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『レイジング・ファイア』『アメリカン・スナイパー』『ダイ・ハード』 [映画]

『レイジング・ファイア』を観た。2021年、香港、2時間6分。
香港の有能な警察官チョン警部は正義を遂行するためなら何者の圧力にも屈しない強い精神の持ち主。しかしその事が元同僚のンガウ達の激しい怒りを買ってしまう。

池袋シネマ・ロサにて。

映画を観ている間に突然ふと気付いたのが日本のファンの方が親しみを込めて「ドニーさん」と呼ぶのは、ただ名前にさんを付けているのではなく「ド兄(ニイ)さん」の意味が有るのでは。

物語としては特に何か捻りが有るわけではない直球な正義と悪のぶつかり合い。それが香港映画らしいとも思えるし、広東語の響きを聴くのも香港映画らしい香港映画を観ている気分を高めてくれる。
ウィキペディアをチラッと見ただけだけど中国政府の意向で香港やその他の地域でも北京語を標準語にするとかなんとかになっているらしい。何年か前に観た香港の実情を描いた映画でタクシー運転手が北京語の発音に苦労していた事を思い出す。タクシー運転手の場合は北京語を話す乗客が増えたのが理由だったか。
そういう事も含めて香港映画、香港の映画人の現在と今後が映画の内容よりもつい気になってしまう。
表面上の物語は直球を装っているが深く考えれば正義と悪が元を正せば同じ警察であったりする所とかに香港の現状が映し出されているのかもしれない。

アクションシーンは当たり前の様に凄い。凄いのが当たり前という事もまた凄い。
「本当に顔面にパンチ入れても80%の力なら痛くない。」みたいな感じのドニーさんのアクション理論が有ったと思うが、ニコラス・ツェー相手にもその理論は実践されたのだろうか。
その理論にはパンチを受ける側の精神論の部分もあるし、80%の力でも100%、それ以上の力が入っている様に見せなければいけない。という意味でもあるのかもしれない。

女性刑事役の人がガッキー似の美人だった。アクションもちょっとだけしてた。
ニコラス・ツェーの悪人バージョンで目を見開いた時とかほんのちょっとだけロバートの秋山さんの姿が浮かんできてしまうのが困った。
本作のニコラス・ツェーに限らず秋山さんは色んな所で色んな人物でその姿が浮かんできてしまうのであまり見ないように気を付けている。
ペリー・キーは広東語の雰囲気も若干有りつつの北京語寄りな感じがする。


『ハウス・オブ・グッチ』を観る時には友近さんの姿を見てしまう気がする。





『アメリカン・スナイパー』を観た。2014年、アメリカ、2時間12分。
アメリカ海兵隊シールズの狙撃兵クリス・カイルはイラク戦争での功績で伝説の英雄となるが戦場を離れた平時には家庭を持つ夫であり父親であった。

新宿ピカデリー "クリント・イーストウッド監督50周年 『クライ・マッチョ』公開記念特別上映"にて。
本作と『許されざる者』『グラン・トリノ』を日替わりで上映。
本作は確か3回目。3回とも映画館で観ている気がする。
観ててしんどいと言うか疲れる映画の印象で出来れば他の作品にしたかったけど時間が合わなかったのもあるし、それに3作品ともそんなに気楽に観れる映画ではなかった。

戦場で味方からは"伝説"と呼ばれる人物が主人公ではあるけど単なるヒーローの物語にはなっていない。観る人の見方によっては哀しさを含んだヒーローの物語にもなっているかもしれないが哀しさも含めて現実をありのままに描いている作品だろうと思う。何が正義で何が悪なのかはっきりとしないのが現実であると。戦争なんか究極の現実なんではないだろうか。
なので観ていてモヤモヤとするが気分は悪くはならない。そこら辺が絶妙なモヤり具合なのがさすがでいい映画だなと思い直した。

映画の最後にかかる葬送曲はエンニオ・モリコーネの楽曲だった。イーストウッド主演作品では『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』『ザ・シークレット・サービス』で音楽を担当。
本作のために作曲されたのではなく、1965年のジュリアーノ・ジェンマ主演(モンゴメリー・ウッド名義で出演)の『夕陽の用心棒』で使われた曲らしい。




『ダイ・ハード』を観た。1988年、アメリカ、2時間11分。
ニューヨーク市警のジョン・マクレーンはクリスマス休暇に別居中の妻ホリーがロサンゼルスで働く仕事場を訪れるが運悪くその高層ビルがテロリストに占拠されてしまう。

立川シネマシティ "世界三大クリスマスムービー映画祭2021"にて。
他の2本は『ホーム・アローン』『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』で上映済。

30年以上前のアクション映画だけど全く色褪せていないと感じるのは何故だろう。色褪せている所が有るとすればかつては世界で日本企業がイケイケのアゲアゲだった事くらいだろうか。
色褪せないのは30年以上経った今でもアクション映画のお手本となっているからだろうか。『2』でそのお手本を踏襲した後でその路線から自ら離れて別の面白さを見せてくれた『ダイ・ハード3』がやはり個人的ダイ・ハードランキングの1位ではある。
『3』のせいで4作目、5作目に影響を及ぼしたという所もなくはないが、シリーズを通してマクレーン一家の大河ドラマにもなっていてそれは是非続きが観たい。
6作目の噂も有ったけどどうなってるんだろう?とIMDbのブルース・ウィリスのページを見てみるとダイ・ハードに関してはなんにも出ていないがブルース・ウィリスの2022年の出演作が今の時点で既に10作品以上有った。脇役の作品も有るのだろうけど。ちなみにニコラス・ケイジは今の所5作品。5作品でも充分多いと思うしニコラス・ケイジの場合はほぼ主演作なんじゃないだろうか。

一方レジナルド・ヴェルジョンソンは今何してるんだろう?と調べると、過去の出演作でトム・ハンクス主演の『ターナー&フーチすてきな相棒』が今年ディズニー+でシリーズドラマ化されてその内の何本かに出ているらしい。

ポスターの再現率が高い。
http://www.impawards.com/1989/turner_and_hooch.html
http://www.impawards.com/tv/turner_and_hooch.html

ダイ・ハードシリーズに異なる役で複数作品出演しているのは『ダイ・ハード3』と『ダイ・ハード/ラスト・デイ』に出ているオルディス・ホッジだけ。という話を信じていたが、本作でレジナルド・ヴェルジョンソンのそばでチラチラと映っている人は『ダイ・ハード3』でブルース・ウィリスの同僚の刑事役の人なんではないかと調べてみたらやはりそうだった。
アンソニー・ペック。『ダイ・ハード』以降『レッド・オクトーバーを追え!』『ラスト・アクション・ヒーロー』そして『ダイ・ハード3』とジョン・マクティアナン監督作品の常連だったみたいだが惜しくも1996年に亡くなられている。
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