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私立探偵エイブ 折り紙殺人事件 [映画]

私立探偵エイブ 折り紙殺人事件を観た。2020年、カナダ、1時間37分。
生まれ育った町で天才少年探偵としてもてはやされていたエイブだったが初めての重大事件を期待されながら解決出来ずに信頼を失う。それから20年が過ぎてもエイブはその町で探偵を本業として両親に心配をかけながら細々と暮らしていた。

探偵モノを大雑把に二分すると本格推理かハードボイルドかに分けられるのではないかと思う。
大人になった元天才少年探偵が殺人事件を推理する事になるがその行動は天才探偵だった片鱗を見せながらもずっこけ気味に描かれて面白い。しかし、実は狙っているのはハードボイルドなんではないかと思いながら観ていた。
結果やはりハードボイルドだったと思う。
20年来の失った信頼を取り戻す目論見も含めて町で起きた殺人事件を推理する事になる。天才少年探偵の頃の様にちょっとした事件と言うか困り事を解決すれば無事一件落着という単純なものではなくて、事件の真相に迫る事で事件が起きた要因である人間の暗部、被害者や関係者に残る心の傷に触れ、そして事件を解決する事で新たな問題も起こってしまう。それらの苦い現実に直面する事、事件は解決出来てもそれらの問題の全てを解決は出来ないという事を知って元天才少年探偵だったエイブは本当の大人の探偵になったのだと思う。しかしその苦い現実はまだエイブには辛すぎたという事での最後のあの涙であるのだろう。
作品としては派手なカーチェイスも爆発も無い小品。アクションはちょっとだけ有る。見せ場たっぷりな大作ではないけど小品ならではの良作だったと思う。

探偵事務所の秘書役はキーファー・サザーランドの娘さんのサラ・サザーランド。その内サザーランド三代の共演作も出来るのかも。
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