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サンシャイン・クリーニング [2009年8月に観た映画]


Sunshine Cleaning




『サンシャイン・クリーニング』
“SUNSHINE CLEANING” (2008・アメリカ) 1h32
監督 : クリスティン・ジェフズ
出演 : エイミー・アダムス、エミリー・ブラント、アラン・アーキン、ジェイソン・スペヴァック、スティーヴ・ザーン、クリフトン・コリンズ・Jr、メアリー・リン・ライスカブ



ネタバレあり。



世間一般では負け組とされる家族の物語。

惨敗。といった感じ。でも常に前向きで悲壮感が無いのが良かった。
作品全体に漂うユーモアが悲壮感を感じさせないのだと思う。そのユーモアが決して上品ではないけれど、かと言って下品ではない品の良さが有る所も観ていて気持ちいい。



家族の事については多くは語られないけど、観ているとなんとなく分かってくる。そのさじ加減が上手いなぁと思いました。
姉は高校時代はチアリーダーのスターでアイドル的存在だった。一方妹はそれに反抗してなのかゴス一直線な感じ。
そうなると姉妹間の関係は悪いのかと言うと、ベタベタな仲良しではないけどそんなに悪くも無い。
それは子供の頃の母親に関する事件が根っこに有って、そこで強く結ばれているのかと思う。
母親が出演したテレビドラマを見つけたシーン。良かった。

多分姉は事件以降、一家の母親代わりになったのだと思う。
姉からしてみれば妹だけど娘。妹からしてみれば姉だけど母。
そのねじれた関係がゆっくりとほぐれてゆく物語。色々と有って姉妹に戻れたんだろうと思う。
だから最後で妹は旅立てたんだろうと思う。



その旅立ちも含めてラストは都合良くこじんまりとまとめてしまった印象。
それには父親の存在の薄さが関係しているように思う。
父親が今イチよく分からない人物。
アラン・アーキンが上手いのでとても魅力的な人物になっているのだけど(ちょっと西川のりお師匠に似てた)、妻の事件で何を感じ現在まで何を想っているのかよく分からない。
最後で重要なキーパーソンになるだけに、父親の人物像をもっと見せてくれていたらもっと感動的になったんじゃないだろうか。
それとも全体の作風からして過度に盛り上げるのではなく、あっさりとユーモアを交えて終わらせた方がよかったのだろうか。
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hash

こんばんは。
>父親の人物像
確かに違和感がありましたね。
その点も含め、脚本や演出に粗さはありましたが、キャストがカバーして、好印象な作品になっていたと思います。
by hash (2009-08-12 00:29) 

ちょいとおまえ

hashさん、niceとコメントをありがとうございます。
描き込みが足らない人物なのに魅力的に見せてしまうアラン・アーキンがスゴイなぁと思いました。
その他のキャストも魅力的でした。
by ちょいとおまえ (2009-08-13 09:04) 

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