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追想 [タ行の映画]

追想を観た。池袋シネマ・ロサにて。


1962年、イギリス。一組のカップルが迎えた新婚初夜。そこで起きた事が二人の運命を変える。

新婚初夜に一体何が? と興味津々で観たが、そこまで尾籠な話ではなくて。若さゆえの頑なな思い込みとか、相手を受け容れられない不寛容さだとかが時に自分の人生も他人の人生も変えてしまう事が有りますよ。という事だった。つぐないと同じ原作者という事で共通する所が有るように思った。

頑なさだとか不寛容さだとかは若さゆえという所も有り、様々な経験を経て他人を許せたり受け容れることが出来るのだろうし。それは1960年代だったからという事ではなくてもっと大昔から人間が同じように繰り返してきたことなのではないだろうか。そしてこの先人間が生存し続ける限りずっと同じことを繰り返していくのだろうと思う。そういうものなのだからこの映画の二人をどちらが悪いだとかお互い悪いだとか責める事は出来ない。

女性にとっての異性への思い込みだとかは父親からの影響が強いのではないだろうか。本作の場合父親が鬼畜なクソ親父なのかと一瞬疑ったけど、そういう事ではなくて逆に娘にとって反抗を許されない神聖なものに近い存在であったから父親を含む異性をいかがわしい行為の許されない存在にしてしまったんじゃないだろうか。
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ダイバージェントFINAL [タ行の映画]


Allegiant – ポスター( The Divergentシリーズ) 24

『ダイバージェントFINAL』
"THE DIVERGENT SERIES: ALLEGIANT" (2016・アメリカ・2h00)
監督 : ロベルト・シュヴェンケ
出演 : シェイリーン・ウッドリー、テオ・ジェームズ、ジェフ・ダニエルズ、マイルズ・テラー、アンセル・エルゴート、ゾーイ・クラヴィッツ、オクタヴィア・スペンサー、ナオミ・ワッツ




去年の9月に観た。

ダイバージェントシリーズ3部作の3作目。構想としてはこの3作目を前後編にして計4作品の予定だったけど、本作が思っていたほどヒットしなかったので後編は製作されずこれで打ち切りという形になったんではなかったか。
それでも一応話としては完結していたと思うけど、後編が有る前提で作られているので次への布石を残してのシリーズ完結で、そのために不思議なラストシーンになっていてそれが面白かった。
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ドクター・ストレンジ [タ行の映画]


UK版ポスター ドクターストレンジ DOCTOR STRANGE uk1 [並行輸入品]

『ドクター・ストレンジ』
"DOCTOR STRANGE" (2016・アメリカ・1h55)
監督・原案・脚本 : スコット・デリクソン
出演 : ベネディクト・カンバーバッチ、レイチェル・マクアダムス、ティルダ・スウィントン、キウェテル・イジョホー、マッツ・ミケルセン、ベネディクト・ウォン、ベンジャミン・ブラット






天才外科医スティーヴン・ストレンジは自らの過失の交通事故で大怪我を負い外科医として再起不能となってしまう。復活を期して向かったチベットで修行し悪と戦うスーパーヒーロー、ドクター・ストレンジとなった。



マーベルコミックヒーロー映画の新キャラクター。
東洋思想(?)、チベット仏教(?)を取り入れ武術を使う。これまでのマーベルヒーローとは異質なキャラクター。
思想を持つ(?)、悟りを開く(?)事で強力な力(魔術?)を得てヒーローとなるがその思想、悟りが結局何だったのか理解出来ずもどかしかった。
多分この風変わりなヒーローの一番肝心な所であり、面白い所でもあるのだろうと思うが、ただ単に修行して強くなった。としか理解できない自分の理解力の無さももどかしい。

レイチェル・マクアダムスが美人だったのはとてもよく理解できた。

太陽の下で -真実の北朝鮮- [タ行の映画]



『太陽の下で -真実の北朝鮮-』
"V PAPRSCCH SLUNCE" (2015・ロシア=チェコ=ドイツ=ラトビア=北朝鮮・1h50)
監督 : ヴィタリー・マンスキー



