熱海殺人事件と蒲田行進曲 [2010年8月に観た映画]
『熱海殺人事件』
(1986・日本) 1h57
監督 : 高橋和男
出演 : 仲代達矢、志穂美悦子、風間杜夫、竹田高利、大滝秀治
『蒲田行進曲』
(1982・日本) 1h49
監督 : 深作欣二
出演 : 平田満、松坂慶子、風間杜夫、清川虹子
東劇《つかこうへい追悼上映》にて。
『熱海殺人事件』
犯人は事件に見合った犯人たるべし。が信念の刑事が、熱海で起きた殺人事件の容疑者を犯人たるべき人間へと導く。
この映画の雰囲気’80年代のギャグ漫画のよう。なんか懐かしい。なのでその世界にすんなり入っていける。
エンディングがダラダラしていて非常に残念ですが、これも’80年代の邦画って大体こんな感じだったのかもしれない。と懐かしいものを感じました。
今回も仲代さんはツボだった。変態中年お坊ちゃん警部役が面白すぎ。
変態とキレ者、紙一重の人物ですがその特異なキャラクターをあの顔で真面目に演じられるとおかしくてしょうがない。『天国と地獄』と併せて観たら面白さ倍増かも。
志穂美の悦っちゃん綺麗だった。アクション、キレがあってカッコイイ。
風間杜夫さんがウッチャンに見えて仕方なかった。コントでのウッチャンは風間さんが元ネタなのかもしれない。と窺い知れる所が多々有りました。
『蒲田行進曲』
銀幕のスター銀ちゃん、銀ちゃんの元カノ小夏、大部屋俳優のヤスの奇妙な三角関係。
普通なら有り得ない複雑怪奇な三角関係ですが、それぞれの人物の想いは熱い。暑苦しいくらい。そして泥臭い。
でもその滑稽なほどの暑苦しさ、泥臭さがないと成立しない話だろうし、それこそがこの映画の魅力なのだろうと思う。
『蒲田行進曲』でありながら舞台は蒲田ではなく京都・太秦。
映画撮影所が舞台って事でそこら辺は蒲田と太秦、松竹と東映がゴチャゴチャした感じのようで。
プリズン211 [2010年8月に観た映画]
『プリズン211』
"CELDA 211” (2009・スペイン=フランス) 1h50
監督・脚本 : ダニエル・モンソン
出演 : ルイス・トサル、アルベルト・アンマン、マルタ・エトゥラ、フェルナンド・ソト
就職先の刑務所の下見にやってきた男。
運悪く暴動が起き、刑務所内に取り残されてまう。
正体がバレれば死の危険が。男は囚人になりすまし脱出の機会を窺うのだった。
スペインのアカデミー賞と呼ばれるゴヤ賞で8部門獲得。
DVDスルーながら映画館で予告も流れていたので、もしかしたら隠れた名作なのかと。
アクション的な所を期待していましたが、質・量ともにアクションイマイチ。なのでモーレツに退屈しました。
しかしそもそもがアクション映画ではなく、スペイン国内の情勢や組織の腐敗などを盛り込んだ社会派サスペンスだったのかと。
価値観の逆転、立場の逆転。正義だと思っていたものが正義ではなかったり、悪と思っていたものが悪ではなかったり。そんな一筋縄ではいかない所と社会派な所が相まってゴヤ賞8部門の高評価につながっているのでは。
フェアウェル さらば、哀しみのスパイ [2010年8月に観た映画]
『フェアウェル さらば、哀しみのスパイ』
“L'AFFAIRE FAREWELL” (2009・フランス) 1h53
監督・脚本 : クリスチャン・カリオン
出演 : エミール・クストリッツァ、ギョーム・カネ、フレッド・ウォード、ウィレム・デフォー
