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『フロム・ダスク・ティル・ドーン』『炎のデス・ポリス』『哭悲/THE SADNESS』『キャメラを止めるな!』 [映画]

『フロム・ダスク・ティル・ドーン』を観た。1996年、アメリカ、1時間49分。
凶悪犯罪者のゲッコー兄弟。警察に追われ犯罪を繰り返しながら人質を取り逃避行。国境を越え手助けをしてくれる奴との待ち合わせ場所に辿り着く。

池袋HUMAXシネマズ、「クエンティン・タランティーノ=10分の4+1」にて。シネ・リーブル池袋との共同開催。

本作はタランティーノ監督作品ではなく脚本と出演。製作総指揮も。
劇場公開以来26年振りに観た。いわゆる一粒で二度おいしい作品。おいしいかどうかはその人の好みによる。
その類いの作品としてはSFウェスタンとかゾンビ時代劇だとか色々あるとは思うがそれらの場合はSFとウェスタン、ゾンビと時代劇が融合しているパターンで、本作の場合も融合してるっちゃしてるんだけどはっきりと真っ二つに分かれているのが珍しい。映画マニアのタランティーノの事だから過去にもそういった作品は有ったのだろうか。
シリーズ作品が2作あるが、そちらもそういった構成なのだろうか。アメリカではオリジナルビデオ作品で日本では劇場公開された。確か銀座シネパトスで上映されたような気がする。観たような気もするが内容を覚えていない。
本作のメイキングドキュメンタリーも有って1時間41分と一つの作品のメイキングとしてはしっかりとした長編映画。

当時の大ヒットテレビドラマシリーズ『ER 緊急救命室』でブレイクしたジョージ・クルーニー。本作が映画の初主演作という事になるのだろうか。まだ三十代半ばでイキっててやんちゃな雰囲気が残っている所が新鮮。
『ER 緊急救命室』シリーズは確か1話だけ観たような気がする。それが本作の前なのか後なのかは覚えていないがそれでも人気の有るテレビドラマの中でもとりわけ人気の有る俳優さんがいて、それがジョージ・クルーニーだという事は薄っすらとは認識していたとは思う。
タランティーノとのコンビはそれほど魅力的には感じられず、ハーヴェイ・カイテルとのコンビ作品として観てみたかったなあと思う。『セブン』のモーガン・フリーマンとブラッド・ピットの様なコンビになった可能性も有ったかもしれない。
信仰心が全く無い犯罪者と神の存在に疑問を持った元牧師がキリスト教的アイコンの十字架や聖水を駆使して相手をぶっ倒していく。そうだとしても神の存在なんか知ったこっちゃねえ。と、生き延びるのに精一杯でひたすらにバトルを繰り広げる。タランティーノの狙いはそういった事だったんじゃないだろうか。

チーチ・マリンの一人三役は何か意味が有るのだろうか?ただのお気に入りだから?

ディメンションフィルムズのロゴを久し振りに見た。設立者のワインスタイン兄弟のハーヴェイ・ワインスタインの事で色々と有ったみたいだけど会社としては買収されてまだ存在しているらしい。新作は作っていなくて過去の作品の管理とかだったりするのだろうか。

ネガティブカッターがモー・ヘンリー。



『炎のデス・ポリス』を観た。2021年、アメリカ、2時間9分。
一人の謎の男が留置所に入れられた事により警察署に危険な奴等が引き寄せられてくる。

池袋シネマ・ロサにて。

二つの事件が偶然に同じ場所で同時進行している。ネバダ州の偉い人の殺害に絡んだ事件と、警察署で起きている警察官による証拠として保管されている麻薬の横領。風船おじさんが横領する警察官を脅迫していたのだろうと思うのだけど殺害事件に関連している男の命も狙っていて二つの事件をつなぐキーパーソンでデス・ポリスを多数発生させる。なので風船おじさんの事を面白いと思えればこの映画も面白いと思えるのかもしれない。

麻薬を横領しようとする警察官を演じている人がジェームズ・ガンドルフィーニとウィリアム・ハートを合わせた様な感じ。お二人とも故人となってしまった。



『哭悲/THE SADNESS』を観た。2021年、台湾、1時間40分。
疫病が流行っている台湾。それほどの深刻さはなく限られた規制の中で社会生活は営まれていたがある時事態は一変する。

過激な描写が満載の台湾映画。その過激さは中国との関係によって生み出されたのだろうか。疫病に犯されていく台湾。その疫病は何かを象徴しているのか。
台湾映画に持っているイメージからすると大分かけ離れているが監督は台湾在住のカナダ人だとか。過激すぎるこの映画から政治的な事だけではなく一般的にも悪い影響がなければいいなと思う。



『キャメラを止めるな!』を観た。2022年、フランス、1時間52分。
日本で大ヒットしたネット配信の短編ワンカットゾンビ映画がフランスでリメイクされる。

オリジナルの『カメラを止めるな!』は映画製作への愛に溢れていた映画だったのだなと、リメイクの本作を観て改めて思えた。そのオリジナルに負けないくらいの愛に溢れていて良かった。むしろ日本より個人主義の強いイメージがあるフランスで制作現場で完成に向けて一致団結する姿はより感動的かもしれない。
フランソワ・トリュフォー監督の『映画に愛をこめて アメリカの夜』が作られたフランスでリメイクされたという事も映画好きにとっては重要なのかもしれない。

ワンカットゾンビ映画のグダグダ感はオリジナルでもリメイクでも良く出来ているなと感心する。グダグダじゃないと意味無いし、しかもそれをワンカットで。
どの様にしてグダグダな状況になっているのかを全員が理解した上で撮影がされているのだろうと思う。

エンドクレジットをいつも通りにボーっと眺めていたら原作者問題に関してはちゃんと表記がされていて本作でも解決済みの様な感じだった。
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