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『俺たち喧嘩スケーター』『エンゼル・ハート』『ボイリング・ポイント/沸騰』『灼熱の魂 デジタル・リマスター版』 [映画]

『俺たち喧嘩スケーター』を観た。2011年、アメリカ=カナダ、1時間32分。
腕っぷしの強さを見込まれアイスホッケーチームの乱闘要員として入団したダグ・グラット。乱闘の際の活躍は目覚ましくアイスホッケーの本場カナダの下部リーグのチームにスカウトされる。

配信のラインナップに有るのを見てはいつか観ようと思いながら観てこなかったのをやっと観た。
面白かった。邦題では『俺たち』シリーズになっているが、確かに『俺たち』シリーズとも言えなくもない所は有るけどそれよりも本作はアイスホッケー版の『ロッキー』なのだと思う。『ロッキー』とアイスホッケーのつながりと言えば『ロッキー』でのロッキーとエイドリアンのアイススケート場でのデートシーンは名シーン。本作でそのシーンをオマージュする事も出来たと思うがそれをやるとあからさまなのでやらなかったのか。
ロッキーがいい奴である事のオマージュは本作の主人公にしっかりと投影されていてそれが本当に良かった。
そして『ロッキー』と言えばアポロがいなければならない。本作のアポロはリーヴ・シュライバー演じるベテラン選手。アポロの様なカリスマ性が有って、主人公が対決して乗り越えなければならない相手として十分に魅力的なキャラクター。本格的な登場は後半からになるけどその登場で物語がぐっと引き締まってとても良かった。

良い所ばかりではなかった。名物とも言えるアイスホッケーの乱闘にスポットを当てているので仕方ないのかもしれないがそれにしてもスポーツとしてはあれほどの血みどろの乱闘では野蛮過ぎる。アイスホッケーには思い入れは無いけどイメージが悪くなるのではないかと心配になってしまう。
後はジェイ・バルシェル(表記はバルチェルではなかったけか?)の演じるキャラクターが下品過ぎる。一応コメディリリーフな役割だけど下品過ぎて笑えない。ジェイ・バルシェルは製作と脚本も担当している。

チームの主力選手を演じていたのはついこの間観たばかりの『C.R.A.Z.Y.』の主役の人だったが観ている間は全く気付かず。マルク=アンドレ・グロンダン。自分にとっては顔が覚えづらいタイプなのかもしれない。名前も。

本作のショーン・ウィリアム・スコットはジャック・ブラックに似ていた。という事はジャック・ブラックももうちょっとシェイプアップすればもっとイケメンになるのかも。





『エンゼル・ハート』を観た。1987年、アメリカ、1時間53分。
1955年、ニューヨーク。私立探偵のハリー・エンゼルに人探しの依頼が入る。その男は第二次世界大戦以前人気歌手であったが戦地で深い傷を負い帰国してから姿を消した。依頼主は男と交わしたある契約が履行されないため捜索を依頼したという。

池袋HUMAXシネマズ "銀座シネパトス復活映画祭vol.2"にて。

後半ちょっと寝た。30年ほど前にレンタルビデオで観た時も後半でウトウトしたのを覚えている。オカルト映画で居眠りしがちなのは昔から。
終盤は目が覚めたが話が上手くつながらないままに終わってしまった感じ。それは至極当然なんだけどウィキペディアで本作のあらすじを読むと全く記憶に無いという事もないのでそこまで深く寝落ちはしていなかったのかもしれない。話が上手くつながらないのは敢えてそういう作りにしているのかもしれない。オカルトな超常現象を描くにあたってはっきりと断定させるより曖昧にして何が起きたのかを観ている側に想像させるのが一層効果的だろうし。とか、居眠りした事を誤魔化そうとしていてセコい。ちゃんと観てればちゃんと話はつながるはず。多分。

ミッキー・ロークもデ・ニーロも当然若くてカッコいい。シャーロット・ランプリングも美人。
ミッキー・ロークはその当時のセクシー俳優ナンバーワンだった。この当時のままで年齢を重ねていった姿を見てみたかったなあとも思うが、本人の選択なので他人がとやかく言う事でも無い。

巫女(?)を演じたリサ・ボネットは本作公開の年にレニー・クラヴィッツと結婚して翌年女児が誕生。その女の子がゾーイ・クラヴィッツ。レニー・クラヴィッツとは離婚。その後ジェイソン・モモアと再婚したが今年離婚したとか。という事でキャットウーマンが娘でアクアマンが元夫。



『ボイリング・ポイント./沸騰』を観た。2021年、イギリス、1時間32分。
ロンドンの人気レストラン。店は繁盛していたがシェフは私生活での心配事も有り心身ともに疲れていた。今夜はクリスマスムードも重なり店内はいつも以上に混乱していた。

約90分の出来事をワンショットで描き切る。ワンショットと言いつつ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』や『1917 命をかけた伝令』の様にどこかで編集点が見つけられるのだろうなと意地の悪い見方もしていたけど見つからなかった。

話の結末はスッキリとはしない。せっかく約90分ワンショットでやり切ったのだからそこに話としても達成感みたいなものは欲しかったのは欲張り過ぎなのか。



『灼熱の魂 デジタル・リマスター版』を観た。2010年、カナダ=フランス、2時間11分。
双子の母親が死去。家庭的とは言えなかった母親の死去に双子は悲しみと共に安堵すらするが母親は二人に手紙を残していた。その手紙には二人がよく知らない父親と存在する事も知らなかった二人にとっての兄を探し出して欲しいとしたためられていた。

どこの国の話なのか知らずに観たので歴史的背景がよく分からず。国の歴史がそこで生きる人たちの思想とか行動に大きく影響するのだからそれは知っておいた方が良かったと思ったが、元々どこの国なのかは特定していないのだとか。
国の内外で争いが起こっていてそれが本作の1人の女性の人生に大きく影響を及ぼす。長年女性はその事を自分の胸の内に秘めていた。しかし秘めておくのにはあまりにも残酷過ぎて、母親として、一人の人間としての日常生活は破綻寸前だった。そして最後の時に秘めたものを解放しようとする。そうしなければその事実を誰も知る事が無かったわけで。そういう事が起こったと知るだけでも辛いが、戦争が起きればそれ以上に残酷な事が誰にでも起こり得るという事を知っておかなければならないのだろうと思う。
母親が下した決断は崇高なものだけど誰もが出来る事ではないからこの世界から戦争が無くならないのだろう。
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