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ジーン・ワルツ [サ行の映画]


ジーン・ワルツ

『ジーン・ワルツ』
(2011・日本) 1h51
監督 : 大谷健太郎
出演 : 菅野美穂、田辺誠一、浅丘ルリ子、風吹ジュン









問題山積の現代日本の産婦人科医療。一人の女医が一石を投じる。



ネタバレあり。



『チーム・バチスタの栄光』『ジェネラル・ルージュの凱旋』と同じ原作者。という事でてっきり医療ミステリー作品なのかと思った。
ミステリーの要素はあるけどどちらかと言うと、『ブラック・ジャック』的な医療ヒューマンドラマ作品だったと思う。

クライマックスはちょっとしたスペクタクルなパニック映画。
現代産科医療の問題点のひとつである医師不足。その現状をパニックシーンに落とし込む。そしてそのパニックを乗り越える事で、生命の誕生に立ち会い見守る産婦人科医とは崇高な職業であり、その事に誇りを持つべきである。というメッセージにつなげる構成は上手いと思った。

しかし作品の後味としてミステリーの答えが今イチはっきりしないのがすっきりしない。ミステリー要素は薄いとは言えそこがこの作品で最も大事な所だったはずだし。
あれって女医と医師の悲恋と言うか、一般的な愛情が共に医療界の変革を目指す同志愛へと変化を遂げる。っていう崇高な答えだったのだと思う。
体制の外からの産科医療の改革を決意した女医。その女医が愛した医師。その医師には体制の中からの改革を望んだ。
それは別れを意味する事で。愛しているけれど改革の同志としての道を選ぶ。でも女性として彼を愛した証は残したかった。
そんな悲壮であり誇り高い決意。
で、やってる事はかなり無茶なんだけど、その無茶を納得させるためにも女医の誇り高い決意をもっとはっきりとした形で示して欲しかった。



大谷健太郎監督。今は『NANA』の大谷健太郎監督。と言われる事の方が多いのだろうか。
『NANA』観てないのでなんとも言えないけど、『アベック・モン・マリ』とか『とらばいゆ』とか面白かったので(実は『ラフ』も結構好印象)またそういった感じの作品も観てみたい。
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