北朝鮮、平壌に暮らす3人家族の日常を映したドキュメンタリー。しかし、その日常風景には北朝鮮当局による演出が介入していた。



外国人監督によるドキュメンタリーを北朝鮮当局は自分たちの正当性をアピールするために利用しようとするがそれがかえって自分たちの胡散臭さを露わにしてしまう。

少女が最後に流した涙の意味は本当の所は全く分からない。ただ単に体調か機嫌によるものなのかもしれない。それを何か意味ありげに見せたのは、自分の意図するドキュメンタリーを撮らせてもらえず、プロパガンダとして利用された監督の意地であり復讐でもあるのではないか。

監督と北朝鮮当局の間で起こった事で一番とばっちりを受けたのは撮影対象となった家族だろうと思う。
もし当局の思惑通りの映画となっていたらあの家族の将来は安泰であったかもしれない。でも映画は当局の意に反するものとなり、その存在自体すら認められないものとなった。その事で家族に何かしら害が及ぶ事は無いだろうけど、安泰の将来が失われてしまったのは可哀想な気もする。
でも北朝鮮自体の将来がどうなるかも分からないし、分からないのは世界全体がそうだけど。もし北朝鮮がどうにかなった時に今回の事が家族にとって幸運だったりするのかもしれない。



介入が及んでいないドキュメンタリーの部分も有るのだろうと思う。その中では少女が通う小学校での反日教育の徹底ぶりが凄かった。あれだけの事をされたら反日思想が骨の髄まで浸み込むだろうと思う。
中国や韓国でもあんな感じだったりするんだろうか。



少女が献花するシーンでイマジナリーラインを超えていた。あれだけはっきりと超えたのを見たのは初めてかもしれない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%B3%E5%AE%9A%E7%B7%9A

ダーティ・グランパ [タ行の映画]


Dirty Grandpa [DVD] [2016] by Robert De Niro

『ダーティ・グランパ』
"DIRTY GRANDPA" (2016・アメリカ・1h42)
監督 : ダン・メイザー
出演 : ロバート・デ・ニーロ、ザック・エフロン、ゾーイ・ドゥイッチ、オーブリー・プラザ、ジュリアン・ハフ、ダーモット・マローニー、ジェイソン・マンツォーカス、アダム・パリー、ダニー・グローヴァ―






結婚を間近に控えた孫と長年連れ添った妻を亡くした祖父がフロリダへの小旅行に出掛ける。自由の地フロリダで羽目を外す祖父とそれに振り回される孫。次第に孫のそれまでの人生哲学が崩壊していく。



思っていた以上に下ネタ満載。そして下品。下ネタに下品も上品も無いけどもあからさま過ぎるのはやっぱり下品ではないかと思う。
そのノリに最初はついていけなかったけど、ザック・エフロンのみつばちからは楽しめた。ザック・エフロンがあれだけ吹っ切っているのにこっちが引いていては申し訳ない。
ザック・エフロンはデ・ニーロ顔真似も一瞬だけしていた。



コメディとしてはやや冗長というか、一つのシーンを引っ張り過ぎてる様な所も有った。でも概ね面白かった。

クライマックス後のしんみりとしたシーンで前フリ無しで突如出てくるアンドレ・ザ・ジャイアントネタ。アンドレ知ってるから面白かったけど、なんのこっちゃ分からない人の方が多分多いんじゃないかと思う。
あれは日本語字幕においての意訳だったりするんだろうか。

老人プレイにおいては老人のデ・ニーロにしても自分より上の世代を演じてプレイしているという事ではないのだろうかと想像する。


新日本プロレスリング 最強外国人シリーズ 大巨人伝説アンドレ・ザ・ジャイアント DVD-BOX

東京ウィンドオーケストラ [タ行の映画]



『東京ウィンドオーケストラ』
(2016・日本・1h15)
監督・脚本 : 坂下雄一郎
出演 : 中西美帆、小市慢太郎、松木大輔、星野恵亮、遠藤隆太、及川莉乃、水野小論、嘉瀬興一郎、川瀬絵梨、近藤フク、松本行央、青柳信孝、武田祐一




鹿児島県屋久島。町役場の観光課が東京から有名オーケストラを呼ぶが来たのは楽団名が一文字違いの音楽好きの素人たちだった。



仕事は出来るがやる気のない美人だけど無愛想な役場の女性職員が一応主人公。ちょっと応援しづらいタイプ。
感情もそれほど表には出さない。そんな彼女が物語が進むにつれ感情丸出しで懸命になるというのが一つのパターンではあるだろうけど。
本作の場合は感情丸出しという程では無かった。あくまでクール。クールでありながらそれまでの枠からははみ出す。
坂下監督は『神奈川芸術大学映像学科研究室』を撮った人で、それならば本作のあくまでクールな感じも納得。



