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『カラオケ行こ!』『ゴッドランド/GODLAND』 [映画]

『カラオケ行こ!』 2023年、日本、1時間47分。を観た。
ヤクザが中三男子にカラオケ上達のアドバイスを求める。

今年1月公開。配信も始まったけど多分配信だとなかなか観ないので丸の内TOEIでまだ上映されていたので観た。何年か前ならハリウッド大作映画が軒並み劇場公開されていたゴールデンウィーク興行で観たい作品が少なくて困る時が来るとは思わなかった。これから洋画は配信で観る機会が増えるのかもしれない。

評判の良い事は知っていて確かに面白かった。ただなんかスッキリしないのは何故かと考えると、ヤクザを都合のいい存在にし過ぎな様に思えたからだと思う。
普段はどの様な事で何をして生計を立てているのか。金ヅルに食い付いたら骨の髄までしゃぶりつくすのがヤクザ稼業のイメージだけどそういうダーティーな部分は一切描かれない。おっかないけど面白くて実は優しいおじさんたちという言わばファンタジーヤクザ。近年の日本映画が時代劇も戦争もファンタジーにしちゃったけど遂には極道までもファンタジーにしてしまった。
本作がファンタジーであると考えれば全て納得は出来るのかもしれない。中学生とヤクザに接点を持たせてしまうモラル的な事も含めて。『ナルニア国物語』がクローゼットの奥に別世界が有った様に、『ハリー・ポッター』がロンドン駅の何番かホームからの汽車に乗れば魔法学校に行けた様に、カラオケ店がオオサカファンタジーヤクザワールド(OFYW)の入口であったと。

クレジットを眺めていたらロケは大阪ではやっていないみたいな感じだった。



『ゴッドランド/GODLAND』 2022年、デンマーク=アイスランド=フランス=スウェーデン。2時間23分。を観た。
19世紀後半、デンマークの統治下にあったアイスランドにデンマーク人の牧師ルーカスが教会を建てるために向かう。布教の使命に燃えるルーカスはより困難なアイスランド島を横断する陸路を選ぶがルーカスの人格にも影響を及ぼすほどの想像を絶する厳しい道程だった。

ルーカスが目指した場所、教会の上層部が指示した場所であるけど住民は何十人ほど、陸路ではなく海路で向かえばそこまで苦労する場所ではないみたい。
そんな場所に教会建ててどうするんだろう?と思うが、その様な地道な活動をしてきた事がキリスト教を広めてきた一因でもあるのだろう。現地人以外は滅多に行かない様な場所にも教会を建てて縄張りを広げる。みたいな戦略だったのだろうか。
ただ、神に仕える牧師が訪れても平和が訪れるという事はなく、人と人との軋轢や国と国との軋轢は治まる事もないと。むしろ宗教が争いの原因になるという事は歴史も物語っているし。
アイスランドは長年デンマークやノルウェーの統治下にあったという事。人間同士が統治する側される側に区別され、更には他の国の人間がやって来て、ここを俺らの神の土地にすっから。などという行いはキリスト教的には許される事なのか?
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