東西冷戦時。西側諸国の重要機密をソビエトが入手している。
その情報をフランスに流しているのはフェアウェルと呼ばれるKGBの大佐だった。
ネタバレあり。
大佐の目的は金銭などではなく、祖国を変え、世界を変えたい。という想いだったわけですが、しかしそんな個人の想いは大国の思惑や大国間でのかけひきの前では利用され、利用され終わるとちっぽけなものとして片付けられてしまう。
スパイといっても派手な活躍があるわけではなく。地味に目立たぬように暗躍している。
大佐と大佐と接触するフランス側のスパイ(見習い?)との交流は、時に穏やかで普通のおじさんたちといった感じ。
しかし大佐の心の内には祖国を変えようという強い信念が有り、その信念に基づいた行動に次第に惹かれていく見習いスパイ。
それが結局は国家権力の前に・・・。
正に邦題の示すとおり、哀しみのスパイでした。哀しかった。
ベスト・キッド [2010年8月に観た映画]
『ベスト・キッド』
"THE KARATE KID” (2010・アメリカ=中国) 2h20
監督 : ハロルド・ズワルト
出演 : ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン、タラジ・P・ヘンソン、ハン・ウェンウェン、ワン・ツェンウェイ
隠れたカンフーの達人が少年にカンフーを教える。
ジャッキーの映画として観るとそういう映画。実際ジェイデン・スミスが主役でしたが。
少年がロマンスにときめいたり、生きる事の辛さを味わったりして成長する物語。
しかし、この映画で最もときめく所は、ジャッキーがカンフーの技だけではなくその精神を少年へ伝授する所で。感動でした。ジャッキーに「フォーカスッ!」って言われてみたい。
教わった少年がその成果を見せるカンフー大会。
どうなんだろう?少年同士の壮絶なド突き合い、しばき合いって。
天下一武道会みたい。
続編有るんだろうか?
そーっと『ドラゴンボール』になっていったら面白そう。
そーっと少年に尻尾生えてきたりして。
そーっと金髪になったりして。
で、集英社に訴えられたりして。
トレイター 大国の敵 [2010年8月に観た映画]
『トレイター 大国の敵』
“TRAITOR” (2008・アメリカ) 1h54
監督・脚本 : ジェフリー・ナチマノッフ 製作・出演 : ドン・チードル
出演 : ガイ・ピアース、サイード・タグマウイ、ニール・マクドノー、ジェフ・ダニエルズ
主人公は爆発物のプロ。
テロリストと取引の際、警察に捕まってしまう。
刑務所でテロリストの1人と懇意になった主人公はテロに加担していく事に。
テロリストはアメリカでの50台にも及ぶ同時バス爆発テロを計画していた。
ショウビズで紹介されて面白そうだなぁと思ってたら、アメリカではそれほどヒットせず、なので日本では未公開DVDスルー。
アクションサスペンスのようなので、多少難有りでもクライマックスでのアクションを期待して観ました。
が、クライマックスで尻すぼみの作品でした。
逆にそこに至るまでが面白かった。
どちらかと言うと地味めに物語は進行していきますが、スーダン、イエメン、フランス、イギリス、カナダ、アメリカと国際的に展開し、謎めいた主人公が謎めいた行動で興味をひく。
そして自爆テロ、宗教対立など重厚なテーマが絡み、サスペンスフルにクライマックスの同時バス爆発テロに突入していきます。その結末は・・・。
ネタバレあり。
コント?
