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わたしを離さないで [ワ行の映画]


Never Let Me Go. Kazuo Ishiguro


『わたしを離さないで』
"NEVER LET ME GO” (2010・イギリス=アメリカ) 1h45
監督 : マーク・ロマネク
出演 : キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、イゾベル・ミークル=スモール、チャーリー・ロウ、エラ・パーネル、シャーロット・ランプリング






高度に医療が発達したとされる社会で純粋培養された若者たち。



ネタばれあり。



残酷な映画だけどいい映画だった。
我欲のため禁断の領域に踏み込んだ人間。そこで生み出された物には純粋な魂が宿っていた。
しかしそれらに対する人間の見る目はあくまで物。魂などはむしろ無い方が都合がいい。
でも魂も心も感情も欲望も有って、だけど物という事を受け容れなければならない。

純粋であるから受け容れてしまうのだろうか。それとも受け容れさせるための純粋培養なのか。
三つ子の魂百までじゃないけどそういう教育を受ければそれを受け容れてしまう土壌が作られる。そこらへんは自爆テロとかと関連しているような。

その純粋さは残酷さによって生み出されたもので。しかしその純粋さは残酷さによって踏みにじられる。
踏みにじられる事によって純度を増す純粋さ。
おばさん二人と若いカップルの対峙→拒絶→受け容れ→終了。この一連の流れが純度を高めるための工程のようで。
その工程を冷徹に描ききる。その残酷さが映画としての質を高めていた。
残酷だけどいい。と思ってしまう事もまた残酷なのかもしれないけれど。



回想シーンをもっと長めにやられたらボロ泣きだったかもしれない。そこを抑制する所がイギリス映画らしさか。と思ったらマーク・ロマネク監督はアメリカ人だった。

アンドリュー・ガーフィールドの絶叫シーンが良かった。
あの子はちょっとアホなのかな?と思ったりもしましたが、ではなくて純粋なんだなぁとあの絶叫で分かりました。
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テンプラ・ソバ・ニーロ

donさん、niceありがとうございました。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2011-04-17 08:25) 

テンプラ・ソバ・ニーロ

inunekoさん、niceありがとうございます。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2011-07-15 20:10) 

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