そもそもの自分たちが有名オーケストラに間違えられていると誰一人気付かなかった。っていう所が無理があると思う。
呼んだ方も人数の確認してないし。



役場の課長役の人が良かった。ほんの少しだけカールスモーキー石井さん似。

米米久し振りに聴いた。今の今までウィキペディアを見るまで博多めぐみさんは女性だとずっと思っていた。

ドント・ブリーズ [タ行の映画]


ポスター/スチール 写真 アクリルフォトスタンド入り A4 パターン2 ドント・ブリーズ 光沢プリント

『ドント・ブリーズ』
"DON'T BREATHE" (2016・アメリカ・1h28)
製作・監督・脚本 : フェデ・アルバレス
出演 : ジェーン・レヴィ、ディラン・ミネット、ダニエル・ゾヴァット、スティーヴン・ラング









アメリカ、デトロイトで泥棒稼業に手を染めている3人の男女。自分たちのルールに則って犯罪を重ねていたが過疎地区に住む盲目の老人宅に大金が有るという情報を得てそのルールを破る。家庭の事情を抱える女性は最後の仕事と決め老人宅に忍び込んだ。



ネタバレ有。



その老人がめちゃくちゃ強かった。という事だけで88分とは言え一本の映画として持つのだろうか。と思っていたがそれだけではなく他の仕掛けも有った。
それによって善悪の境界を曖昧にする効果も有った。

一軒家を舞台とし、主に四人の登場人物、一人減り、一人増え、一人減り、一人減る。そして一匹。限定空間で限られた少数の登場人物でグイッと引き込ませる演出が力強い。



盲目の老人がなぜ若い女性を誘拐出来たのか。それは女性を家に呼び寄せて、女性には罪の意識も有っただろうし。で、そのまま監禁といった所だろうか。

ドラゴン×マッハ! [タ行の映画]


SPL2 : 殺破狼 II 香港映画OST

『ドラゴン×マッハ!』
"殺破狼II" (2015・香港=中国・2h00)
監督 : ソイ・チェン
出演 : ウー・ジン、トニー・ジャー、サイモン・ヤム、マックス・チャン、ルイス・クー







人身売買組織への潜入捜査中の刑事の正体がばれ組織の支配下にあるタイの刑務所に囚われる。その刑務所の看守は娘の病気の治療のため大金を必要とし、そのため汚い仕事に手を染めようとしていた。
しかし、2人の男の正義が燃え上がる時はやってくる。



2005年の香港映画『SPL/狼よ静かに死ね』の2作目だとは知らず、冒頭にスクリーンに出たSPLの文字でそうだと分かった。続編ではなく2作目という事。
サイモン・ヤム、ウー・ジンは1作目にも出ていたという事など、1作目の事をほとんど覚えていなかったが関連としては狼ぐらいだと思うので特に問題は無かった。

とりあえずトニー・ジャーとウー・ジンのアクションに期待。しかし、館内ロビーの壁に張られていた本作の雑誌の紹介記事をぼーっと眺めていると何やらその二人よりもマックス・チャンが凄いと。
でもそうは言ってもトニー・ジャーとウー・ジンだろうと思って観たら、マックス・チャンが凄かった。当然トニー・ジャーもウー・ジンも凄いんだけど、2人とはベクトルが違うというか、スマートでクール、それでいてアクションは超絶というカッコよさ。
スーツが似合うし。クライマックスではいつの間にかジャケットを脱いでいたけど多分脱ぐ仕草もカッコ良かったんだろうなあと想像する。



物語はドラマチックがてんこ盛りといった感じ。あまりに盛り過ぎてアクションシーンに支障が出るほどだったと思う。特にクライマックスシーンではこちらとしてはアクションを見ていたいのにドラマチックが何度も挿入されて邪魔に思えてくる。

刑務所内でのウー・ジンの携帯アンテナ探しin暴動はワンカット(風?)なので邪魔される事なく気持ちよく観れた。



他の映画なら死んで当たり前の怪我でも本作では死なない。人間って結構丈夫なんだなと勘違いしてしまいそうだけどそれは間違いでやっぱり死んで当然の怪我してる。



サイモン・ヤムの台詞で「後から振り返れば間違った事は正しい時に起きている」というのが有った。なんだかとても良い事を言っているような気がする。そのように振り返れる現在が大事と解釈。

