SSブログ

サンドラの週末 [サ行の映画]


ポスター アクリルフォトスタンド入り A4 サンドラの週末 光沢プリント

『サンドラの週末』
"DEUX JOURS, UNE NUIT" (2014・ベルギー=フランス=イタリア・1h35)
製作・監督・脚本 : ジャン=ピエール・ダルデンヌ/リュック・ダルデンヌ
出演 : マリオン・コティヤール、ファブリツィオ・ロンジョーネ、オリヴィエ・グルメ







リストラ対象になった女性。その決定を覆すにはほかの社員がボーナスの支給を諦める事が条件だった。病み上がりの女性が週末に十数名の全社員の自宅を訪ね説得を試みる。



ネタバレ有。



精神的な病からの病み上がりの時期にはかなり酷な状況で、ただ見ているしかないこちらとしては心配するしかなかった。
よほどの金持ちでない限り生活において金銭面が最優先されるという事はとても理解が出来るので他の社員が下す決断を批判する事は出来ない。
それでもボーナスを選ばなかった人たちの勇気ある決断には頭が下がる思いで、自分もそうありたいと思ったが現実問題としてボーナスは是非欲しい。

社員の中での現実派と理想派はほぼ半々といった所だけど、主人公が訪ねていく人が現実派なのか理想派なのか分からないといった所でのサスペンスがあり、主人公が現実に打ちのめされていた後に理想に触れホッとした所でまた現実に打ちのめされるといったエピソードの配置が巧みだったと思う。

この映画の場合では理想よりも現実の方が勝ってしまったけど、その理想に触れた事で主人公は別の道を進んでいこうと思えたのだろうと思う。最初から何もしないで諦めていたらそういう前向きな思いには至らなかったかもしれない。
これまでのダルデンヌ兄弟の作品では過酷な現実の問題を突きつけるだけでその答えは観客自身が出さなければならなかったけど、本作では様々な社会問題は残ったままではあるものの人としての生き方みたいな所での監督なりの答えが出ていたように思う。
誰もが幸せな理想の社会にするためにはそれぞれの人がその理想を目指して多少の我慢なり無理をしなければ実現しないという事なのだろう。
コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0