みたいな結末でした。面白いっちゃ面白いけど。
アイデアの段階ではものすごいアイデア思いついた。と思ったんだろうけど、映像化してみたらコントになってしまった。
危険分子は全員抹殺。の観念から導き出されたのだろうか?それにしても唯一の犠牲者のバスの運転手さんがかわいそう。
終わり良ければ総て良し。とは逆で、終わりがグダグダになってしまったが為、全体像もグダグダな印象になってしまってとても残念。
脚本はスティーヴ・マーティン。
あのスティーヴ・マーティンじゃないよなぁと思っていましたが、あのスティーヴ・マーティンだった。
コメディだけじゃなく、アクション・サスペンス・スリラーの脚本も書くんだ。と意外に思うと共に、コントなオチになってしまったのもちょっと納得しました。
アダルト♂スクール [2010年8月に観た映画]
『アダルト♂スクール』
“OLD SCHOOL” (2003・アメリカ) 1h32
製作・監督・原案・脚本 : トッド・フィリップス
出演 : ルーク・ウィルソン、ヴィンス・ヴォーン、ウィル・フェレル、エレン・ポンピオ、ジェレミー・ピヴェン
30男3人組が社交クラブを開いた事による大騒動。
ウィル・フェレルが出てんだなぁ。って事で借りましたが、監督は『ハングオーバー』のトッド・フィリップスだった。
いくつになっても大人になりきれない男たち。を主人公にするのが特徴のよう。
社交クラブってのがよく分からない所でした。映画の中ではちょくちょく見かけますが。
しかもこの映画では大学生ではない、社会人が大学街で社交クラブを開いてバカ騒ぎしている。
それを大学側がよろしく思わなくて、色々とちょっかいを出す。
その関係性が概ね分からないので笑い所も限られる感じでした。
要はバカ騒ぎコメディ。やっぱりバカ騒ぎコメディ作らせたらアメリカ人が一番。
カラッとしてちょっとスケベで、臭くならない程度に感動も入れつつ90分ぐらいで上手い事話をまとめる。さすがだなぁと思いました。
お目当てだったウィル・フェレルはいつもと変わんない感じで。
それがやや浮き気味な感じもしないではなかったですが、クライマックスになるとそのパワーは頼もしい限りで、存分に暴れまくってくれる。
その分社交クラブ開設にあたってリーダー格で大活躍だったヴィンス・ヴォーンは、後半になるにつれおとなしくなってしまう。
いざって時に尻込みしてしまうタイプのようで興味深いキャラクターでは有りました。
ウィル・フェレル、DVDの特典映像では『アクターズ・スタジオ・インタビュー』のパロディで、ジェームズ・リプトンを演じたりして笑わせてくれます。
恋するポルノ・グラフィティ [2010年8月に観た映画]
『恋するポルノ・グラフィティ』
“ZACK AND MIRI MAKE A PORNO” (2008・アメリカ) 1h41
監督・脚本・編集 : ケヴィン・スミス
出演 : セス・ローゲン、エリザベス・バンクス、クレイグ・ロビンソン、ジェイソン・ミューズ
幼なじみのザックとミリー。生活難からポルノ映画を撮る事に。
ネタバレあり。
予想以上に下ネタ満載。そして予想外に純愛でした。
幼なじみであるが故に恋愛関係は有り得ない。と信じ込んでいたザックとミリー。
だから金儲けのためだけにポルノ映画も作れる。
と思っていたのに、いざ作ってみたらお互いの愛に気付いてしまう。
予想外だったのは純愛だったという事で、展開としてはHなラブコメの王道な感じで安心して楽しめました。
下ネタと純愛。相反する様でいて、実は相性がいいんだなぁと発見でした。
映画製作現場を舞台としたコメディでもあり。
そうなればケヴィン・スミスの独壇場で、映画ネタで笑わせてくれます。
最初は『スター・ウォーズ』をパロディにしたポルノ映画を作ろうとしますが、いくらケヴィン・スミスが『スター・ウォーズ』マニアだからといって、そこまでするのか。と思っていたら、やっぱり出来なかった。
マニアとしての良心が咎めさせたのだろう。と、その心の内を推察しました。
『ダイ・ハード4.0』で共演したジャスティン・ロングが意外な役で登場。その役以上に意外な低音ボイスの響きが印象的でした。
ケヴィン・スミスの新作は、こちらも『ダイ・ハード4.0』で共演したブルース・ウィリス主演のアクションコメディ『コップ・アウト 刑事(デカ)した奴ら』。
『コップ・アウト』にはなんとジェイソン・ミューズが出ていない!らしい。
ケヴィン・スミスの作品にジェイソン・ミューズが出ないなんてそんな事が有り得るのか?
