月28日)、この映画もトキワ荘に全く興味の無い方が観たら凡作なのかもしれません。
でもモックンをはじめとして現在テレビ・舞台・映画で活躍中の俳優さんが顔を揃えているのは見所だと思う。
ここの所DVDソフト買ってないけど久し振りに買うかも。
一人の女性が男性社会に風穴を開け、成功を掴み取るサクセスストーリーを期待していたのだけど、成功するのは皆様ご存知の通り。といった感じでまるっきりのスルー。
あまり魅力的とは思えないシャネルが何故かモテモテの恋の物語だった。
男に媚を売り、色仕掛けでリッチマンをゲットするのがステイタスを上げる手段だった当時の女性とは違い、知性で勝負するシャネル。その異端さが魅力だったのかもしれない。
『ココ・シャネル』とは微妙に設定が違うような。こっちの方がシビア。
男性社会で生き残ろうとするシャネルの策士としての顔が強調されている気がする。
『ココ・シャネル』の方は「なんだか知らないけど殿方が言い寄ってくるのよーん。」な感じだったと思う。
『アヴァン』の方は狙った獲物は逃がさない。的な感じ。
カムイ外伝 [2009年10月に観た映画]
『カムイ外伝』
(2009・日本) 2h00
監督・脚本 : 崔洋一
出演 : 松山ケンイチ、小雪、小林薫、大後寿々花、伊藤英明、イーキン・チェン、佐藤浩市
抜け忍カムイには常に追っ手の手が迫る。
ネタバレ有り。
逃亡劇ですが、逃亡する理由は命を狙われているから。とはっきりしてるけど、追跡する側の理由が説明不足のような気がする。
何故大掛かりな手を使ってまで追うのか?
そこらへんがはっきりしないので、なんでそこまで?と常にモヤモヤした感じ。
企業秘密(秘伝の忍法)の漏洩防止が主にその理由なのかと思う。プラス見せしめ。
忍者として生き残る術である忍法が、それを知ったがために己の命を左右するものにもなってしまう。忍者って哀しい。哀・忍者。
それにしても残酷なまでの漏洩防止をしているのに、トップ(殿様)がバカ。ってのがやるせない所。本当に哀・忍者。
頼れる兄キ俳優、佐藤浩市さんのバカ殿が結構様になっていました。
二部構成もどうなんだろう。
長くは感じるもののそれ自体に問題は無いとして、一部で活躍していた人たちが二部においてほとんど活躍しないのは問題有る気がする。
特に小林薫さん。一部では物語を引っ張るほどの活躍だったのに二部では全くもって存在感無し。
要はカムイが主役って事なんだろうけど。
CGによる忍者アクション。残念ながら今イチ。残念過ぎて笑える。
崔監督、生身のアクション演出はメチャクチャ上手いのに、CGによるアクション演出はあまり上手くなかった。
アクションの他にもCG鮫が笑える。
無防備 [2009年10月に観た映画]
『無防備』
(2007・日本) 1h28
監督・脚本・編集 : 市井昌秀
出演 : 森谷文子、今野早苗、西本竜樹
行き詰まりの人生を送る女性。
一人の妊婦と知り合いになり変化が訪れる。
実際の出産映像をありのまま映し出した事が話題になっている作品。
果たしてありのままがいい事なのか。やや疑問。
インパクト強過ぎ。
どこにも抜け出せないほど行き詰った女性。
そこから抜け出せる事の出来るものはなんなのか。
それは死ではなく生である。
というポジティブなメッセージが込められていてそれを伝えるための出産シーンだろうけど、あまりにも強烈過ぎてメッセージどころか映画全体がどっかに吹っ飛んでしまう。
そりゃぁ人体の神秘的な事ですから感動するのは当たり前として、その感動をぶしつけにドーンと押し付けられているようでもあり。
直接見せる事によっての感動狙いはちょっと安易な気もしました。
映画なのだから直接見せなくても感動させるほどの物語・演出・演技が有って然るべきなのでは。
それらはちゃんと有ったんだけど、そんなものは出産映像で軽く吹き飛ばされてしまったのかもしれない。