トムとジェリー すくえ!魔法の国オズ [タ行の映画]



『トムとジェリー すくえ!魔法の国オズ』
"TOM & JERRY: BACK TO OZ" (2016・アメリカ・1h20)
監督 : スパイク・ブラント/トニー・セルヴォーン
声の出演 : 佐藤せつじ、堀絢子、酒井恭子、岩崎ひろし、小形満、石住昭彦、茶風林、小桜エツコ



魔法の国オズから帰ってきたドロシーとトムとジェリーとトト。しかしドロシーたちが西の悪い魔女を倒した事によってオズは危機を迎えていた。その危機を救うためドロシーたちは再びオズに向かう。




冒頭にオズでの冒険のダイジェストが流れてどういう事なんだか分からなかった。『ミッション:インポッシブル』みたいにこれから起こる事が予告されているのかと思った。
本作はドロシーたちがオズでの冒険から帰ってきた所から始まっている。という事はすぐに分かった。

本作は実は2作目で、冒頭のダイジェストは1作目『トムとジェリー オズの魔法使』での冒険だという事は後で調べて分かった。

その1作目の内容は恐らく実写ミュージカルの『オズの魔法使』に近いんだろうと予測して、本作が2作目であってもそんなに混乱はしなかった。



実写ミュージカル『オズの魔法使』の続編としても成立している作品だと思う。その分トムとジェリーのアニメ作品としては今イチなような気がした。それなりにトムとジェリーも活躍はするが。

それとアニメーションとしての面白さもあまり感じられなかった。劇場用として作られたのかは分からないけど、劇場用アニメとして期待するとガッカリする。
エンドロールで絵コンテだか原画だかの映像が流れる。その時点での絵はとても良いのに(動きは分からない)それが最終形になるとなんか残念な感じになってしまう。



ドロシーたちが再度竜巻でオズへと向かう時に竜巻で牛が飛んでなかった。てっきり竜巻と牛はセットがお約束なのかと思っていた。牛の代わりに豚が飛んでいたような。



オズにいるネズミの声が『クレヨンしんちゃん』のミミ子くんだった。
最近『クレヨンしんちゃん』であんまりミミ子くんを見ない。アクション仮面はそれなりに出てるけど。




手紙は憶えている [タ行の映画]


ポスター/スチール 写真 アクリルフォトスタンド入り A4 パターン2 手紙は覚えている 光沢プリント

『手紙は憶えている』
"REMEMBER" (2015・カナダ=ドイツ・1h35)
監督 : アトム・エゴヤン
出演 : クリストファー・プラマー、マーティン・ランドー、ブルーノ・ガンツ、ユルゲン・プロホノフ、ディーン・ノリス、ヘンリー・ツェーニー








一度眠ってしまうと起きた時には大半の記憶を失ってしまう老人。70年前のアウシュビッツ収容所で家族を殺し現在は名前を変えているドイツ人兵士への復讐のため旅に出る。記憶の頼りになるのは同じくアウシュビッツで家族を失った男が書いた手紙。老人はその手紙に書かれた指示通りに行動する。



ネタバレ有。



記憶を失ってしまう設定にハラハラしつつ、でも老人はなんとかなるだろう的にのんびりしていてそこが面白かった。
しかし老人は正当防衛ながら殺人を犯してしまい、これはどんな決着を付けるんだろうと色々と考えながら観て。その決着はなかなかの衝撃だった。

復讐者にはそうするしか方法が無かったとは言えかなり意地の悪い復讐劇。意地は悪いが嫌な感じではなかった。言い換えれば巧妙で、その巧妙なオチがミステリーとして秀逸だった。

ダゲレオタイプの女 [タ行の映画]



『ダゲレオタイプの女』
"LA FEMME DE LA PLAQUE ARGENTIQUE" (2016・フランス=ベルギー=日本・2h11)
監督・脚本 : 黒沢清
出演 : タハール・ラヒム、コンスタンス・ルソー、オリヴィエ・グルメ、マチュー・アマルリック



世界最古の撮影方法ダゲレオタイプに執着する写真家。実の娘をモデルにしているが長時間の露光を必要とする撮影には長時間の拘束が必要だった。写真家の助手はダゲレオタイプの写真に魅力を感じながらも娘にも惹かれていた。3人の想いが交錯する中ある事故が起こる。