と思ったら他にも出てない作品も有るようで。全作品に出ている印象だったんだけど。
ザ・コーヴ [2010年8月に観た映画]
『ザ・コーヴ』
“THE COVE” (2009・アメリカ) 1h31
監督・出演 : ルイ・シホヨス
出演 : リック・オバリー
日本にイルカを虐殺している漁村が在るという。活動家たちはその証拠を掴もうと行動する。
イルカの虐殺現場の衝撃と、それを盗撮によってカメラに収めた事。そしてアカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門で受賞した事によって話題を呼び、上映中止問題も起こった事によって更に話題を呼んだ作品。
イルカの虐殺、漁師側からすると虐殺ではなく漁の一部という事なんだろうか?
よく分からないけどあのシーンの映像はショッキングでした。
日本人だから日本人贔屓で観てしまうのだろう。と思ったけど、血に染まった入り江を見たらドン引き。
それは無いわ。と贔屓の思いもどこかへ無くなってしまいました。
この映画がほぼ活動家側からの主張で一方的に描かれているので、イルカを虐殺する行為の非道さはより強調されている。という事を差し引いてもあれは無い。
そのシーンが盗撮だった。という事が問題にもなっているわけですが。
それよりも気になったのが、空撮でも現場を押さえられている事。
元々屋根などの無い入り江でその行為は行われていたわけで、ならば現場を押さえるだけなら空撮だけでよかった様な。
それをわざわざ漁師たちの抵抗に遭い、命がけ(と思わせる)の行動によって盗撮を成功させる。
空撮を見た途端、それまでの全てはアピールとパフォーマンスなのだなぁ。と思いました。
自分たちの主張を通すためのアピールとパフォーマンス。我々の敵は凶悪で、我々の意志はこれほどまでに固いと言いたいような。
国際社会で主張を通すにはアピールとパフォーマンスが大事。と言われますが、この映画を作った人たちはそれに則っている。
ならば日本の漁師たちに彼らの主張を覆し、尚且つ入り江の映像を正当化させるだけの主張が有るのだろうか。
それが無いのなら入り江の映像を撮られた時点で、例え違法だったとしても既に勝負は決っしていたのだと思う。
ヤギと男と男と壁と [2010年8月に観た映画]
『ヤギと男と男と壁と』
“THE MEN WHO STARE AT GOATS” (2009・アメリカ) 1h34
製作・監督 : グラント・ヘスログ 製作・出演 : ジョージ・クルーニー
出演 : ユアン・マクレガー、ジェフ・ブリッジス、ケヴィン・スペイシー、スティーヴン・ラング
’70年代。ラブ&ピースな軍隊を夢見る男たちがいた。
現代。ラブ&ピースな思想を形を変えマインド・コントロールに悪用する輩がいる。
夢破れた男たちの物語。
その夢、ラブ&ピースな軍隊はなんともノー天気な夢で。でも実現していたら素敵な事で、今の世界は大分変わっていたんじゃないだろうかと思えます。
キラキラ目で敵の戦意を喪失。まだアメリカがアメリカの魅力に自信を持っていたという事だろうか。
アメリカが自信を失い疑心暗鬼に陥ってくると世界は混沌とし、男たちのノー天気な夢などはゴミ屑かの如く捨て去られる。
夢破れていく様をもっとシリアスに描けば、『ハート・ロッカー』級の高評価も得られたのでは。
と思えますが、本作はあくまで脱力系コメディに徹する。そこが良かった。面白かった。
夢破れた男たちがいて、世界は相変わらず混沌としているけど、でもまだ世界は終わりじゃない。そんな風に思える。
内容からすると、ベン・スティラー、ウィル・フェレル、スティーヴ・カレル、オーウェン・ウィルソンといった面々でも出来そうですが、そっちの方が興行的には成功したのかも。
