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『デューン 砂の惑星PART2』『FLY!/フライ!』『ARGYLLE/アーガイル』 [映画]

『デューン 砂の惑星PART2』 2023年、アメリカ、2時間46分。を観た。
惑星アラキスの香料を巡りハルコンネン家の不意討ちにあったアトレイデス家の跡取りポールと母親のジェシカは生き延びて砂漠の民フレメンに匿われる。ジェシカが属する秘密結社ベネ・ゲセリットの真の意図はポールが救世主となりフレメンと共に長きにわたり宇宙を制してきた皇帝と闘う事にあった。女戦士チャニをはじめフレメンと心を通じ合わせたポールだったが救世主と崇められた闘いによって多くの命が失われる事を予知し心を痛めていた。

これは間違いなく前作を観直しておかなければならないやつだと思って観直しておいて良かった。じゃなければ2時間40分近くをちんぷんかんぷんで過ごさなければならなかっただろうと思う。作品独自の固有名詞も難しい。

1作目の邦題は『DUNE/デューン 砂の惑星』で2作目が『デューン 砂の惑星 PART2』と変わっている。
本記事の他二本もだけど最近は原題+カタカナ訳の邦題が増えた様に思える。一作目はそれで二作目はその流れに逆らったのか。

ネタバレ有。

2作品合わせて5時間超の大作。だからなのか物語が語られるペースは遅く、こんなゆっくりなペースで終わるのか?と不安にも思いながら観ていた。
皇帝との闘いとしては一応は終わるんだけど何か消化不良にも思える終わり方ではあった。それは皇帝軍が軍隊として弱かったから。
それは皇帝自身としても弱体化していて、だからアトレイデス家が自分よりも力を持っているかもしれないと恐れてハルコンネン家と共謀したのだろう。ハルコンネン家はその事で皇帝の弱味を握ろうとしているというなんともお互いがいやらしい。
皇帝とその軍隊の力は絶大であるとの恐怖のイメージを植え付ける事によって制してきたけど、いざ実際に闘ってみたら砂の惑星という地の利が大きかった事も有るのだろうけどかつてほどの強さは無かったという事だったのかもしれない。
それとアトレイデス家が隠し持っていた核爆弾も戦闘を有利に進めるのに大きかったけど、あれを現実世界の核爆弾と同じものとは考えない方がいいのだろうと思う。爆発時にキノコ雲も無かったし。恐らく核爆弾にも香料は使われていてそれが放射能を抑えているのかもしれない。
惑星間移動の燃料にも香料が使われていてそれによって数日間で移動出来る様でもあった。現在の技術では理論上地球から隣の火星まで200日以上かかるのだとか。
オーニソプター(羽ばたき機)が実用化もされていて、そんなSF世界の技術力や科学力が現実と同じではないはず。でも、そうだったとしたなら"核爆弾"という言い方を変えた方が良かったのかもしれない。強力な爆弾としての分かりやすさで使っているのかもしれないが。

しかし、本作を単純にSF作品として片付ける事にはいかない所はあって、砂漠の民による革命の物語とするとそれは現在起きている中東の国によるテロリズムにも通じるであろうし、そのテロの正当化にもなったりするのではないだろうか。金髪碧眼のキャラクターがいないのは欧米との対立を想起させる事を避けるためなのかも。

ティモシー・シャラメは現在最強のお坊っちゃまキャラであろうと思う。お坊っちゃまでありながらその嫌味さを感じさせない所に好感が持てる。これがディカプリオだったとしたら嫌味がだだ漏れになるのだろうなと思ってしまうのはあくまで個人的な見解。

ハビエル・バルデムとジョシュ・ブローリンは『ノーカントリー』(2007年)の二人。前作の時には気付かなかったのか?二人が同じ画面に収まる事自体は前作とも合わせて少なかったけど仲はいいみたい。
https://www.youtube.com/shorts/HlICsfM57V8



『FLY!/ フライ!』 2023年、アメリカ、1時間23分。を観た。
アメリカ、ニューイングランドの池に暮らすマガモの一家。家長のマックは極度の心配性で本来マガモが行うはずの渡りが危険であるとして通年をその池で暮らしていた。そのマックが一念発起し家族とダンおじさんと共に南の楽園ジャマイカへの渡りを決行する。

面白かった。最初の内はキャラクターデザインがあまり好みでなかったので話しにも入り込めなかったけどなんだかんだで結局面白くなる。流石イルミネーション。
『映画クレヨンしんちゃん』もそうであって欲しいけど今年のもまた感動作になってしまうのだろうか。
本作にも感動要素は有るけど感動がメインではないと思う。あくまで面白いアニメーションである事がメイン。『映画クレヨンしんちゃん』に限らず今の日本映画、映画に限らずフィクションの殆んどが感動メインで反吐が出る。感動メインで反吐が出る(大事なので二度言った)。作詞家の井荻麟さんならそんな歌詞を書くかもしれない。

同時上映の『ミニオンの月世界』(9分)も面白かった。



『ARGYLLE/アーガイル』 2024年、アメリカ=イギリス、2時間19分。を観た。

大人気スパイ小説『アーガイル』の作者エリー・コンウェイ。最新作を書き終えるといつも通りに母親からの意見を聞く。最も信頼出来る読者である母親のアドバイスを素直に聞き入れ追加の最終章の構想に入ろうとするがその作業は一向に進まず母親に直接相談しようと列車に乗ったエリーの前にスパイを名乗る男が現れエリーの命を守ると言う。

スパイミステリー映画。予想外の展開が有ってミステリーとして面白かったが長い。予想外の展開が有る事が分かった上で観たら余計長く感じるかもしれない。

サム・ロックウェルの起用はトム・クルーズを意識しての事だろうか。体型が似ている。

原油まみれの床でのフィギュアスケートアクションが良かった。ジェイソン・ステイサムも油(エンジンオイルだったか?)まみれの床でアクションしてたけど何の映画だったか思い出せない。
『トランスポーター』シリーズのどれかかなあと思っていたが「ジェイソン・ステイサム」「油まみれ」で検索したら『トランスポーター』の1作目だった。
https://front-row.jp/_ct/17524918
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シネマ★シネマ★シネマ 1998年 21 [シネマ★シネマ★シネマ]



作品紹介

"A PERFECT MURDER" 『ダイヤルM』
監督 : アンドリュー・デイヴィス
出演 : マイケル・ダグラス、グウィネス・パルトロー、ヴィゴ・モーテンセン、デヴィッド・スーシェ

"ALMOST HEROES" 『オールモスト・ヒーローズ/進め!アメリカ横断冒険野郎』
監督 : クリストファー・ゲスト
出演 : クリス・ファーレイ、マシュー・ペリー、ケヴィン・ダン、ユージン・レヴィ

"BULWORTH" 『ブルワース』


全米興行成績トップ10

"QUEST FOR CAMEROT" 『キャメロット』

"THE HORSE WHISPERER" 『モンタナの風に抱かれて』

の2本が初登場。


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マシュー・ペリーも昨年お亡くなりに。
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日本の映画情報番組『シネマ通信』に出ていたラスティ・シュウィマー。『ツイスター』(1996年)、『パーフェクト ストーム』(2000年)とかにも出ていた。
『ツイスター』の続編『ツイスターズ』が今年7月全米公開予定。

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RZAさん?

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こんな綺麗な目が出来るおじいさんがいるだろうか。さすが名優。
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