日本の怪談話をベースにしている。とかいう話を聞いた様な気がしていたのでそんな感じだなあと思いながら観ていた。
情念が重要なんだろうと思う。長時間を要する撮影によって情念までが写真に写り込み、写されたモデルが実体を失ってからもその情念がこの世をさまよい、生きている人間に悲劇をもたらす。



オールフランス人キャスト、オールフランスロケ。知らなきゃ監督もフランス人と思うかもしれない。

小さな園の大きな奇跡 [タ行の映画]



『小さな園の大きな奇跡』
"五個小孩的校長" (2015・香港=中国・1h52)
監督・脚本 : エイドリアン・クワン
出演 : ミリアム・ヨン、ルイス・クー、ホ・ユエンイン、ケイラ・ワン、フー・シュンイン、ザハ・ファティマ、カン・ナヤブ



有名幼稚園の園長だった女性が心労からリタイアするがニュースで知った閉園の危機にある幼稚園の園長になる。5人しかいない園児に最良の教育をと奮闘努力するが閉園の時期が近付く。



さすが香港映画と言うべきか、感動を全力でぶつけてくる。音楽も感動を煽る。まさかギロチンまでも感動の道具にするとは思わなかった。
感動の押しつけに抵抗を感じてしまう自分には合わない作品だったけど、でも香港映画だとなんか嫌いにはなれない。

超高速!参勤交代 リターンズ [タ行の映画]


「超高速! 参勤交代リターンズ」オリジナル・サウンドトラック

『超高速!参勤交代 リターンズ』
(2016・日本・1h59)
監督 : 本木克英
出演 : 佐々木蔵之介、深田恭子、西村和彦、寺脇康文、六角精児、柄本時生、知念侑李、伊原剛志、陣内孝則






江戸からの帰途、自藩で一揆が起きた事を知る殿様一行。幕府に知られるより先に戻り事態を収拾しなければ藩が取り潰しになる事は明らかだった。



前作『超高速! 参勤交代』からの続き。きっと本作の冒頭に前作のおさらいが有るはずと見込んでいたが、おさらい無かった。
覚えている事はそれほど多くはなかったけどどうにかなった。んじゃなくて途中から内容そっちのけで菊千代見てた。菊千代だけを見ていたと言っても過言ではない。深キョンも見てたけど。でも菊千代。


菊千代を見ていると必然的に柄本時生さんも見る事になるけど、菊千代の扱いに慣れているというより菊千代に信頼されているようでかなり羨ましい。



陣内孝則さんの悪役っぷりが良かった。



池袋シネマ・ロサにて。2016年9月の中頃。某アニメ映画が大ヒット大フィーバー中でロサも賑わってた。

トレジャー オトナタチの贈り物。 [タ行の映画]



『トレジャー オトナタチの贈り物。』
"COMOARA" (2015・ルーマニア=フランス・1h29)
監督・脚本 : コルネリュ・ポルンボイュ
出演 : クジン・トマ、アドリアン・ブルカレスク、コルネリュ・コズメイ



近所の顔見知りから曽祖父が埋めたとされるお宝を掘り出す事への協力を請われた男。共に生活の苦しい二人はその宝探しに賭ける事にした。



ネタバレ有。



ルーマニア映画。何かの本作に関する記事で同じルーマニア映画の『4か月、3週と2日』に触れられているのをチラッと読んだような気がしていたので本作はその『4か月、3週と2日』の監督の作品だと思い込んで観ていたが全然別人だった。
でもそれが意外と良かったのかも。大人たちのお宝探しという事でドタバタなコメディを予想していたりもしたけど全然ドタバタしていなくて。で、期待外れだったかというと『4か月、3週と2日』の印象も有ったので、同じ様に静かな作品なんだと納得して観られた。



お宝探しの協力を請われた男がそれに関して奥さんを含め他の人に丸っきりオープンなのが意外だった。上司にも素直に話したけど信じてもらえず。
大体のパターンとして秘密で行って、秘密にしているから危機を迎えたり、失敗してしまったりとかで。
思うにオープンにしていたからこそ男たちにハッピーエンドが訪れたんではないか。言わば正直者が馬鹿を見ない映画。それは映画として物語としては面白みに欠けてしまうのかもしれないが、後味は決して悪くなくこういうのも全然有りだなあと思った。

チリの闘い [タ行の映画]



『チリの闘い 第一部 ブルジョワジーの反乱』
"LA BATALLA DE CHILE: LA LUCHA DE UN PUEBLO SIN ARMAS - PRIMERA PARTE: LA INSURRECIN DE LA BURGUESIA" (1975・チリ・1h36)
監督 : パトリシア・グズマン