その面子だともっと笑わせよう。という意識が前面に出てきてしまいそう。ちょっとおかしな人をかなりおかしく演じる。
本作の4人は、ちょっとおかしな人を真面目に演じている。
真面目に演じれば演じるほどズレが生じてきて独特な面白さが生まれる。
ジョージ・クルーニー、ジェフ・ブリッジス、ケヴィン・スペイシーのオスカートリオがその微妙なズレを見事に表現していて面白かった。
そんなちょっとおかしな人たちに時に共感し時にツッコミを入れる、一人だけオスカーノミニーもまだ(意外)のユアン・マクレガーも良かった。
ソルト [2010年8月に観た映画]
『ソルト』
“SALT” (2010・アメリカ) 1h40
監督 : フィリップ・ノイス
出演 : アンジェリーナ・ジョリー、リーヴ・シュレイバー、キウェテル・イジョフォー
CIA職員イブリン・ソルトにスパイの疑い。
ネタバレあり。
スパイと言うより人間殺人兵器でしたが。
予告を見て、これは『追いつめられて』じゃないんだろうか。と思っていましたが、『追いつめられて』から発想を膨らませて、ジェイソン・ボーンと
『MONSTER』を足した感じのような。
面白かったですけど、途中でネタバレな構成はどうなんだろう。ソルトがどっち側の人間かばらしてしまう。
そこ最後まで引っ張って欲しかった。
続編作りたそうな終わり方でしたが有るんだろうか?
『魔法使いと弟子』も作りたそうな終わり方だったけど、こっちの方が可能性は有るかも。更にジェイソン・ボーンな感じになりそうな。
アクションシーン良かった。ソルトの走り方がちょっと疲れ気味に見えるのが残念。運動不足?北朝鮮後は主にデスクワークに回ったんだろうか?
格闘シーンは元気いっぱい。得意技が三角蹴りのようで2回も披露。
編集はスチュアート・ベアード。
もう監督やらないんだろうか?
『エグゼクティブ・ディシジョン』も『追跡者』も面白かったのに。『スター・トレック』に手を出したのが失敗だったのかも。
監督作全ての音楽はジェリー・ゴールドスミス。ジェリー・ゴールドスミスの音楽が流れない映画は作る気がない。とか。
魔法使いの弟子 [2010年8月に観た映画]
『魔法使いの弟子』
“THE SORCERER'S APPRENTICE” (2010・アメリカ) 1h50
監督 : ジョン・タートルトーブ
出演 : ニコラス・ケイジ、ジェイ・バルシェル、テリーサ・パーマー、アルフレッド・モリナ、モニカ・ベルッチ
千年を超える魔法使い同士の争いが現代のニューヨークで決着を迎えようとしている。
アメリカでは思ったよりヒットしなかったみたいで。
なのでそれほど期待しないで観たらそんなに悪くなかった。
いかにもジェリー・ブラッカイマー製作のファミリー向けファンタジーアクションアドベンチャー。
アメリカ人が好きそうな感じで大ヒットしてもおかしくはないと思うけど。
ちょっと師匠(ニコラス・ケイジ)が弟子(ジェイ・バルチェル)に甘いなぁ。と思う所は多々有ったけど、それが原因とは思えない。
アルフレッド・モリナの悪役が飽きられた?って事も無いだろうし。
3Dじゃないなら、まあDVDでいいか。な感じを持たれてしまったのだろうか。確かにまあDVDでいいような気もするけど。
これがきっかけでなんでもかんでも3Dにしてしまえ。な傾向が強まるのが心配。
CG多め、盛り沢山だけど、他のCGだらけの映画よりは気にならなかった。そこらへん個人的には好印象。
魔法を使う際にCGが使われるので、魔法なら仕方ないと思える。
ヒロインの人、家に帰ってallcinemaを見るまでずっと『トワイライト』のクリステン・スチュワートだと思ってた。
テリーサ・パーマーって誰?そんな人出てた?と思ったらヒロインの人だった。
