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預言者 [ヤ行の映画]


A Prophet - 映画ポスター - 11 x 17

『預言者』
“UN PROPHETE” (2009・フランス・2h30)
監督・脚本 : ジャック・オーディアール
出演 : タハール・ラヒム、ニエル・アレストリュプ、アデル・バンシェリフ、ヒシャーム・ヤクビ







東京での上映最終日にもう1回観た。結局単館で2週間のみの上映だった。

観終えてやはり良い映画だと思った。理解出来ていない所もやはり少なからずあって。もしかしたらそうなんじゃないかと薄っすらと思っていた宗教がらみの所もやはりあるようで。観る人が観ればすんなり理解できるんだろうけど残念ながらさっぱり分からない。特には亡霊が何を意味しているのか。
でも逆にそこら辺の所が分らないから単純に映画として楽しめている所もあるのだと思う。それがいいのか悪いのか。

良かったのは前回観た時女性の変わり身の早さに引っ掛かる所が有ったけど、今回観てラストシーンとその前のシーンでは子供の成長具合で1年ないし2年の月日が流れているのだろうと分かった。その間に色々あっての事なんだろうと。

結末における爽快感は今回も変わらずあった。しかし最後の最後での主人公の表情がとても険しかったのを見るとただ単に爽やかな結末ではないのだろうと。
その険しい表情の意味する所は、これからさらに裏社会で上り詰めてやろうという決意なのか。それともコルシカンマフィアの大物のなれの果てを見て、そこが非情な世界であると分かった上で裏社会で生き抜く決意をしたのか。
あの表情で終わらせるところがこの映画を奥深いものにしていると思う。



主人公が裏社会で成功を収める要因の一つに言語能力の高さがある。フランス語、アラビア語、コルシカ語と3つの言語を理解出来たからこそのし上がれた。
しかしそれを日本語の字幕では表現できない。やろうと思えば出来たのかもしれないけど、いちいち「彼らは今はフランス語をしゃべっていますよ」的な説明が入ったとしたらそれは作品の雰囲気をぶち壊してしまうかもしれない。そこらへんちょっと難しい所だなぁと思った。



出演者が良かった。
主人公のタハール・ラヒムは元祖ドラゴンタトゥーのノオミ・ラパスに似てる。

良い写真が有ったので勝手に拝借。カンヌでの晴れの写真。みんないい顔してる。
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