九月に降る風 [2009年9月に観た映画]
『九月に降る風』
“九降風” (2008・台湾) 1h47
監督・脚本 : トム・リン
出演 : チャン・チエ、リディアン・ヴォーン、ジェニファー・チュウ、ワン・ボーチエ、リン・チータイ、シェン・ウェイニエン、チウ・イーチェン、チー・ベイホイ、リー・ユエチェン
台湾。1996年。高校生たちの青春物語。
ネタバレ有り。
優等生というわけでもなく、かと言って喧嘩に明け暮れるワルでもない。
タバコ、ビールは当たり前。野球大好きなちょっと不良の高校生男子7人組。
そんな奴らの友情がある時を境に脆くも呆気無く崩れてゆく。
青春とはかくも苦いものなのである。という人生訓だろうか。
その苦さを経験しないといけないのかもしれないなぁとは思う。大人になるためには。
しかし本作の青春は苦い。
タイトルの『九月』、夏休みのエピソードが無い所から推察して、恐らく物語の大半は九月に起こった出来事なのかと思う。
僅か1ヶ月であんなに仲の良かった奴らの友情が全壊。そんなものなのかもしれない。
壊れやすい友情。それが’90年代の台湾の時代の雰囲気だったのかも。
時代の雰囲気を出すために、当時の台湾プロ野球事情とスター選手の活躍が随所で挿入され、最後にはラストエピソードとして描かれる。
そのラストエピソード、残念ながら台湾プロ野球に全く疎いのでどういう意味が有るのかさっぱり分からなかった。
’90年代を懐かしんでいるんだろうか?
’90年代はもう懐かしむ時代になってしまった。
高校生たちの友情は儚くも壊れ、台湾プロ野球も揺れに揺れていた。そんな中で確かなものはそのスター選手の存在だけだった。って事?
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