双子?では無いようです。が、そっくり。
踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! [2010年8月に観た映画]
『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』
(2010・日本) 2h21
監督 : 本広克行
出演 : 織田裕二、深津絵里、柳葉敏郎、小泉今日子、小栗旬、森廉
湾岸署引越しのどさくさに紛れて拳銃が盗まれた。しかしそれはある計画の一部にすぎなかった。
湾岸署の御馴染みのメンバーが帰ってきました。
久し振りだけど以前と変わらず。アットホームな雰囲気でワイワイガヤガヤ。
前半はそんな感じで面白かった。このまま特に事件が起きなくてもいいんじゃないだろうか。と思ってしまうほど。
実際問題としてそういうわけにはいかず。事件は深刻な状況に向っていきます。
正直な所、後半はイマイチでした。無理矢理事件を大きくしているような。
御馴染みのキャリアとノンキャリアの対立。その中での青島刑事と室井さんの関係。そこを描いていかないといけないのは分かるのですが。
事件を大きくしないとその重要性が薄れてしまうのかもしれないし。
思うにこの映画の問題として、シリーズとしての方向性が見えてこない。というのが有るのかも。
このまま湾岸署の愉快な人たちの愉快な騒動で半永久的に続けていくのか。
それはそれでいいけど。面白いし。
それともどこかの終着地点を目指して終わりのある物語とするならば、この映画の意味はどこら辺に有ったのか。それが分からない。
室井さんが湾岸署の愉快な人たちとは全く別の所、政治に近い世界で一人孤独に戦っている。
ほとんど目立たなかったですが、一番重要だったのはそこだったのかもしれない。
リンクネタの多さは相変わらずで。『踊る』以外の本広作品からも流れ込んでくる。しかも『ガンダム』からも流れてきてる。
もはやカオス寸前。
カンフー使いの王さんは恐らく『少林少女』。一番面白かった。失敗作だった『少林少女』がこんな所で生かされるとは思わなかった。
犯人の一人を演じた森廉さん。最後の顔のアップで分かりましたが、この方昔、織田さん主演の『お金がない!』で織田さんの弟役を演じていた子役の方。
で、『踊る』のドラマの1話にも出ていた。
その少年が成長して犯人になった。というリンクなのだろうか。
借りぐらしのアリエッティ [2010年8月に観た映画]
『借りぐらしのアリエッティ』
(2010・日本) 1h34
監督 : 米林宏昌
声の出演 : 志田未来、神木隆之介、三浦友和、大竹しのぶ、樹木希林、竹下景子、藤原竜也
小人のアリエッティと人間の翔。出会ってはいけない二人が出会ってしまった。
映画を観終わっての第一印象は、小さくまとめちゃったなぁ。
といった感じでした。良質なアニメーション作品ではあったけど。
しかし後々考えてみるとこれは深いんじゃないかと。
小人と人間。分かり合える事は出来たとしても、共存する事は出来ない。
それは概ね人間側に問題が有るためで。
人間とはとかく支配する側に立ちたがる。だから共存する事は不可能。
それでいいのか人間。
ってメッセージが込められていたのでは。
で、この作品は結局何だったのかと考えると、小人なんかいない。と決めつけるより、小人がいるかもしれない。と思った方が世界は豊かになり、小人と共存するためには何をするべきなのか。を考えるきっかけを作る。
そういった作品だったのかと。
『もののけ姫』でもあり、『トトロ』でもある。ジブリらしい作品。
『トトロ』と言えば、本作のお手伝いのハルさん。
あの人って『トトロ』のメイの将来。って感じで観てました。
