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『流転の地球 -太陽系脱出計画-』『リンダはチキンがたべたい!』『革命する大地』 [映画]

『流転の地球 -太陽系脱出計画-』 2023年、中国、2時間53分。を観た。
太陽の活動が終息期に入りやがて激しく膨張し地球は飲み込まれるであろうとの観測の下で人間たちは地球エンジンを設置し太陽系からの脱出を選択した。しかし自然の摂理として地球滅亡の運命を受け入れデジタルの世界で生き残る事を主張する者達の脱出計画への妨害が激しさを増す。

池袋シネマ・ロサにて。

ロードショー公開時に観ようかと思っていたけどシリーズ作品らしいので躊躇っているうちにロードショーは終わってしまった。前作『流転の地球』は多分ネットフリックスで観ているはずだけど内容を殆んど覚えていない。かといって前作を観直すのも面倒臭い。
結局観直さないままロサで一週間限定で上映されたので観た。
もしかして続編じゃなくて地球の絶対的な危機を描く物語的に関連性の無いシリーズ作品なのかなと思って、観始めたらどうやらそんな感じなので終わるまで前作との関連は無いと思っていたけど本当は前作の前日譚と知ってやっぱりシリーズ作品は予習復習が何より大事と思い知った。終盤でちょっとよく分からない感じになったのも前作を観ておくか覚えていればしっかりと理解が出来たのだろう。
これからもシリーズものは予習復習を面倒臭いと思うものは観ない方がいいのかもしれない。

ン・マンタによく似ている人がちょっとだけ出ていて、でも亡くなったはずだから(2021年没)別人だろうと思っていたがどうも本人らしい。覚えていなかったけど前作にも出演していたのでその時の映像が使われていたのかも。

中国映画界のCG技術の進歩が凄まじい。人口14億人の人海戦術の強みが有るのだろうと思われる。しかし中国も人口減少の傾向らしい。今後更に一人っ子政策の影響が顕著に出てくるだろうし。
本作では相当無茶に思える物理的な危機回避とデジタルな新世界への道を選ぶ二つの選択肢が有るが現在の中国の急速なデジタル化からするとデジタル世界の方を選ぶのかもしれないなあと思う。
デジタルだからと言って現実世界と全く繋がりが無くなるわけではない。とはされていて、そこら辺の別次元の存在はちょっと『インターステラー』みたいな感じではあった。



『リンダはチキンがたべたい!』2023年、フランス=イタリア、1時間16分。を観た。
少女リンダは亡き父の思い出でもあるパプリカチキンが食べたいと断固主張する。

リンダも母親も主張が強い。周りに迷惑をかけてでも主張を押し通そうとする。
労働者ストライキが物語に関わってくるが本作もそういう話だったんだろうと思う。主義主張を通すためなら実力行使で、そのための違反行為も主義主張を押し通した者勝ちでうやむやにする事が出来ると。
欲しいものは誰かにねだるのではなく自分の手でなんとしてでも勝ち取れと。国歌でもその様な事が歌われるフランスならでは。

リンダの強硬な主張が通用しないのが伯母さん(母親のお姉さん)であり、だからリンダは伯母さんの事を苦手に思っているのか。そんな伯母さんは妹(リンダのお母さん)のわがままにはつい言う事を聞いてしまい、リンダのお母さんはリンダに対してちょっと甘いという人間関係がジャンケンのグーチョキパーの様で面白い。

アニメーションとしての表現は独特。少ない線と色とでアニメーションとアートの間くらいが表現されていたと思う。



『革命する大地』 2019年、ペルー、1時間51分。で寝た。
ペルーの近代史、主に農地改革についてのドキュメンタリー。
スペインによる植民地時代から続く農園主(スペイン人)の横暴的な搾取に苦しむ小作農者。スペインからの独立を宣言してもその封建的な制度は変わらなかった。そしてキューバで革命が起こり東西冷戦の一方の大国アメリカはその革命の波が南アメリカ全土に及ぶ事を恐れペルーの政治に介入していく。という所で睡魔に散った。本当にアメリカが介入したと本作で言及されていたのか、それは睡魔で虚ろになっていた自分の勝手な想像かもしれない。まあ多分介入していたとは思う。
そこからどういった事が事が言われていたのか、終わりの方は目が覚めてぼんやりと見ていて、軍事政権によって成し遂げられた農地改革だったが軍事政権が崩壊した後も様々な問題を現在にも残したままなのだ。という事みたい。確かに農地の問題以外にもペルーが抱えている問題は麻薬だったり権力の腐敗だったりと色々と有るみたいだし。

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