1970年に選挙によって誕生したチリの社会主義政権。1973年3月に行われた議会選挙によって右派は過半数の議席を獲得するが政権奪取までには至らなかった。そして政権の転覆のため実力行使へと移行する。



チリの歴史について全く不勉強のまま、しかも寝不足状態で3部作の一気観を。
メガシャキを用意して映画の途中で初めてメガシャキを飲んだら効き目が有った。目がシャッキリとまではいかなかったけど眠気は無くなって一応ちゃんと観れた。



チリがかつて社会主義国だったという事も知らずに観たので最初は内容がちんぷんかんぷん。どっちが右派でどっちが左派なんだか。そもそも右派と左派の意味がよく分かってなくて(今も分かってない)どうなる事かと思ったけど、次第になんとなく薄らぼんやりではあるものの、社会主義と資本主義による東西冷戦が背景にあって、政権転覆には裏でアメリカ(CIA)が暗躍しているという事が描かれているのも分かってきた。

社会主義政権以前に苦しめられてきた労働者たちが社会主義を支持し、それまで恩恵を享受してきたブルジョワたちが反対している。そこにアメリカは揺さぶりをかけてくる。

選挙による右派の政権奪取には失敗したけど、過半数の議席獲得がその後じわじわと効いてくるのが政治の世界だなあと思った。
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『チリの闘い 第二部 クーデター』
"LA BATALLA DE CHILE: LA LUCHA DE UN PUEBLO SIN ARMAS - SEGUNDA PARTE: EL GOLPE DE ESTADO" (1976・チリ・1h28)
監督 : パトリシア・グズマン

1973年6月に軍によるクーデター未遂事件が起きる。政府は今後の対策をとるが思うようにはいかず3か月後の9月11日に再びクーデターが起こりピノチェト将軍による軍事政権が生まれる。



第二部でも最初はちんぷんかんぷん。次第になんとなく分かった様な気にはなったがそれは怪しい。
第一部は社会の状況や動静をチャプター毎に描く構成だったけど、二部では軍部を中心に不穏な空気が高まり、やがてそれがクーデターへとつながってゆく様を映し出している。

映画の最後、社会主義国であった時の大統領、アジェンデ大統領のスピーチがとても良い事を言っていたような気がするんだけど、全然憶えてないという。



途中、メガシャキをちびちび投入。
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『チリの闘い 第三部 民衆の力』
"LA BATALLA DE CHILE: LA LUCHA DE UN PUEBLO SIN ARMAS - TERCERA PARTE: EL PODER POPULAR" (1978・チリ・1h19)
監督 : パトリシア・グスマン

1970年の社会主義政権誕生から苦難の道のりは続くが政権を支持する民衆は団結して苦難を乗り越え、理想の社会を自分たちの手で作ろうとしていた。



第二部の終わりで軍事政権となり、その後どのような事が起きたのかが映し出されているんだろうと思ったが、軍事支配のもとでそういった映像を記録する事が自由に出来るはずもなく。この第三部では社会主義政権の誕生と、そこで生きる人たちの姿が映し出されていた。



本作の映像を観る限りでは誰もが平等な理想の社会は作り出されようとしていたんだと思える。社会主義に全く問題が無いとは言えないんだろうけど、とりあえずそこで生きる人たちには希望が有って。それを握り潰したのがアメリカであると。
一方の大国であるソビエトはその時何をしていたんだろう。というのは気になる所。



インタビューに答えるチリの人たちが社会の事や政治の事について皆が自分の意見を持っているのがすごいなあと思った。意見を持っている人がインタビューに選ばれているだけなのかもしれないが。
女性の意見が少ないのは当時がまだそういう時代だったという事で。

3作品を通して何かを訴える時には話術がとても大切なのが分かった。
言葉ははっきり明確に、大きな声で、言いよどむ事無く。それだと内容が理解出来なくても聞き入ってしまい納得したような気分になってしまう。



メガシャキ投入しなくても大丈夫だった。



3作品の一気観で内容はあまり理解出来ていないが、それぞれ別々に観てたらもっと分かんなかっただろうと思う。
一気に観たという事だけを今後憶えてるのかもしれないが、そういう作品も滅多に無いし、有ったとしても観なかったりするだろうし、とりあえず観て良かった。
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