メイは5月(May)。だから、ハル(春)さん。
天真爛漫な感じとか、思い立ったら一直線な感じとか、メイそのもの。
なので本作は『トトロ』的な、のどかなファンタジーとして終わるのかと思ったのですが。
そこらへんは現代的に物事を考えると、のどかなファンタジーは作れない。という事なのかと。
珍しく主人公のお母さんがオバちゃんキャラだった。
ジブリのお母さん。と言うと清楚、もしくはその逆で活発。どちらにしろ美形。のイメージだったんだけど。
本作のお母さんは見た目も性格もオバちゃんだった。
アリエッティ。映画を観るまでは何の不思議も持たなかったですが、映画の世界観に触れると不思議。
名前が外国名。
日本語喋ってんのに。でも生活様式は洋風。
アリエッティたちの何代か前の祖先がヨーロッパのどっかから渡って来た。という事なんだろうか。
そういえばアリエッティのお父さんの鼻は外国人っぽい。
老人と海 ディレクターズ・カット版 [2010年8月に観た映画]
『老人と海 ディレクターズ・カット版』
(2010・日本) 1h38
監督 : ジャン・ユンカーマン
出演 : 糸数繁
与那国島。時は1989年。
バブルも真っ盛りの頃、南の島では自然と共にシンプルな暮らしを営んでいる人たちがいた。
映画もシンプルに巨大カジキを追い続ける82歳のおじいさん、長年連れ添ったおばあさん、島の人たちの暮らしぶりを淡々と映し出します。
シンプルな暮らし。素晴しいです。力強いと言うか。
弱っちく俗世にまみれて生きてきた自分には出来そうな気がしない。
その場所に生まれたから。って事は有るような気がします。
おじいさんも東京のど真ん中に生まれていれば違う人生だったのかもしれない。バブルに浮かれていたのかも。
環境が人間を形成していくのだろうか。
北の雪国で生まれていれば立派なマタギに。
しかし、なんなんだろう日本。南の島も有り、雪国も有る。不思議な国。
無知との遭遇 CLOSE ENCOUNTERS OF THE STUPID [2010年8月に観た映画]
『無知との遭遇 CLOSE ENCOUNTERS OF THE STUPID』
(2010・日本) 1h30
監督・脚本 : 合田隆信
出演 : ロッシー、千原ジュニア
テレビ番組のロケで訪れた村で宇宙戦争に巻き込まれる野性爆弾ロッシー。
ロッシーさんは本当に宇宙戦争が起きていると思っています。そして自分が選ばれた勇者だとも。
言わばドッキリ。
幼稚園児級のピュアーさを持つロッシーさんを実験観察するドキュメンタリーとも言える。
ドッキリの仕掛けがもう一つ物足りない所では有りましたが、ロッシーさんの純粋さは感動的でもありました。
これを映画と言うのはどうかと思いますが、言ったもん勝ちで。
ただ、テレビのバラエティ番組とも違う。一番違うのはツッコミが無い。ロッシーさんボケっ放し。
ツッコミが入ればもっと面白くなった気がします。
ドッキリで思い出すのははめちゃイケのグッチョン・スカイウォーカー。あれは笑った。
こちらも映画化して欲しい。
神保町花月にて。
神保町シアターではまだ映画を観た事がないのに、まさか花月で先に観るとは思っていませんでした。
座席は前に倒すのではなくて、スライドさせる方式。最初分からなくて壊れてるのかと思った。
体動かすと結構ギィーギィー言うのであまりよろしくない。神保町シアターの方も同じ座席なのだろうか。
今ならもれなく上映終了してから吉本の芸人さんの10分ぐらいのトークショーが付いてきます。
あまり人数が少ないと芸人さんのテンションも上がらないようです。
この日は11人。そうなると客いじりでもしなきゃやってられない感じで。トークショーと言うよりは雑談みたいな感じでした。