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インターミッション [ア行の映画]


インターミッション [DVD]

『インターミッション』
(2012・日本・1h52)
監督・脚本 : 樋口尚文
出演 : 秋吉久美子、染谷将太、佐伯日菜子









2013年3月31日をもって閉館する映画館銀座シネパトスを舞台としたフィルム映画にまつわるショートストーリー集。



空気を読まない頭イタイ発言すると正直面白くない映画だった。言わば自主映画で予算的な事とかスケジュール的な事とかが十分ではなかったのかもしれないが。



シネパトス閉館にあたってのさよなら興行で過去の邦画名作だけを上映している事に関しても不満がある。
シネパトスって何?となった時に大作映画の2番館。B級映画のロードショー館。そしてここ数年の名画座。という事になるのだろうと思う。
個人的にはB級映画のロードショー館というイメージが一番強い。
『インターミッション』という映画にしてもさよなら興行にしても名画座の部分がよりフィーチャーされている気がしてどうにも馴染めない。何かシネパトスは長年に渡って邦画洋画の名作を上映し続けてきた映画館ですが的な。
それは違うじゃん。そんなお高く留まった映画館じゃなかったじゃん。と。
『インターミッション』はシネパトスが存在した事を証明する作品としてフィルムセンターに半永久的に保存される映画でもあるわけで。その貴重な資料ともなる映画が事実と異なるものであっていいのだろうかと思う。

でもまあ頭を冷やして考えると実際に名画座でもあったわけで、B級映画よりも名画座の方が商売としては成り立っていたのかもしれないし。
だからもしまだ営業し続けられていたなら名画座と言ったらシネパトスという所まで行けたのかもしれない。
その志し半ばで道を絶たれてしまった悲運の映画館銀座シネパトスという事で、せめてこの映画の中だけでもシネパトスは立派な名画座であったと。そういう意味が有ったのかなあと納得してみる。



シネパトスが閉館した年2013年がどういう年であったのかを象徴する意味が有ったのか原発、放射能に関するメッセージが随所に織り込まれる。
シネパトスの閉館の理由の一つとして耐震構造のなんとかかんとかがなんとかかんとかという事らしいので、シネパトス閉館の理由→地震→原発、放射能というロジックは成立しているのだろうとは思う。
思うがさようならシネパトスの思いで作られているであろう映画でそんなメッセージを随所に織り込まれても邪魔くさいだけだった。



色々難癖付けてきたけど一つの映画館が閉館するにあたって一本の映画が作られた事自体はとても素晴らしい事で、クセの強い映画館ではあったけどクセの強い分一部で熱烈に愛された映画館だったのだなあと思う。

まだちょっと早いがさようなら銀座シネパトス。
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