薔薇の名前 [ハ行の映画]
『薔薇の名前』
“DER NAME DER ROSE” (1986・フランス=イタリア=西ドイツ) 2h12
監督 : ジャン=ジャック・アノー
出演 : ショーン・コネリー、クリスチャン・スレイター、ヴァレンティナ・ヴァルガス、ロン・パールマン、F・マーレイ・エイブラハム
14世紀北イタリア。修道院で次々と起こる怪死事件。修道院には隠された秘密が有った。
ウィリアムと弟子のアドソが事件と秘密に迫る。
午前10時の映画祭赤の50本にて。
初めてスクリーンで観る。ショーン・コネリーの名探偵ぶりが面白く、そこが好きな映画だった。
今回観てやはり探偵映画として面白かった。そして現在観てもそのゴシックな世界の完成度は高水準。
今まで何回か観たけど宗教的要素の強い作品である事がようやっと分かった。分かるの遅すぎ。
神と悪魔と人間の関係。神が人間を創ったのではなく、人間の中に存在する邪悪。それを悪魔としてその存在を罰し、赦しを得るため人間が神を創り出した。
その神、宗教、信仰心さえも利用する人間が現れる。それこそが悪魔の所業なのではないかと。
ウィリアムはきっとその関係性が分かっていたんじゃないだろうか。周りの人間が妄信的に神を信じているのに対して。だから冷静な推理を展開できる。
かと言ってウィリアムは神の存在を疑っているわけではなく。人間が創り出した偽物の神には懐疑的だけれど、本物の神の存在には全く疑いはないのではないかと思う。
本物を見る目を持っている。それこそがウィリアムが名探偵である理由。
クライマックスでの異端審問会の逃げ足の速さに拍子抜け。だけど、神の権威を借りて偉そうにしていた輩が火事を反乱と勘違いして、逃げて、落とされて、突き刺さる。というのは悪役としては立派な最期だった。
ロン・パールマンを初めて見たのがこの映画でした。彼だけを俳優だと思えず、ホントにああいう気の毒な人だと思ってました。
子供め!w
by inuneko (2011-07-09 16:21)
inunekoさん、こんばんは。
無理もないです。鼻のあたりの特殊メイクでより気の毒度アップされています。
実際どうなんでしょうか。あっちの俳優さんは実はとんでもないインテリだったりする事が多いですから。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2011-07-10 19:15)
xml_xslさん、niceありがとうございます。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2011-07-10 19:16)